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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年4月18日発行  ━

●━━ 若手国会議員メルマガ 『未来総理』 第132号  ━━━━━━●

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 4月も中盤を過ぎましたが、新入学、新社会人のみなさんは新しい環境に
慣れてきましたか? 環境が変わると知らず知らずのうちにストレスが溜ま
まりやすくなってしまいます。そんな時は、自分にあった息の抜き方を知っ
ていると非常に助かります。私の場合は結構料理が息抜きになったりするの
ですが、みなさんは何か自分ならではの方法などお持ちですか?

 今回は中根康浩議員から「障害者福祉施策」についての原稿が届きました。 


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  目次
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■「障害者福祉施策について」
      中根康浩(衆議院議員・民主党・比例東海)

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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■「障害者福祉施策について」
            中根康浩(なかねやすひろ・衆議院議員・民主党・比例東海)
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 国会に提案されている障害者自立支援法案は、支援費制度が財源難に陥っ
たことから、同様に先行きの財政状況が厳しい介護保険との統合を前提に、
国と都道府県に費用負担を義務化する一方、新たに利用者に原則1割の定率
応益負担を求めることが柱となっている、障害者福祉のグランドデザインを
取りまとめ法案にしたものと理解しています。

 支援費の補助は、国1/2、都道府県1/4でしたが、ともに予算の範囲
でしか出せない裁量的経費で、不足分は市町村が負担することになっていま
す。今回の自立支援法案の最大の問題の一つは、支援費制度の財源不足を解
消するために国と都道府県負担が1/2と1/4ずつの義務的経費化された
ことの裏腹に、現行の利用者は収入に応じて負担する「応能負担」であるも
ものを、利用するサービス量に応じて原則1割を負担する「応益負担」を強
いることになっていることです。

「応益負担」を導入する理由について、厚労省は障害者自らも制度を支える
べきだと説明しています。 2級障害年金で月6.6万円、作業所、授産施設、
一般企業で働いている障害者の80%は、年間収入10万円未満という調査もあ
るように、障害者の就労状況、所得状況は非常に厳しく放置されたままです。 

この状況での「応益負担」の導入は、厚生労働省の障害者施策の怠慢を障害
者に責任転嫁するものと言わざるを得ず、決して納得できるものではありま
せん。

 当然「応益負担」では、サービスを多く必要とする障害の重い人ほど負担
が重くなります。反面、障害程度の重い人ほど、働く機会は少なく、収入も
少ないというのは自明です。「払えないなら使うな」と言わんばかりの「応
益負担化」の撤回を断固求めます。

 そもそも障害者が、サービス利用によって自立と社会参加するための基本
的な行動の自由を得ることは、「益」という考え方に馴染まないのではない
でしょうか。社会の側が合理的配慮を怠れば、それはむしろ差別にあたると
いうのが国際社会においても共通の認識になっているのではないでしょうか。 


 既に、障害当事者や家族からは、新制度で大幅に負担増が強いられるのな
ら、サービス利用を減らすしかないという諦めの声もあがっています。これ
では自立支援どころか「自立阻害」法といわれても、仕方ないのではないで
しょうか。それとも、もともとサービス利用の自己抑制がこの法案の狙いと
いうことでしょうか。 

 障害者施策の歴史で、1981年の国際障害者年以後展開されてきたノー
マライゼーションの理念推進、1993年の障害者基本法、1995年の障
害者プラン、2000年の社会福祉法における「自己決定」「施設から地域
へ」「自立と社会参加」という方向性などの障害者福祉の歩みを、逆行させ
るものと言えるのではないでしょうか。

 また、この法案をめぐって、政府は「自立」という言葉を「介助を必要と
せず、一人でできるようになる」という意味で使っているように思われます。 

だから、サービスを利用したければ、国に頼らず自分で稼げという理屈にな
るのでしょう。障害者が求めている「自立」とは、施設を出て、地域でその
人らしく、人間らしく生きるということです。はからずも今回の法案によっ
て、「自立」という考え方に政府と障害当事者との間に、大きな溝があるこ
とが浮き彫りにされたようです。

 厚生労働委員会での本格審議は、ゴールデンウィーク明けです。しっかり
議論して参りたいと思います。

 ◆中根康浩ホームページ http://www.sun-inet.or.jp/~nakayasu/

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 編集後記                吉永歩 (ロゼッタストーン)
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 みなさんの周りに障害を持った方はいらっしゃるでしょうか?

 厚生労働省の調査によると平成13年度の統計では、身体障害者・知的障
害者・精神障害者の数は、合わせて655万9千人にのぼるそうです。これ
は実に日本の人口の20分の1にあたります。

 今回中根議員の原稿を読んで、国・地方の財源不足が原因で障害者福祉の
サービスを十分に受けるためには、障害者自らがお金を負担しなければいけ
なくなる可能性があるということには、正直非常に驚きました。

 ひとくちに障害者といっても様々な状況があるとは思いますが、基本的に
は身体的・知的・精神的な障害があるために、日常の生活に支障をきたして
いるため、満足に働くことができない、自活することができないからこそ、
公的なサービスが必要になるわけです。制度を維持するために財源が不足し
ているからといって「応益負担」を求めるというのは、よりいっそう生きに
くい社会になってしまうのではと思ってしまいます。

 現在日本は危機的ともいえる財務状況ではありますが、連日のように税金
の無駄使いなどのニュースが流れているなかで、はたしてこのような考え方
は受け入れられるのでしょうか?

「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にど
うぞ。

 ※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひと
  ことお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介して
  もよい場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考に
  なります。ご協力、よろしくお願いいたします。

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 次号予告
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 次回の配信は、4月25日です。

  有村治子議員  荒木清寛議員  桜井充議員
  手塚仁雄議員  楠田大蔵議員

 が登場する予定です。

 ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。

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 未来総理メンバーの紹介
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 「未来総理」には、超党派の28名が参加しています。   (敬称略)

◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)    上田 勇(公明党・神奈川)
  大村秀章(自民党・愛知)    吉良州司(民主党・大分)
  楠田大蔵(民主党・比例九州) 近藤昭一(民主党・愛知)
  近藤洋介(民主党・比例東北)  鈴木康友(民主党・比例東海)
  達増拓也(民主党・岩手)     樽井良和(民主党・比例近畿)
  樽床伸二(民主党・大阪)    手塚仁雄(民主党・東京)
   中塚一宏(民主党・神奈川)   中根康浩(民主党・比例東海)
  長島昭久(民主党・東京)     西村康稔(自民党・兵庫)
   福島 豊(公明党・大阪)   三日月大造(民主党・滋賀)
   細野豪志(民主党・静岡)   丸谷佳織(公明党・比例北海道)
   山井和則(民主党・京都)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)    有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)   桜井 充(民主党・宮城)
   福島みずほ(社民党・比例)  藤末健三(民主党・比例)
  松下新平(無所属・宮崎)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。⇒ プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人:弘中百合子 編集人:吉永歩
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