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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年6月6日発行  ━

●━━ 若手国会議員メルマガ 『未来総理』 第138号  ━━━━━━●

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 最近病院に行く機会が多いのですが、いくつかの病院を見ていると、大き
な病院では受付や会計がシステム化されているなど、驚くことがたくさんあ
りました。また、入院施設なども病院によって差が大きくなってきているよ
うです。ベッドに可動式のアームがついた液晶テレビが備え付けられている
病院などは、ちょっとしたホテルのような感じでした。ただ、いざ通院や入
院をするとなると、その病院のドクターや看護師が信頼できるかどうかが一
番重要な気がします。

 今回は民主党の中根康浩議員から原稿が届きました。


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  目次
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■「衆議院本会議で行った障害者自立支援法案についての代表質問より」
    中根康浩(衆議院議員・民主・比例東海)

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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■「衆議院本会議で行った障害者自立支援法案についての代表質問より」
        中根康浩(なかねやすひろ・衆議院議員・民主・比例東海) 

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 未来総理ファンの皆様 こんにちは。

 今回は私が衆議院本会議で行った障害者自立支援法案についての代表質問
より、主な論点を抜粋してお知らせすることにいたします。

2.応益負担導入

 提案されている障害者自立支援法案は、支援費制度が財源難に陥ったこと
から、同様に先行きの財政状況が厳しい介護保険との統合を前提に、国と都
道府県に費用負担を義務化する一方、新たに利用者に原則1割の定率応益負
担を求めることが柱となっている障害者福祉のグランドデザインを取りまと
め法案にしたものと理解しています。

 支援費の補助は、国1/2、都道府県1/4でしたが、ともに予算の範囲
でしか出せない裁量的経費で、不足分は市町村が負担することになっています。 


 今回の自立支援法案の最大の問題の一つは、支援費制度の財源不足を解消
するために国と都道府県負担が1/2と1/4ずつの義務的経費化されたこ
との裏腹に、現行の、利用者は収入に応じて負担する「応能負担」であるも
のを、利用するサービス量に応じて原則1割を負担する「応益負担」を強い
ることになっていることです。

「応益負担」を導入する理由について、厚労省は障害者自らも制度を支える
べきだと説明しています。

 2級障害年金で月6.6万円、作業所、授産施設、一般企業で働いている障 

害者の80%は、年間収入10万円未満という調査もあるように、障害者の
就労状況、所得状況は非常に厳しく放置されたままです。この状況での「応
益負担」の導入は、厚生労働省の障害者施策の怠慢を障害者に責任転嫁する
ものと言わざるを得ず、決して納得できるものではありません。当然「応益
負担」では、サービスを多く必要とする障害の重い人ほど負担が重くなりま
す。反面、障害程度の重い人ほど、働く機会は少なく、収入も少ないという
のは自明です。

 そもそも障害者が、サービス利用によって自立と社会参加するための基本
的な行動の自由を得ることは、「益」という考え方に馴染まないのではない
でしょうか。

 社会の側が合理的配慮を怠れば、それは むしろ差別にあたるというのが国 

際社会においても共通の認識になっているのではないでしょうか。応益負担
化は障害者施策に不適切であると考えますが、尾辻大臣の認識をお伺いしま
す。

7 扶養義務

 自立への第一歩は、家族への依存からの脱却です。その意味で支援費制度
では、扶養義務者の範囲は親・兄弟を除く配偶者と子に限定されたのに、自
立支援法案では、「扶養義務者の負担は廃止する」といいながら、低所得者
の負担限度額の決定や減額措置に際して、親・兄弟を含む「生計を一つにす
る家族の負担を勘案する」ことになっています。 結局、世帯収入を合算し
て、自己負担額を決めるということに支援費以前に逆戻りという指摘があり
ます。自己負担決定に際しての、扶養義務負担を撤回し、勘案する家族の範
囲を見直すよう求めますが、尾辻大臣の見解を伺います。

8 移動介護の位置づけ 過小評価

 移動介護サービスは、障害者本人の社会参加の根幹を成すものであり、支
援費制度においても、利用が激増したところです。

「行動援護」「重度訪問介護」「日常生活支援」以外の人の移動支援は自立
支援給付でなく、市町村の地域生活支援事業となるようです。

 もともと個別性が強く、現行の支援費で居宅サービス体系に入っていた移
動介護が、なぜ切り離されて地域生活支援事業になったのか、障害者基本法
第1条の目的に明記されている「自立および社会参加の支援策」として、不
可欠な移動介護は、個別給付を原則とするべきと考えますが、尾辻大臣のご
見解をお聞かせください。

9.グループホーム

 地域生活の場として、施設から地域への移行のための社会資源として大切
な役割を果たしてきたのがグループホームです。

 障害者本人が誰とどこで暮らすかは本人が選択すべきです。しかし、法案
では現行のグループホームを障害程度によって輪切りにし、重い人はケアホ
ーム、中軽度の人はグループホームなどの新体系に5年程度かけて移行する
こととされています。 現在、障害程度が異なるグループホームの利用者は、 

引越しを迫られるのでしょうか。

 また、ケアホーム、グループホームの入居者へのホームヘルパー派遣も一
律にできなくするのではなく、個別の必要性に応じた利用は認められるべき
と考えますが、尾辻大臣のご意見をお聞かせ下さい。

12 まとめ

 この法案には負担増による財政的抑制論ばかりが目立ち、目指すべき社会
像がまるで見えてきません。グランドデザイン発表からわずか4ヶ月で法案
化され、この間 当事者の意見を聞く機会も十分とはいえませんでした。政
府は「私たちのことを、私たち抜きで決めないで下さい」という、当事者の
声をどのように受け止めておられるのでしょうか。 お聞かせ下さい。

 小泉政権では、ごまかし、骨抜き、看板倒ればかりで、冷たい弱肉強食的
競争社会が助長されています。養護学校へ行ってみて下さい。だまさない、
だしぬかない、ねたまない、純粋な子どもたちばかりです。この子らが幸せ
になれるかが、政治の試金石です。努力する国民が正当に報われる共生社会
をつくることが私たちの願いです。知的障害を持った子どもたちをみていて、 

この子らは誰一人戦争をしようとしない。この子たちはもしかしたら神によ
って選ばれ、そして智恵がある、力がある、地位があると思っている人々の
傲慢さを打ちくだき、一人一人ちがって、みんないい、と教えてくれる平和
の使者であり人間社会の天使ではないかと感じています。

 民主党は、障害者が暮らしやすい国やまちは、誰にとってもやさしく温か
いものになるとの思いで、障害者政策を推進して参ります。そしてそのこと
こそが、改革の真ずいと信じています。

 今、私たちが変えねばならないものは人間観や価値観かもしれません。純
粋な人間、モノやカネや地位によってはえられない真心や温かさが大切にさ
れる社会づくりではないでしょうか。

 この点からも政権交代の必要性を強く訴え、質問を終わります。

 ◆中根康浩ホームページ http://www.sun-inet.or.jp/~nakayasu/

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 編集後記                吉永歩 (ロゼッタストーン)
────────────────────────────────☆★
 今回はいつもと違い、衆議員本会議で実際に行われた代表質問の原稿が届
きました。国会会議録は現在ホームページ(http://kokkai.ndl.go.jp/)で
閲覧できるようになっています。また、各政党や議員のホームページでも公
開されているようですので、生のやり取りに興味があるかたはのぞいてみて
はいかがでしょうか?

 中根議員の原稿の最後にありましたが、障害者福祉の現状をよりよく変え
ていくためには、我々の人間観や価値観を変えていかなければいけないとし
たら、それはとても大変なことです。法律を整えていくことよりも難しいか
もしれません。10年後、20年後に人を大切にする社会になっているかど
うかは、私たちにかかっているようです。
 
「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。 


※いただいたご意見は、「未来総理」のほか、「ロゼッタストーンWEB」の
  感想掲示板にも掲載させていただく場合があります。
 ご了承ください。

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 次号予告
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 次回の配信は、6月13日(月)です。

 有村治子議員  荒木清寛議員  桜井充議員
 手塚仁雄議員  楠田大蔵議員

 が登場する予定です。

 ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 未来総理メンバーの紹介
────────────────────────────────◇◆
 「未来総理」には、超党派の28名が参加しています。   (敬称略)

◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)    上田 勇(公明党・神奈川)
  大村秀章(自民党・愛知)    吉良州司(民主党・大分)
  楠田大蔵(民主党・比例九州) 近藤昭一(民主党・愛知)
  近藤洋介(民主党・比例東北)  鈴木康友(民主党・比例東海)
  達増拓也(民主党・岩手)     樽井良和(民主党・比例近畿)
  樽床伸二(民主党・大阪)    手塚仁雄(民主党・東京)
   中塚一宏(民主党・神奈川)   中根康浩(民主党・比例東海)
  長島昭久(民主党・東京)     西村康稔(自民党・兵庫)
   福島 豊(公明党・大阪)   三日月大造(民主党・滋賀)
   細野豪志(民主党・静岡)   丸谷佳織(公明党・比例北海道)
   山井和則(民主党・京都)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)    有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)   桜井 充(民主党・宮城)
   福島みずほ(社民党・比例)  藤末健三(民主党・比例)
  松下新平(無所属・宮崎)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。 ⇒ プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人:弘中百合子 編集人:吉永歩
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