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プロヴァンスの帰路に立ち寄ったリヨン


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横から見たバシリカ

  日本からの旅行者がプロヴァンスを訪れる普通のルートはパリからTGVを利用するか、やはりパリ経由ですが、アヴィニヨンか、マルセイユの空港を利用する方法です。
 僕は永井荷風や遠藤周作がその青春を過ごしたリヨンの街が好きで、ここを起点に旅を計画してしまいます。
 今回の旅は短かったので、リヨンでは3月13日の一泊だけでした。




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ローマ劇場の遺跡

 フランス第二の大都会であるリヨンは、ローヌ河とソーヌ河の合流点で、ソーヌ河の西岸はフルヴィエールの丘で、ローマ人がガリア植民地の首府を置いたところです。
 この丘の上にはノートルダム・ド・フルヴィエール・バシリカがあり、ここから全市を見渡すことができます。ソーヌ河畔からバシリカにはケーブルカーで登れます。途中にはローマ劇場の遺跡があります。

  街の中心は二つの河に挟まれたベルクール広場を中心とする一帯です。上流の北の方には市庁舎や美術館、南にはリヨン・ペラーシュ駅があります。

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公園の中の湖

 ローヌ河の左岸の上流はブロトー地区で、テート・ドーロ、金の頭と呼ばれる公園があります。今回は花には少し早い季節でしたが、実に美しい公園です。
 ただこの街の歴史を知る者には「ブロトーの野」と聞くだけで、「リヨンの霰弾乱殺者」と呼ばれたジョセフ・フーシェのフランス革命時の忌まわしい記憶が甦ってくるのです。その当時荒野だったこの場所で、「ギロチンは面倒くさい」と数珠繋ぎの革命に反対した市民を大砲で撃ち殺し、最初こそ埋葬していましたが、後には着物をはいでローヌ河に流したのでした。
 この公園が美しいだけに、一入身につまされる気持になります。

2007.7.18 掲載

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