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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年7月4日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ 『未来総理』 第142号  ━━━━━━●
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 7月に入り、ようやく空梅雨の様子を離れ、待望の雨が西日本にも降りま
した。が、今度は大雨の被害が心配です。
 一時、関東以西は連日30度を超す暑さで、雨がほとんど降らない時期が続
き、深刻な水不足になるかといわれていました。ただ、一時期に急激に降る
のも困り者です。災害を引き起こすことのないように、ちょうど良いペース
でほどほどに降ってもらうのがベストなのですが。

 今回は民主党の鈴木、達増議員、社民党の福島議員から原稿が届きました。


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  目次
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■「政治を変えるための税制改正」
           鈴木康友(衆議院議員・民主党・比例東海)

■「投票率の低下について」
       達増拓也(衆議院議員・民主党・岩手)

■「日韓・日中問題について」
       福島みずほ(参議院議員・社民党・比例)

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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■「政治を変えるための税制改正」
        鈴木康友(すずきやすとも・衆議院議員・民主党・比例東海)
──────────────────────────────────
 選挙の低投票率、政治への無関心が問題になって久しくなります。選挙の
たびに投票キャンペーンが行なわれ、政治に関心を持ち、政治を変えないと
日本が危ないと、有権者を鼓舞する主張が繰り返されています。しかし笛吹
けど踊らずで、一向に投票率も上がらなければ、政治への関心も低いように
思います。政治を揶揄したバラエティ番組だけが視聴率を稼ぎ、政治課題を
真正面からとらえた本質的な議論は影を潜めてしまいました。

 もちろん最も罪が重いのは、私たち政治家自身です。国民の皆さんから信
頼を得られず、政治と国民を乖離させてしまっていることに対して猛省をし
なければなりません。ただ鶏と卵の議論かもしれませんが、政治家を震えあ
がらせるような緊張感を生みだすためには、やはり世論が喚起されなければ
なりません。そうすれば世の中の空気に誰よりも敏感なマスコミだって動き
ます。

 政治の一番の役割は、国民の皆さんからお預かりした税金を最大限有効に
使って、様々な行政サービスを行なうことです。従って国民が、税金の徴収
のされ方や使われ方に鋭敏になれば、政治が根本から変わります。かつて消
費税導入の際には自民党が大敗し、一度政治地図が塗り替えられたことがあ
ります。残念ながらこの変化は瞬間風速に終わり、日本の政治構造を大きく
変えるには到りませんでした。相変わらず政官業のトライアングルは壊れて
いません。しかし日本の財政が危機的状況に陥りかけている今、このままで
は政治が変わる前に日本が壊れかねません。

 私は日本の政治を有権者の手に取り戻し、劇的に変えるには、源泉徴収制
度と年末調整を廃止し、申告納税制度に変えるか、少なくとも国民一人ひと
りが、納税額をしっかり把握できる制度に変えるべきだと考えます。
 自営業者や経営者が政治に敏感なのは、申告納税のおかげで納税意識が高
いからだと思います。逆にサラリーマンは源泉徴収で給料から税金を天引き
され(社会保険料まで同様)、手取りが自分の給料だと錯覚しています。従
って年末調整で、還付金が戻ってきたりすれば、得した気分になっている始
末です。

 もし給料を全額支給し、そこから税金を払うようになれば、今の日本なら
国民の怒りが頂点に達し、革命が起こるかもしれません。それくらい私は劇
的に政治意識が変化すると思います。例えが適切かどうかわかりませんが、
ある会社では、若い社員全員に自己資金で株を持たせるようにしたら意識が
一変し、毎日日経新聞を読み、経済や政治の動向に鋭敏になったそうです。
要は意識改革の問題です。

 そもそも源泉徴収制度は、ナチスドイツが戦費調達の手段として開発した
ものです。安定的に税収を確保し、国民の納税意識を麻痺させるという点で
は、これほど優れた制度はありません。日本では1938年に戦争遂行のために
「国家総動員法」が制定されていますが、その2年後の1940年の税制改正で、

ナチスを見習って源泉徴収制度が導入されました。戦費調達にこの制度が貢
献したことはいうまでもありません。

 戦後は、1947年にGHQが申告納税制度を導入しようとしますが、日本側
は一貫して抵抗を続けます。戦争は終わりましたが、戦後の復興に必要な安
定した税収を確保するためには、源泉徴収制度が不可欠との理由からです。
また、1949年のシャウプ勧告では確定申告の必要性を指摘されましたが、こ
れも拒否。年末調整制度が確立しました。これにより今の徴税側に極めて有
利で、しかも納税者の政治意識を麻痺させる税制度が出来あがった訳です。

 申告納税を持ちだすと、必ず徴税コストがアップするという議論で切り返
されます。しかし、想定される5000億円程度のコストアップより、有権者の
納税意識が高まり、国の無駄使いが大幅に削減されることの方が、はるかに
有益であることは火を見るより明らかです。

 日本が国家的な危機に直面している現在、国民の皆さんに覚醒してもらう
ためにも、源泉徴収制度を廃止しなくてはなりません。

 ◆鈴木康友ホームページ  http://www.yasutomo-net.com/

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■「投票率の低下について」
           達増拓也(たっそたくや・衆議院議員・民主党・岩手)
──────────────────────────────────
 愛し合う者同士がけんかをしたとき、仲直りするための責任は、より、相
手を愛している方にあると思います。より強く相手を愛している方こそ、よ
り大きな努力をすべきです。
 ともすれば、「自分の方がより強く愛しているのに、それに応えない相手
が悪い」と思いがちです。しかし、より強く愛している方こそ、愛の成就に
より責任がある、と考える方が合理的です。愛する度合いが弱い側に、より
大きな努力を求めるのは、非合理的です。

 投票率の問題についても、政治家や政党の側にこそより責任があり、より
大きな努力が求められると思います。政治的無関心の問題は、関心を高めら
れない政治家や政党の方が悪いと思います。

 基本的には、議員や議員になろうとする者が、自分の選挙区で、選挙民に
あらゆる手だてを講じて関心をかき立てる努力をすることだと思います。街
頭演説、オープンな演説会やミニ集会、後援会報や政党機関紙の発行、ホー
ムページ、メルマガ、ブログ。欧米では、政治家がタクシーの運転手のたま
り場とか、人が集まるところに出向いて、語り合うというのがよくあるそう
です。私も時々商店街を歩いたり、朝市や産地直産の市場で世間話をしたり
します。

 小泉ブームのようにテレビを通じて政治への関心が高まることもあります
が、私は、政治への関心は、テレビなどのメディアを通じてではなく、なる
べく直接的な対人関係の中で高まるのがいいと考えています。

 メディアを通じた関心は、おもしろおかしい政治劇やキャラに対する関心
にすぎない場合が多く、小泉ブームのように、かえって政治をおかしくして
しまう危険があると思います。メディアに期待したいのは、政治課題に関す
る鋭い報道です。税金の使い道とか、少子化の行き着く先の予測、地球環境
問題など、政治が対象とする中身の問題をきちんと報じて欲しいと思います。

 若い世代の政治的無関心についても、総理大臣や各大臣の名前を知らなく
てもいいから、税金や社会保障の制度がどうなっているのかとか、自分の暮
らしや仕事をめぐる課題について関心を持ってもらうことが大事だと思いま
す。そして、選挙の時に、どの政治家、どの政党の言い分が自分の問題意識
に近いかで投票すればいいと思います。既存の政治家や政党に自分を合わせ
るのではなく、自分に政治家や政党を合わせさせるようにして欲しいです。

 自立して主体的な選挙民と共鳴していこうとすることが、政治家としての
愛です。政治に関心を持ってもらうというのは、政治家や政党に関心を持っ
てもらうことではなく、選挙民一人一人の自分の生活や仕事に関心を持って
もらうことなのではないでしょうか。それが政治家としての愛です。

 ◆達増拓也ホームページ  http://www.sphere.ad.jp/tasso/

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■「日韓・日中問題について」
       福島みずほ(ふくしまみずほ・参議院議員・社民党・比例)
──────────────────────────────────
 六月末に韓国に行ってきた。羽田から金浦空港へ。あっという間に着いて
しまう。パスポートを持参することさえ忘れてしまいそうな近い距離。近さ
を痛感することは、多くなった。
 しかし、飛行機であっという間(?)に着く沖縄の基地の問題がなかなか
国民に共有されなかったり、国会、政治になかなか反映されないように、韓
国と日本、中国と日本の間に大きな距離がある。

 今回訪韓したのは、平和のために何が出来るかというシンポジウムに参加
するためである。短い時間だったがウリ党、ハンナラ党、民主労働党の国会
議員と意見交換できたことは大きかった。そのシンポジウムとは別に千年民
主党の議員とも話ができた。

 与党であるウリ党の議員が、相互交流を強く訴えていたことが強く印象に
残っている。彼は、40代前半のエネルギッシュな議員だが、「日本の国会議
員ともっと話をしたいし、その選挙区へもっと行きたい。学校などにも行っ
て積極的に話をしたい」と言っていた。

 そんなことは本当に必要だ。

 テレビで、例えば中国の反日デモなどを見て、コメントを聞き、「中国の
若い人は何をかんがえているのだ」としか思わず、中国や韓国は、日本が一
色だと思っていることを相互に交流することで、具体的に理解は深まる。

 今年は、2005年。戦争が終わって60年。戦後、置き去りにしてきた問題は、

実に多い。戦争責任、戦後補償の問題、日本の中にも数多く問題がある。
 強制連行の問題、供託金の問題、いわゆる従軍慰安婦の問題。遺骨の問題、

在外被爆者の問題、サハリン、シベリア抑留問題、中国残留孤児の問題、歴
史認識の問題など実に多くの置き去りにされた問題がある。

 政治はすべての問題を実にきれいに解決することはできないかもしれない。

しかし「信頼関係をつくる」ということであれば、一つひとつ誠実に解決し
ていくしかない。

 遺骨の問題一つをとっても日本人にとっても不十分である。しかし、当時
日本兵として、軍人、軍属として戦場へ行った朝鮮半島の人たち、台湾の人
たちについては、やれていないことも多い。
 また、強制連行で連れてこられた人たちの遺骨が放置されているという問
題もある。

 日本政府がどこまできちんとやるのかということも、実は大いに疑問であ
る。
 日本は、世界の中で、アジアの中で生きていく。「いづれの国家も、自国
のことのみに専念して他国を無視してはならない」と憲法前文にある。

 そのためにも私は大いに様々な国の人たちと交流しようということと日本
の政治家として問題解決をきちんとしていこうと思っている。

 ◆福島みずほホームページ  http://www.mizuhoto.org/


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 編集後記                吉永歩 (ロゼッタストーン)
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 7月3日東京都議選がおこなわれました。結果、投票率は43.99%と過去
最低の危機は免れましたが、大変低い数字となりました。民主党が躍進し35
議席を獲得しましたが、自民党の第1党は変わらず、また組織力の強い公明
党は候補者全員にあたる23人が当選しました。

 選挙の投票率が低いということは、国民の関心が薄れているということを
如実に表しています。達増議員の原稿にもありますが、この原因はどこにあ
るのでしょうか?政治家の問題か、国民の問題なのか。

 東京都にお住まいの方はテレビ等で見た方も多いと思いますが、今回若者
の投票率をあげるために、インパクト重視のパパイヤ鈴木を起用したCMが
放映されました。去年から大ブームになった「マツケンサンバ」を意識して、

サンバ調のダンスと「トギセンサンカ」というキャッチフレーズを作り、投
票に行ってもらおうという考えだったようですが、期待どおりの結果はでな
かったようです。ちなみに、このCM放映を含め東京都選挙管理委員会は都
議選の啓発費に約1億6000万円かけたとのことです。

 このアプローチが悪いというわけではありませんが、「選挙や投票日とい
ったものを強くアピールする」程度のことでは、もはや若者の政治離れは食
い止められないということなのでしょう。問題の本質は、表面的なものでは
なく、根が深いものだということを政治家のみなさんや私たち国民が認識し
ないと、何をやっても投票率が下がるなんていう負のスパイラルから抜け出
せなくなってしまう気がします。

 選挙に行かない人は何故行かないのか?単純ですが、スタートはここから
なのではないでしょうか。

「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。


※いただいたご意見は、「未来総理」のほか、「ロゼッタストーンWEB」の
  感想掲示板にも掲載させていただく場合があります。
 ご了承ください。

★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 次号予告
────────────────────────────────☆★
 次回の配信は、7月11日(月)です。

 上田 勇議員  小池 晃議員  樽床伸二議員
 細野豪志議員

 が登場する予定です。

 ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 未来総理メンバーの紹介
────────────────────────────────◇◆
 「未来総理」には、超党派の28名が参加しています。   (敬称略)

◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)    上田 勇(公明党・神奈川)
  大村秀章(自民党・愛知)    吉良州司(民主党・大分)
  楠田大蔵(民主党・比例九州) 近藤昭一(民主党・愛知)
  近藤洋介(民主党・比例東北)  鈴木康友(民主党・比例東海)
  達増拓也(民主党・岩手)     樽井良和(民主党・比例近畿)
  樽床伸二(民主党・大阪)    手塚仁雄(民主党・東京)
   中塚一宏(民主党・神奈川)   中根康浩(民主党・比例東海)
  長島昭久(民主党・東京)     西村康稔(自民党・兵庫)
   福島 豊(公明党・大阪)   三日月大造(民主党・滋賀)
   細野豪志(民主党・静岡)   丸谷佳織(公明党・比例北海道)
   山井和則(民主党・京都)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)    有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)   桜井 充(民主党・宮城)
   福島みずほ(社民党・比例)  藤末健三(民主党・比例)
  松下新平(無所属・宮崎)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。⇒ プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。

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発行人:弘中百合子 編集人:吉永歩
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