数年前からだろうか、意外なひらがな表記を目にすることが増えてきた。
- 【かんきょう】
四日市市ホームページ「かんきょう四日市」
名古屋市ホームページ「かんきょう実験スクール」
- 【えんきん】
(株)ファンケル・ホームページ「えんきん」
それ以前はそれぞれ、「環境」、「遠近」と表記するのが普通だった。どうして漢字表記かというと、ふたつの理由がある。
- 元々が漢語(中国から入ってきた言葉)か、和製漢語(日本で作られた漢語風の言葉)だから。
- ひらがなで書くと文章の中で埋没するから。
しかし、筆者が目にしたこれらの言葉は文章の中ではなく、キャッチコピーやタイトルなどで使われている場合なので、2.の理由には当たらない。漢語なのに、ひらがなにするのは、主にひらがなの優雅さ、やわらかさを利用したかったからである。
ただし、ひらがなにすると、漢字から受けるイメージで一瞬にして意味がわかるという利点がなくなってしまう。特に「えんきん」の場合、筆者には「きん」が「菌」に見えてしまい、「抗菌」と勘違いしてしまった。眼科の医療に関係する広告だからである。
他にも、ひらがなにする要因として、
- 在日外国人にもわかりやすいようにするため
- 子供でもわかりやすいようにするため
というのもある。
阪神・淡路大震災(1995年)以後、特に増えたのが前者の理由によるひらがな表記やルビ(ふりがな)表記である。「ひなん」「避難(ひなん)」、「じしん」「地震(じしん)」などの表現が公共施設等で増えてきた。(つづく)
一昔前なら、当然「遠近」と表記されていたはずだが。。。
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[参考文献]
四日市市ホームページ「かんきょう四日市」
名古屋市ホームページ「かんきょう実験スクール」
(株)ファンケル・ホームページ「えんきん」
弘前大学人文社会学部ホームページ
2016.11.15 掲載
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