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Club Seven 8th Stage

プログラムを眺めると海賊に扮したClub Seven の男性9人の写真が実に23ページもある。では今回はコントではなく特集としてジョニー・デップの娯楽超大作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」ばりの海洋活劇でもやるのか、と思ったら大間違い。リーダーの玉野和紀さんが挨拶に立って「実はイメージです」。

シャーシャーとした弁解ぶりがいかにもクラブのショーから劇場に進出したばかりのClub Sevenの軽さだ。こんなClub Sevenが昨年の7th Stageで終わらずに今年もメジャーのシアター・クリエで公演できるのは、彼らのスピーディーなライブ感と男子校の文化祭的なノリが若い女性グループに受けるからだろう。

まず強烈なサーチライトの下でカッコイイお兄さんたちのストリート系ダンス。
  レディー・ガガとマドンナの歌とパロディー。ご長寿英語クイズではお年寄りからジャニー喜多川グループの帝国劇場新春番組“Shock!”がでないのが客席の若者に受けている。

Club Seven 8th Stage

ただし、Beetlesのパロディー“I want to hold your hands”の“When I say that something I want to hold hand….”で「あほな放尿犯」と繰り返し歌って着ぐるみの犬に片足を上げさせるのは、ちょっとお品がない。

「スミレノハーナ…」まで音響で聞かせてホストクラブのホスト達は男塚バラ組となって男役のパロディーでシアター・クリエの面前の劇場をからかうが、宝塚のファンは上品で大人しい(はず)だから抗議はしてこないだろう。

スギちゃんのものまね、タマホームCM、偽金八先生、AKBのカチューシャの振り付け。2003年品川プリンスのクラブXのショーとしてスタートしたClub Sevenと客席との交流は見事に一体化している。舞台のホストクラブに招待された若い女性客が色々いじられても照れず、最後の感想が「楽しめました」というのは心強い。

特集は海賊活劇ではなく、帝政ローマ時代の剣闘士劇。「剣闘士の衣装が海賊に似ているのでプログラムはOKでしょう」、というリーダーのアバウトぶりに観客が呆気にとられて笑い出す。

8th Stageは休憩20分を挟んで2時間半、パロディー、殺陣、タップダンスで夏の休日を楽しませてくれる。

(シアター・クリエ:8月26日まで/大阪・大阪梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ:8月29日/名古屋・愛知県芸術劇場大ホール:8月30日/横須賀・よこすか芸術劇場:9月1日/福岡・福岡市民会館:9月5日)

2012.8.23 掲載

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