東京・山手線/京浜東北線の田町・品川間に新設される駅名が発表された。「高輪ゲートウェイ」である。JR東日本のホームページによると、周辺の大規模再開発と絡めた開業は2020年度の予定だ。
この駅名についてネット上では炎上騒ぎになっている。もともと、駅名を一般公募し、得票数の1位が「高輪」*1だったにもかかわらず、130位の「高輪ゲートウェイ」を採用した点と、趣旨が曖昧なカタカナを付加したことに批判が起こっている。
ただし炎上しているとは言っても、例えば朝日新聞紙上で話題にされているわけでもなく*2、テレビでも見かけない。これは現代のネット社会の特徴であり、鉄道や言葉の使い方に興味のある一部の人たちが話題にしたのを同志向の人が次々と同意見を書き込むので、そればかり見ている者にとっては大問題になっているように見えるのである。
「ゲートウェイ」(gateway)は中学生でも類推できる「入口」、「玄関口」といった意味だが、「ゲート」は日本語的表記、「ウェイ」は言語重視表記となっている。*3
「今後ますます増加するインバウンド需要に対応するため、東京への入口と位置付け」と説明しているが、東海道新幹線や東海道本線も止まらない駅が玄関口というのも変だ。
[参考文献]
■2018年12月4日付 JR東日本ニュース「田町~品川駅間の新駅の駅名決定について」PDF
*1 ちなみに2位:芝浦、3位:芝浜である。
*2 2019年1月8日現在
*3 この表記に関してはこのエッセイ第31回『アウェイ』に詳しい。
2019.1.15 掲載
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