|
マヨルカ島はヨーロッパのサマー・リゾートとして、余りにも有名なために、案内書にもこの島の歴史については語られていません。 実はこの島の歴史は古く、ローマ人の前にタラヨット人、更に青銅器時代(紀元前1700〜1800年)の先住民の遺跡も発掘されています。ただ観光客には余り人気がないようで、シーズン・オフでもあり、その関連のツアーは私の目にはとまりませんでした。 ただ一つ観光案内所で薦められたのが、島の東端の中ほどにあるローマ時代のポル・レンティア遺跡でした。この町は紀元前70年にバレアレス諸島をローマ化する目的で造られたとのことです。現在の遺跡は広大な土地にアルクディアの町の方から、旧市街、フォーラム(市場)、ローマ劇場が点在しています。遺跡を訪れる人はまばらでした。シーズン・オフのせいかと思ったのですが、アルクディアの町は市場が立っていて大勢の観光客で賑わっていました。ヨーロッパの人にはローマの遺跡はどこにでもあって珍しいものではないのでしょうか。 ここのローマ劇場はこの島にある23の劇場の中で、一番小さな劇場だ、という日本語の説明書もありました。時代が下るとネクロポリス、墓場として使われたようです。 私の印象に残ったのは、アルクディアの町の活気でした。中世からの町で城壁に囲まれています。門は再建されたものだそうです。城壁にそってその日は市場が開かれていて、大変な人ごみで、大部分はパルマからの観光客だ、と教えられました。先日訪ねたポルト・デ・ソーイェルの寂れ方と余りに違うのに驚きました。開いているレストランの数も二桁はありました。城壁の中の旧市街を観光客が歩き廻っていました。この町については「地球の歩き方」は触れていません。
この島にはまだ日本には知られていない面白いところが沢山あるようです。 2011.1.31 掲載
| |
上に戻る |