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堂本光一主演Endless SHOCK

堂本光一のEndless SHOCK(作・構成・演出 ジャニー喜多川)を観劇して日本の若者たちの才能と熱気にSHOCKをうけた。
  この種の演劇は、たかが(失礼!)アイドルの座長芝居と思って関心がなかったのだが、とんだ認識不足だった。

劇場に足を運んでみると、舞台と両袖まで一杯つかって、Endlessに繰り出される堂本と40人を越える若者たちのしなやかなパフォーマンス。瞳の輝きの初々しさに感激!しかもダンス、歌、殺陣の完成度が凄い。加えて「ラス・ベガス裸足」のフライングとイルージョンの仕掛けに日本のライブ・エンターテイメントも遂にここまできたのかと嬉しい衝撃をうけた。

ライブ・エンターテイメントの最大の魅力は非日常の空間で日常の一切を忘れさせることだと思うが、このショーは端役まで見事なダンサー。タップからジャズ・ダンス、トンボにバック転まで切れ味が素晴らしく観客は最初から最後までハラハラ・ドキドキ。ほかの事を考える余裕はない。

たった一本のワイヤーに身を託して客席上を旋回して二階席最前部に着地を極めるフライングは主役のコウイチ(堂本光一)が勤め、舞台中央22段の大階段落ちも同じく主役のコウイチ!究極まで躯体を鍛え上げた30歳の座長ならではの活躍だ。2000年11月の帝劇初演以来、代役なしに主役を務め千秋楽(3月30日)には651公演、観客総動員数120,444人と興行史に金字塔をたてる。

芝居のテーマは"Show Must Go On" ストーリーはオフ・ブロードウエイのウエクサ(植草克秀)がオーナーの劇場で連日満員の観客を集めたコウイチのカンパニーが劇評で絶賛されブロードウエイの大劇場に進出する。しかし、大劇場よりも自分たちのショウを愛する観客の前で演じたいとする主役コウイチと早くビッグになりたいNo.2のヤラ(屋良朝幸)他のカンパニーの意見が分れ劇団の雰囲気が刺々しくなる。がやがて彼らは試練を乗り越えて新しいショウを目指す。

堂本光一の劇中劇「ハムレット」の独白や「武士」立ち回りの見事さにも感服。なかでも感心したのはアンサンブルのジャニーズ若手タレントたちの堂々の演技。

コウイチのカンパニーはブロードウエイを目指しているが、もうかなりの劇場の設備が老朽化している上、俳優、ミュージシャン、大道具など職能組合が複雑にからみあっていてこれだけのスペクタクル・ショウはいまや上演不可能だろう。ジャニーズ事務所の企画を大掛かりな舞台機構とプロのスタッフでバッチリ実現できるのは帝国劇場のみ。ディズニー・ランドにアジア中から観光客が集まるように、Endless SHOCKにブロードウエイとラスベガスから観客が押し寄せる日が待ち遠しい。
(帝国劇場 3月30日まで)

注:このショウの舞台写真は著作権保護のためWebマガジンでの使用は許可されていません。

2009.2.16 掲載

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