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東アルプスの旅 その五
(08年7月、ザンクト・ヨハン・イム・ポンガウとビショッフスホーフェン)

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ロートホーフ

7月10日にクリンムルを出て、バスでミッタージルを過ぎて、終点のツエル・アム・ゼーへ。ここで宿を探しましたが、最低でも25ユーロということなので、ここから東にザンクト・ヨハン・イム・ポンガウに向かいました。後で考えるとこれは失敗で、ザンクト・ヨハンでも25ユーロ以下の宿はなかなか見つかりませんでした。やっと北の郊外のマッシュルに「ロートホーフ」という百姓屋が20ユーロで長逗留を条件に見つかりました。町中まで歩くと30分ほどかかる田舎です。雨が一番心配でした。


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リヒテンシュタイン・クラム

「雨のザルツカマーグート」といわれるようにザルツブルク州は南のこの辺りでも雨がよく降りました。その合間を縫って11日にはリヒテンシュタイン・クラムという町の南の外れにある渓谷に行きました。切り立った岩盤に通路が穿たれ、一番奥には小さな滝がありました。クリンムルを見た後では余り感激はありません。しかし、この近郊では訪ねるべき名所の上位にランクされています。

この町から谷を溯ると、グロサアール、フラッハウなどの保養地がありますが、生憎のお天気で訪問を次の機会に伸ばしました。
  この町の南側にもアルペンドルフという豪華な保養地が作られています。夏は避暑、冬はスキーということですが、最近の温暖化で雪は大丈夫なのか、と心配です。

この辺りのどこからでも北に見えるテンネンゲビルゲという山塊は、裸の岩盤が露出したドロミテを思わせるような連山です。ザルツカマーグートはこの山脈の北側にあり、北の海から吹き上げる風がこの山脈に当たって雨を降らせるのではないでしょうか。

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ビショッフスホーフェン(上)
シャンツエ(下)

最後の一日となった7月16日は鉄道に便利なようにと、隣町のビショッフスホーフェンに移りました。ここでは25ユーロと少し高い宿でしたが、何と1LDKのアパートメントで、最後の夜を快適に過ごしました。

この町には毎年新年にドイツとオーストリアの四箇所を転戦するスキー・ジャンプの最終戦が行われるシャンツエがありました。町の上にはテンネンゲビルゲが聳え立っています。さらに町の高台に上ると周りの山々の上にホッホケーニッヒの頂が顔を出していました。

2008.10.8 掲載   




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