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スペインへの旅 第2回 久しぶりのバルセロナ

話は前後しますが、7月6日のパンプローナの「牛追い祭」に行くために、6月30日にウイーンからバルセロナへ入りました。
 仕事での短い滞在はありましたが、ゆっくりとこの街を見るのは今回がはじめてです。

私は大都会が苦手です。理由はホテルが高いから。
 今回も東京のスペイン観光局で貰ったホテル・リストで安宿を探しました。運良く一軒目で、目抜き通りのランブラス通りを少し入った「ホスタール・パリ」という宿を見つけることができました。一泊35ユーロでシャワーとトイレ付き、それに冷房があったのには驚きました。お薦めできるほどの宿ではありませんが、7月中旬から8月一杯は満室とのことでした。
 今年の七月、欧州は日本と反対に大変寒かったのですが、バルセロナだけは連日30度Cを越えていました。その気候から考えると、シーズンを外して訪ねるのが良いでしょう。

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カタロニア美術館

翌7月1日、まずカタロニア美術館を訪ねました。スペイン広場から南にモンジュイックの丘を上ったところにあります。ここはロマネスクとゴシックの作品を教会の内部を再現して、その元あった位置に展示しています。
 この祭壇画を見ながら思い出したのは、ブダペストの博物館でした。ハンガリーは第二次大戦後の共産化の際に、わが国の明治維新の時と同じような不幸な出来事がありました。
そうです、「廃仏毀釈」。教会が破壊されたのです。ハンガリーには偉い人がいたのでしょう。その彫像や祭壇画がペスト側にある博物館に集められていました。
 モンジュイックの丘には、1929年の万博の際に作られた「スペイン村」、バルセロナ・オリンピックの競技場、ミロ美術館と見るものが沢山あります。

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レイアール広場

バルセロナの街で感心するのは、ランブラス通りで何気なく下を向くとミロのモザイクがあったり、この通りに沿ったレイアール広場にはガウディの若い頃の作品であるガス灯が立っていることです。

また、カテドラルの近くの広場に面した建物一杯にピカソが壁画を書いています。
 巨匠たちの作品が街の雰囲気にとけ込んでいるところがうらやましい限りです。


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ガウディの住居

ガウディの足跡を訪ねるだけでも退屈しません。
 サグラダ・ファミリア聖堂はあまりにも有名ですが、今なお建設が続いています。1882年に着工したといいますから、まだ二百年は経っていません。ヨーロッパではケルンのドームをはじめとして何百年もかかっている教会建築がいくらでもあります。その理由は言わぬが花でしょう。

ガウディゆかりのグエル公園は観光客に人気のある場所です。ガウディの住居は今では博物館になっています。公園内の建物はお伽の国にあるお菓子の家のように見えました。
 ここでは日本人観光客にも出会いました。

 

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