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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年4月11日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ 『未来総理』 第131号 ━━━━━━●
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先週はお天気も良かったせいか、各地でお花見をされた方が多かったよ
うです。かくいう私も先日お花見をしたのですが、周りを見てみると今年
はマスクをしている人が多かった気がします。例年以上、30倍もの花粉量
とも言われますが、花粉症の方は大変だなあと思ってしまいました。実際
にどの程度効果があるかわかりませんが、各社から様々な花粉症グッズが
発売されていますので、辛い思いをされている方はいろいろためしてみる
のもいいかもしれません。
今回は上田勇議員から「社会保障制度改革」ついての原稿が届きました。
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希望を語っています。未来総理の西村康稔議員(自民党)、
鈴木康友議員(民主党)、松下新平議員(無所属)にも
「政治と人間関係」についてインタビュー。
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目次
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■「社会保障制度改革について」
上田勇(衆議院議員・公明党・神奈川)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■ 「社会保障制度改革について」」
上田勇(うえだいさむ・衆議院議員・公明党・神奈川)
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現在、日本にとっての長期的な最重要政策テーマは、年金・医療・介護な
どの社会補償制度の将来にわたるあり方だと考えます。
先日成立した平成17年度予算において社会保障関係費は20兆円を超え、
国の一般会計予算の1/4近くを占めるに至っています。過去5年間にさま
ざまな支出抑制策が講じられてきたにも関わらず、毎年7〜8千億円程度増
加し、5年前と比べて21%増加となっています。今後も、現行制度を前提
とするときには毎年約1兆円の自然増加が見込まれます。
一方、わが国の財政はご承知のとおり深刻な状況に陥っています。17年度
一般会計予算では82.2兆円の歳入総額のうち約42%が借金(国債など)で賄
われており、国・地方を合わせた債務残高は774兆円、対GDP比で151%に拡
大しています。企業収益改善等にともなう税収増とあらゆる分野での歳出削
減努力によって、国債の新規発行額は前年度以下に抑えることができたもの
の依然として厳しい状況は続いています。
以上のことから、社会保障の将来支出を極力抑制していかなければ制度が
持続できなくなってしまうことから、抜本的な改革が緊急な課題となってい
ることは明らかです。それだけでは安定した社会保障を確立することは困難
になっており、抜本的な税制改正を含む負担のあり方に関する議論も避けら
れなくなっています。
昨年の国会では、年金制度改正を巡って国会で活発な議論が展開され、与
野党間で激しいやりとりが行われました。今年は介護保険制度発足5年目の
見直し時期に当たっており、現在、改正法案が国会で審議されています。来
年は、医療制度の見直しが予定されています。これらの改正はいずれも、少
子高齢化が進行する中で持続可能な制度とするために、給付抑制と負担増加
を内容とするものにならざるを得ません。
3月末に、昨年の与野党合意に基づく社会保障制度を協議する衆参両院合
同会議の設置について合意され、4月1日に「年金を含む社会保障制度全般
に関する決議」が両院本会議で採択されてようやく本格的な論議がスタート
する見込みとなりました。この協議の場では、与野党の政治的な駆け引きは
とりあえず休戦し、できるだけ意見の集約を図っていくことが重要だと考え
ます。社会保障制度に関する国民の利害は、世代、職業、ライフスタイルな
どによって実に多様です。
政党によってどの立場を重視するかが異なることから、すべての政党で
完全な合意に辿り着くのは困難だとは思います。一致点と相違点を明らか
にしたうえで、最後は国民が選択するしかありません。政党としては、協
議を通じて論点を明確にして、適切な選択を可能にする役割を持っている
と考えます。そのためにも、各政党は、お互いの論旨の欠点をあげつらっ
て非難に終始するのではなく、将来の日本の経済社会に責任をもった議論
を行うことが期待されています。
従来の制度との継続性も考慮しなければなりませんし、少子高齢化という
社会の現実を奇跡的に変えることができない以上、誰が考えても魔法のよう
な解決策はありません。しかし、制度設計についてはさまざまな選択肢が考
えられます。公的な制度でカバーする範囲、負担と給付のバランス、税や保
険料などの具体的な負担方法などには多様な考え方があります。消費税も社
会保険料も、マクロでとらえれば変わりがありませんが、年齢・職業などに
よって、誰がどの程度負担するかは違ってきます。多角的に議論を深めて、
どういう制度が最も公正で合理的なのか、可能な限りコンセンサスを形成し
ていく努力が必要です。
議論を進めていく上で私が考える留意点について以下のとおり若干述べさ
せてもらいます。
1.特定の年齢層、職業形態にとらわれすぎず、多様な立場を尊重しつつ国
民全体の利益を考えていくこと、
2.社会保障政策は長期的に影響の及ぶものであることから、将来の受益者
でありかつ最大の負担者でもある若者世代の利益を尊重すること、
3.負担を支えていくために必要なマクロ経済の持続的成長を実現する視点
も持つこと、
4.制度を運営する行政システムを信頼に耐えうるものに改革していくこと、
5.グローバル化が進む中で、税制などについて国際的な整合性を十分考慮
すること。
以上のような点を踏まえながら徹底的に議論していくことが政治に課せら
れた責任だと考えます。
◆上田勇ホームページ http://www.isamu-u.com/top.html
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編集後記 吉永歩 (ロゼッタストーン)
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最近日本はこれだけ借金が増えているのに大丈夫なのかとよく思います。
もちろん国がそう簡単につぶれてしまっては困るわけですが。
今回の上田議員の原稿にもありましたが、現在国と地方を合わせた債務残
高は774兆円にもなっているようです。もうまったく現実感がありませんが、
とてつもない金額であることは確かです。これだけ借金があるということは、
たんに収入を増やすというだけでなく、なんとか毎年の支出をおさえなけれ
ばというわけです。
これまでの社会保障制度は、ここまで将来赤字体質になるという状況を、
予想していなかったのではないでしょうか?高齢者の割合がどんどん増えて
きているなか、今のシステムが今後も維持されていくのか、はたまたまった
く違う仕組みを作らなくてはいけないのか。今が踏ん張りどきなのでしょう。
「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひと
ことお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介して
もよい場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考に
なります。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次回の配信は、4月18日です。
大村秀章議員 丸谷佳織議員 山井和則議員
長島昭久議員 中根康浩議員
が登場する予定です。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」には、超党派の28名が参加しています。 (敬称略)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・神奈川)
大村秀章(自民党・愛知) 吉良州司(民主党・大分)
楠田大蔵(民主党・比例九州) 近藤昭一(民主党・愛知)
近藤洋介(民主党・比例東北) 鈴木康友(民主党・比例東海)
達増拓也(民主党・岩手) 樽井良和(民主党・比例近畿)
樽床伸二(民主党・大阪) 手塚仁雄(民主党・東京)
中塚一宏(民主党・神奈川) 中根康浩(民主党・比例東海)
長島昭久(民主党・東京) 西村康稔(自民党・兵庫)
福島 豊(公明党・大阪) 三日月大造(民主党・滋賀)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・京都)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 桜井 充(民主党・宮城)
福島みずほ(社民党・比例) 藤末健三(民主党・比例)
松下新平(無所属・宮崎)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。⇒ プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人:弘中百合子 編集人:吉永歩
Copyright(C) ロゼッタストーン 許可無く転載することを禁じます
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