2014年8-9月、チロルの旅(その3) マッチ、シュティルフザーヨッホ
9月1日から5日までレッシェンに滞在し、前回のレポートでお伝えしたようにメラークからヴァイスクーゲルを見ようと試みました。残念ながら3日も通って雲の中でした。
マルツのバス停で土地の人から「ここからバスで20分ほどで行けるマッチの村に、ヴァイスクーゲル・ブリックというホテルがあってそこから山が見える」と聞きました。
それでのこのこ出掛けましたが、あったのは「ガストホーフ・ヴァイスクーゲル(Gasthof Weisskugel)」で、肝心の「ブリック」が抜けていました。ヴァイスクーゲルはこの村に入る手前で見えるとのことでした。お天気もその方向は雲が掛かっていて絶望でした。
ここで少し脱線します。
カフェやホテルの名前に「ブリック」がついていると、それは「眺め」を意味します。例えば「グレッチャー・ブリック」というレストランがフルプメスの近くにありますが、ここからは氷河を見ることができます。
そんな先入観があって「ブリック」と名前がつくなら山が見えるはずと思いました。行ってみたらただの「ガストホーフ・ヴァイスクーゲル」だった訳で、これでは山が見える保証はありません。
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[マッチの写真]
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ここからもオルトラー山系は綺麗に見えていました。オルトラーは標高3,899mで東アルプスの最高峰です。昔はハプスブルク帝国で一番高い山でした。佐貫亦男先生流にいえばオーストリアの国民にとっては富士山が他国に取られたような気持です。
それで9月4日にオルトラー山系を見ようとスイス国境に近いシュティフザーヨッホに出掛けました。これがまた大失敗でヨッホの上では雲だけでなく霧にまかれそうな悪天候でした。この峠への上りは百を越える急な曲がり角が続きます。このヨッホは2,758mですが更に上の氷河までリフトが動いていてスキー客の姿がみられました。
何しろ霧が深く早々に引き上げました。今回の旅は山に見放されています。
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[シュティルフザーヨッホの写真]
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2014.11.15 掲載
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