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09年7月 オーストリア団体の旅(その4) ウイーン

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市の公園にあるヨハン・シュトラウス像
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シェーンブルン宮殿

第五日目7月4日(土)。前夜リンツに泊まりましたが、足の具合が良くなくて、ホテルに留まり何もしませんでした。この日のリンツはHafenfest(港祭)で若者向けのバンド演奏もあって市内は車の乗り入れ制限をしていました。

翌日ウイーンに向かったため、結局リンツの写真は撮れませんでした。この都市はドナウ河に沿い港があり、オーストリア一番の工業都市です。一例を挙げると日本でも盛んに作られたLD転炉という炉はこの地のVoestという製鉄所で開発され、その土地の名をとってリンツ・ドナヴィッツ転炉と呼ばれています。

この日ウイーンでもまた「オカマとレズのパレード」があって、バスの運行が心配されましたが、一応午前中に「美術史美術館」と市の公園内のヨハン・シュトラウス像を見学し、夜は音楽会で前半はモーツアルト、後半はシュトラウスという「ニューイヤーコンサート」の夏版を堪能しました。

第六日目7月5日(日)。この日も盛り沢山のスケジュールをこなしました。シェーンブルン宮殿の見学を振り出しに、王宮内のシシー博物館、午後はウイーンの森に出かけ、お決まりのハイリゲンクロイツ修道院から、ルドルフ皇太子の心中事件の舞台となったマイアリンク、さらに大サービスでもう一度街の中心のオペラ座まで戻ってきました。

ハイリゲンクロイツ修道院の中庭
マイアリンクの教会

ウイーンのガイドをされた斉藤?さんが美術に一家言をもたれていることに感心しました。

この途中で見たフンデルトヴァッサーのゴミ焼却炉について、添乗員の方のお話では、日本の大阪は夢の島に建てた彼の焼却炉を橋下知事が税金の無駄遣いといったとか。

ウイーンのゴミ焼却炉も数年前に写真を撮りましたが、見つかりません。感じとしては私の「旅さまざま」のバックナンバーの「東アルプスの旅(2008年10月)その3、ツェル・アム・ゼー」の冒頭の写真がフンデルトヴァッサーの噴水です。彼の何ともいえぬ色彩感覚が良く出た作品です。

さて大阪の舞洲清掃工場ですが、公表されたデータは以下の通りです。

    完成:2001年4月
    処理能力:900トン/日(450トン/日X2炉)
    発電能力:32,000KW
    炉メーカー:日立造船(スイス、デ・ロール社のライセンス)、301億円
    土建業者:竹中工務店、308億円(この中に設計料が入っています)
    総工費:609億円

なおグーグルから「大阪市舞洲工場」を出すと、写真も見ることが出来ます。

東京都の杉並清掃工場が1980年代で700トン/日で700億円と記憶していますので、周囲の環境の違いから、確かに付帯設備は舞洲の方が安いとしても、決して高い買い物ではありません。
  またゴミ焼却炉の発注権は大阪市長にはありますが、橋下知事には権限はありません。知事で発注権のあるのは石原都知事のみです。
  私も焼却炉の仕事をやったことがあり、フンデルトヴァッサーの設計したような工場を建てることが夢でした。日本にその工場を建てられた大阪市の方々に敬意を表します。

とんだ脱線をして恐縮です。

夜はウイーンの北、グリンチングのホイリゲ(その年の新酒を出す酒場)で、ワインを飲んで最後の夜を楽しみました。

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ホイリゲ酒場の中庭。まだ少し早い宵の口
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ヴィーナー・シュニッツェルは
ウイーンの名物料理の1つ
ホイリゲの典型的なアーベント・ブロート(夕食)
料理は自分で取り分ける

2009.8.20 掲載


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