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【最終回】美しい言葉遣いで得られるもの

こんにちは、記事をご覧くださり、ありがとうございます。
諸般の事情で、記事を更新できずに申し訳ございませんでした。
そしてこのたび、今回の記事を最終回と致します。

今後、ぜひ「美しく、どこに行っても恥ずかしくない言葉遣い」について、ぜひ書籍を書きたいと考えております。ご興味のある、関係の皆様のご連絡をお待ちしております。

* * * * *

この記事は日本語検定の考え方に基づいて書いております。日本語検定に関しては、前回記事で詳しく説明致しました。

現在、日本語検定の仕事は続けております。検定に多くの教え子たちが合格し、教え子たちが複数回、団体表彰を受けております。これは非常にありがたく受け止めております。教え子たちがよく努力していることの証だからです。
この日本語検定の仕事で、学生はもちろん、社会人の皆さんにも言葉遣いについて話す経験も得ました。皆さん大変熱心に聞いてくださり、嬉しく受け止めております。

また、教え子たちが多く、航空会社に就職もしております。客室乗務員(キャビンアテンダント=CA)、地上勤務職員(グランドスタッフ)などで、さまざまに活躍しております。各地で空港に参りますと、「先生!」と教え子たちが声をかけてくれ、これもまた、大変嬉しく、同時にありがたく感じます。本年も既に、多くの学生から、内定の嬉しい報告を受けております。

教え子たちは、今までの人生では恐らくほとんど言われたことがない、「美しく、正確で、丁寧な言葉遣い」を意識して、実践するように私から指導を受けています。彼らは、当初は驚き、とまどったのではないかと感じています。それは教え子たちの想像以上に細かく、同時に、「日常生活すべての場面で気をつけるように」と私が言うからです。

友人同士で何か話をすれば、「このアイス、マジでヤバイ」(とてもおいしい、という意味)「それなー」(そうだよね)、何か指示すれば「り」(了解です)、また、「それとおなじやつ、昨日食べたよ」など、「やつ」を何の疑いもなく使うこと…。(個人的には「やつ」は、何かを蔑む言葉ですので、「もの」と置き換えるべきだと感じます)
日々の言葉遣いが、これほど「美しい」ものと隔絶しているのです。ですので私は、細かく教え子たちを見ていて、たとえば、彼らが日常会話で「それなー」と話す場面を見たら、「そうですね」と伝えています。

航空会社に勤務するために必要なこととして、実は、緊急事態への対応能力があります。普段から美しく、相手に正確に伝わる言葉遣いをしていなければ、とっさの際に「おい、逃げろ!」などと叫んでしまうかもしれません。
ですので、日常生活からの「美しく、正確で、丁寧な言葉遣い」を意識し、実践することが必要なのです。

同時に、「美しく、正確で、丁寧な言葉遣いには、「丁寧な動作」が必要です。ものを投げて渡しながら、「お客様、こちらをどうぞ」などと言うことは、決してあり得ないからです。

日本語検定の取得などを通じて、この「美しく、正確で、丁寧な言葉遣い」を身につけ、一定期間の人生の中で、英語の資格取得など、全身全霊でさまざまの努力をした学生の中から、航空会社への内定者が出る。そのように、経験を通じて考えるようになりました。

そして、「美しく、正確で、丁寧な言葉遣い」を習得した学生たちが、自信を持って人前で話せるようになることにも気づきました。一度身についたものは、もちろんその後も磨き続ける必要がありますが、「自分の中で確かな土台」となっているからだと感じます。

志望の企業への就職活動を終えた学生たちに、「〇年前の皆さんとは、考えられないほど今、成長して進化していますよね」と尋ねると、ほぼ全員笑顔で、同時に感慨深そうに「はい。」と答えが返ってきます。

私は、これらの経験を通じ、
「私の教え子たちでない方にも、自信を持って使える言葉遣いを伝えたい。」
「一生の財産となる言葉遣いを伝えたい。」
このように考えるようになりました。書籍などの出版を考えております。

今後、私はこのweb連載の場ではなく、新しい場で「美しく、正確で、丁寧な言葉遣い」を伝えられるように活動してまいりたいと思います。もちろん、「ロゼッタストーン」の場に、新たな形で帰ってくることはあるかと思います。

読者の皆様の、今までのご愛顧にお礼申し上げますとともに、今後とも、つきのみどりをどうぞよろしくお願い致します。

2019.8.10 掲載


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