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Q291
「健康保険組合の被扶養者の扶養認定」についてHPを拝見させて頂き、認定日は書類の提出日になるということを知りました。私は10月28日から切迫早産で入院しており、退院日が11月26日の予定です。

10月31日までは派遣健保に加入しており、11月1日から主人の扶養に入れるものと思っており、書類を取り寄せたりしていました。主人が長期出張中ということもあり、社内での手続きがまだ進んでおらず、未だ保険に加入できていない状況です。この様な場合、空白の期間の入院費用は自費になってしまうのでしょうか?

現状を考えますと退院日までに健康保険に加入できない可能性が高いです。ネットでいろいろ調べてみて、国保は遡って入ることができるような記載があったのですが、11月1日より加入することができるのでしょうか?また加入できれば、医療費の支払は3割負担になるのでしょうか?

それから加入の際には健康保険の資格喪失届けが必要になるのだと思うのですが、書類は主人の会社に提出してしまっており、手元に無い状態です。

退院が決まって喜ばしいものの、1ヶ月の入院費用が自費になってしまうかもしれないと思うととても不安で・・・。何をどうすればよいのか分からず、相談させて頂きました。

A291
健康保険組合の扶養認定日は遡って認定してはいけないという規定はないので、遡ってくれる健康保険組合もあるのですが、殆どの健康保険組合は遡ってくれません。健康保険組合にしても、遡って扶養認定するほど財政に余裕がないのでしょうね。

しかし、健康保険組合が扶養認定を遡って認定してくれないとなると、ご質問のように、退職してから扶養認定までに空白の期間が発生してしまいます。

たとえ、数日間であっても医療保険の空白の期間が出来てはいけないので、この間は国民健康保険に加入することになります。

国民健康保険は公的医療保険の最後の砦ですので、2年以内なら無条件に遡って加入できます。


ところで、

出産育児一時金・・・・・・・実質的な出産費用です
出産手当金・・・・・・・・・出産のために会社を休んだ場合のお給料の補填です

この2つについては、退職前の会社の健康保険から支給されます。


支給される条件は、

(1)前の会社に1年以上勤務していた
(2)退職後6カ月以内に出産した

です。


従って、ご質問の場合、派遣健保に1年以上加入していた場合は派遣健保から出産育児一時金と出産手当金が支給されますので安心してください。



(2009年12月1日回答)
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Q292
主人の会社は日給月給制の上、運んだ荷物量、走行距離の能率給で分かり難い賃金(毎月15日〆30日支払い) の運送会社です。社会保険はあります。

9月11日〜10月31日まで緊急入院、手術、自宅療養で欠勤しました。この期間の賃金の支払いは一切ありませんでした。病傷手当ての申請をし、少額の手当ては頂いたのですが、会社側から病欠中の社会保険料(9/16〜10/15)の請求がありました。この後も10/16から10/31までの社会保険料の請求もあると言われています。

やはり会社からの賃金がない場合でも、病傷手当てより保険料は支払うものなのですか。

A292
病気やケガで会社を休んだ場合、健康保険からお給料の補填があります。
具体的には、健康保険の標準報酬日額の3分の2が支給されます。
健康保険の標準報酬日額は、健康保険の標準報酬月額の30分の1です。
平たく言えば、会社が社会保険事務所に届け出ているお給料の3分の2が支給されます。

社会保険事務所に届け出るお給料は、原則として、毎年、4月、5月、6月の3カ月のお給料を届けていただくことになります。

従って、
「会社は日給月給制の上、運んだ荷物量、走行距離の能率給で」
ということですので、毎月のお給料が高かったり低かったりとかなり変動するお給料だと思いますが、毎月のお給料の額にかかわらず、社会保険事務所に届けているお給料を基に計算し、傷病手当金が支給されます。

このことは、毎月の社会保険料も、毎月のお給料の変動に連動して変更になるのではなく、社会保険事務所に届け出ていただいたお給料を基にした保険料を毎月お給料から天引きすることになります。

「病傷手当てより保険料は支払うものなのですか」とのことですが、健康保険の保険料が免除になるのは、育児休業中等に限定されています。病気欠勤中でも社会保険料は免除になりません。しかし、病気欠勤中はお給料が出ませんので、お給料から保険料を天引きすることが出来ません。そこでこのような場合には、別途現金で会社に保険料を支払う必要があります。



(2009年12月14日回答)
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Q293
今日、社長に昇給は無いのか尋ねた所、「特に昇給は無いが、手取り分を多くしたいなら厚生年金から抜けて、その分上乗せしてあげるよ。」と言われました。

社長によると、4、5年厚生年金掛けたって将来貰う年金額は大して変わらない。ボーナスからも保険料引かれちゃうし、学費が掛かる今、現金多くほしいだろって。

現在、基本給 18万

健康保険料 8,000円
厚生年金  14,000円  天引き

手取りは15万円ほどですが、天引きされず会社が払ってくれていた分の22,000円UPで、手取りが202,000円になるのならいいかな、と思いOKしました。

しかし後で同僚から厚生年金を抜けてしまうのはもったないと言われました。本当の所どうなのかよくわかりません。

私は、昭和39年生まれ。20歳から国民年金払い続け、去年から正社員になり、1年厚生年金分が天引きされています。主人は自営業です。子供が大学を卒業する4年後には会社を辞めるつもりです。

単純計算で 22,000×14ヶ月×5年=1,540,000円

本当に社長が言うとおり将来の年金額なんて大して変わらないから厚生年金抜けて、手取り増やしちゃって大丈夫でしょうか????

それとも友人が言うように厚生年金抜けるのってもったいないの???

A293
厚生年金は、他の労働者に比して概ね4分の3以上の労働をしている方は、本人の意思にかかわらず強制加入です。従って、社長の「厚生年金から抜けて」という具合に、任意に厚生年金から抜けることは出来ません。


ところで、厚生年金の保険料は

標準報酬月額(お給料)×1,000分の137.04です。


これを会社と本人で折半しますので、実際の負担額は

180,000円×137.04÷1,000÷2=12,333円60銭

端数は会社によって四捨五入の会社と切り捨ての会社があります。四捨五入の会社でも、12,334円です。


これに対して、国民年金の1カ月分の保険料は、平成21年度価格で14,660円です。

つまり、厚生年金を抜けて、国民年金に加入した方が、実際に支払う保険料が高くなります。
しかも、厚生年金に加入中は自動的に国民年金に加入していることになりますので、将来の給付は、厚生年金と国民年金の両方から支給されます。

つまり、会社で厚生年金に加入している方が、保険料も安くなるし将来の給付も手厚くなります。


もちろん、このようなことを検討するまでもなく、フルタイムで働いているなら強制加入ということを、ご理解ください。



(2010年1月15日回答)
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Q294
実は私失業後3年間年収が90万円をきっています。
知人から私の年収では国民年金を払う必要が無いと聞かされ、そのまま放置しておりました。(その時は免除申請他については無知でした。)
毎年自分で確定申告をしており、市民税の納付書も年金の納付書も届いてはいなかったので尚更頭にもありませんでした。

ところが今年の夏初めて年金の納付書が届き、同封されていた免除申請書を見て、過去3年分の所得が分かる書類と一緒に社会保険事務所に送りました。
すると今年の分は認められたのですが、去年の数ヶ月分が締め切り後の申請という事で未納扱いとなり、先日留守中に年金業務を委託されている民間業者が自宅にまで来ました。

免除申請書を提出後、その業者から督促のような葉書は来ていましたが、手続きの確認に時間を要するので通知書が届いた際はご了承ください、となっていました。
結果としては数週間(社会保険事務所の受付印から)去年の申請書は遅れてしまっていて未納扱いになっています。

知人からの話を鵜呑みにしてこういった事に無知だったのも悪かったと思いますが、実態は免除される分しか収入は無く支払いは極めて厳しい状況です。
こういった場合、財産の差し押さえなども、業者が突然自宅に来たように、何の前触れも無く来るのでしょうか?何か解決策は無いものでしょうか?

以前年金の収納率が悪いのは、私のように免除申請をしていない(故意か無知の為かは不明)多数の人達の数も計算に含まれてしまっているからと、何かで読んだ事があります。

どうかご助言よろしくお願い致します。(尚、過去所得があった20数年は、年金は支払っていました。)

A294
免除の申請は原則として7月から翌年の6月分となります。従って、7月より前の分は原則として免除の対象となりません。

ご質問では、何月に免除申請をされて、何月分から免除が認められたのか分かりませんが、免除が認められなかった分については、保険料を支払ってください。

法改正が準備されているようですが、現在の法律では、国民年金の保険料の時効は2年です。また、保険料免除の場合の追納が出来る期間は10年です。

つまり、免除にならなかった部分については、2年以内に支払えばいいでしょう。年金事務所(旧社会保険事務所)に行って、一括払いが出来ない旨を説明して、納付書を未納になっている月について、各月毎に納付書を作成してもらってください。この納付書で、2年以内に支払ってください。

また、保険料免除の分については、免除のままでもいいのですが、将来の年金額を増やすためにも、収入が回復したら、10年以内に支払ってください。

確かに、この時期に国民年金の保険料を納めるのは大変だと思いますが、一生懸命努力して、将来の年金額を増やすようにしておかないと、老後が大変になります。

目先の現金に惑わされずに将来を見据えて計画的に人生設計をしてくださいね。



(2010年1月15日回答)
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Q295
私は社会人経験の後、大学に編入し、現在、大学の3学年に所属しています。地方の国立医学部のため、バイトをする時間がなく、現在は貯金を切り崩して生活しています。社会人の妻がおりますが、妻の仕事と私の勉学の関係から、離れて暮らしております。妻は今年5月に出産予定です。

今までは私は妻の扶養には入っていませんでした。しかし、子どもが産まれる事から、私、産まれてくる子ども含めて妻の扶養に入り、浮いたお金を育児に回したいと考ております。
また、私が妻の扶養に入ることで、奨学金の申請や授業料の減免にもつながります。

本日、妻の職場に相談に伺ったのですが、「夫、子、共に被扶養者の認定はできないのではないか?」と言われました。
私の調べた限り、上述した状況から判断すると、国民年金第3号被保険者、健康保険被扶養者の認定共に問題ないと思うのですが、いかがでしょうか?

ちなみに妻の職場は保育園で、健康保険は協会けんぽになります。我々のようなケースは珍しいので、職場の人間があまりよくわかってないだけと願いたいのですが・・・。

プロの目からみてどのように判断されるのか、意見をお聞かせ下さい。

A295
健康保険の扶養に入る条件と、国民年金の第3号被保険者に該当する条件はほぼ同じ条件が使われます。


具体的には、

(1)扶養されていて
(2)今後1年間の見込み年収が130万円未満

の2つの要件を満たすことが必要です。


そこで、編入学で現在3年に在籍ということは、平成21年4月1日より編入学したということですね。

現在収入がないということで、預金の取り崩しで生活しているということですが、妻からの仕送りはどうでしょうか?

妻からの仕送り等資金援助がない場合は、年収130万円未満という収入要件は満たしていますが、「扶養されている」という条件に該当しません。
仕送りや手渡し等での現金援助や、公共料金や家賃を妻の口座から引き落としている等扶養している実態があれば、「扶養されている」という条件を満たします。

次に、条件を満たしている場合の扶養認定日ですが、ご質問の件ですと平成21年4月1日となります。ただし、届け出日から60日以上遡って扶養認定する場合は、扶養の事実を証明する書類を提出する必要があります。

一般的には、ご主人に収入がない旨の証明書、所得証明書となりますが、平成22年1月現在では平成20年分しか証明書が発行されませんので、在職中の所得証明書となり、収入があることになります。そこで、離職票及び学生証のコピー等を添付し収入がない証明とします。

扶養の証明として、第三者の証明が必要になります。奥さんの会社や下宿先の大家さんの証明で結構です。これに、仕送りをしていた場合等は通帳のコピー等を添付してください。

必要な証明書は、年金事務所(旧社会保険事務所)により異なりますので、奥さんの会社を管轄する年金事務所(旧社会保険事務所)で確認してください。この手続きにより、ご主人が平成21年4月1日に遡り、健康保険の被扶養者になり、国民年金第3号被保険者となります。

すると、既に支払った、平成21年4月分以降の国民年金の保険料が還付されます。同様に、ご主人が現在国民健康保険に加入している場合は、国民健康保険の保険料も還付されます。

ただし、平成21年4月1日以降に医療機関で国民健康保険を使っている場合は、平成21年4月1日に遡って国民健康保険の資格が取り消されることにより、この間の医療費を一旦全額負担する必要があります。全額支払った医療費は後日健康保険から支払われますので、実質的な負担はないのですが、一時的に高額な医療費を立て替えることになりますので、準備しておいてください。

ご主人が、現在前の会社の健康保険を任意継続している場合は、健康保険の被扶養者になれません。従って、医療費の還付の問題は発生しません。
扶養の手続きは、平成21年4月1日に遡り、国民年金第3号被保険者になる手続きだけすることになります。



(2010年1月15日回答)
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Q296
2月末に退職しました。今までは、自分で社会保険等を支払っていました。
今後は夫の扶養範囲内で働くつもりでいます。月額10万円以下の予定でいますが、1月から2月までの給与が約50万ほどあります。12月分が1月に支払われる会社だったので、約3ヶ月分です。3月から勤務する予定とすると、130万をこえてしまうのですが、この場合は社会保険、年金などはどうなりますでしょうか。1月から12月までの累計で計算するのでしょうか。交通費は含まれますか。夫は、サラリーマンです。

また、130万円内で働くのと、月額15万で働くのと税金、年金などの面から考えるとどちらがよいのでしょうか。

A296
一般的に扶養に入ると言われるのは、

(1)健康保険の扶養に入る
(2)年金の扶養に入る(国民年金第3号被保険者)
(3)税金の扶養に入る
(4)家族手当の対象となる扶養家族に入る

があります。

このうち(1)と(2)については、ほとんど同じ認定基準を用います。

認定基準は、同居要件や親族要件等の他に年収要件があります。
60歳未満の健康な方は、今後1年間の見込み年収が130万円未満が一つの条件となります。


そこで、ご質問の件ですが

「月額10万円以下の予定でいますが、1月から2月までの給与が約50万ほどあります」
と言うことですから、ご心配されている内容は、

50万円+10万円×10カ月=150万円

となり、認定基準の130万円を超えてしまうということですね。


しかし、前述しましたように、健康保険と国民年金の扶養の認定基準は、「今後1年間の見込み年収」で判断します。2月末に退職ですから、今年の3月から来年の2月までの見込み年収で判断することになります。

すると、今後1年間の見込み年収は

10万円×12カ月=120万円

となりますので、見込み年収は130万円未満となります。従って、健康保険と国民年金の扶養に入ることが出来ます。但し、(3)の所得税と(4)家族手当については認定基準が健康保険と異なりますので注意してください。


(3)については税理士の先生に確認してください。
(4)については、ご主人の会社に確認してください。



(2010年3月1日回答)
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Q297
会社勤めをしていますが、昨年の3〜6月の時間外労働が非常に多く、残業手当がほぼ基本給に近いほどありました。昨年に比べ個人負担分で毎月2万弱多く給与天引きされています。
厚生年金保険料の計算は4〜6月の給与で決まるとのことですが、その期間だけ多かった場合でも、9月〜翌年8月までの1年間高い厚生年金保険料を 支払わなければいけないのでしょうか?
年間の総合所得?などで再計算されて年末調整等で返金されるのでしょうか?
また多く支払った場合のメリットはあるのでしょうか??

A297
社会保険(厚生年金と健康保険)の保険料の決め方は大きく分けて3つあります。


(1)資格取得時決定
文字通り、社会保険に加入したときの保険料の決定です。資格取得時に決めた保険料が、8月までの保険料となります。

(2)定時決定
いつまでも、資格取得時決定の保険料を使用していると、実際のお給料(現在のお給料)と保険料の計算の基になっているお給料(初任給)の差が大きくなり好ましくなりません。そこで、毎年1回お給料を年金事務所(旧社会保険事務所)に届けていただき、届けられたお給料を基にその年の9月から来年の8月までの保険料を決めます。届けて頂くお給料は毎年4月・5月・6月の3カ月分です。この3カ月の平均をとり保険料を決定し、今年の9月から来年の8月までの保険料とします。
但し、この3カ月に出勤日数が少なく、お給料が少ない月があるとお給料の平均額が下がり実態と合わなくなるので、賃金支払い基礎日数(時給や日給の方は出勤日数、日給月給や月給の方は、その月のお給料の計算の基礎となった日数)が17日以上の月だけを計算の基礎として、保険料を決めます。

例)
賃金支払い基礎日数
4月  5月  6月
22日  21日  20日  4月・5月・6月の3カ月の平均
21日  16日  22日  4月と6月の平均
22日  22日  13日  4月と5月の平均
13日  17日  12日  5月だけで計算します


(3)随時改定
(1)や(2)で決定した保険料は基本的に来年の定時決定まで1年間変更しないのですが、例えば、10月に大幅な昇給があったときなどは、保険料計算の基礎となったお給料と実際のお給料の差が大きくなりすぎ好ましくありません。そこで、このような場合は、来年の定時決定を待たずに、随時に保険料を改定します。これが随時改定です。随時改定の条件は、
(ア) 固定的賃金に変動があった・・・基本給が1万円昇給したとか、営業手当が5千円から1万5千円になったとか、引っ越しをして通勤手当の額が増えたとかです。歩合給が増えたとか時間外手当が増えた場合は固定的賃金の変動があったとは言えません。
(イ) その結果現在適用されている保険料より2等級以上の差ができた
(ウ) お給料の改定があった月から連続して3カ月間は賃金支払い基礎日数が17日以上だった。
この3つの条件を満たしたときに、来年の定時決定を待たずに保険料を改定します。


ご質問の件では、

「昨年の3〜6月の時間外労働が非常に多く」

ということですから、昨年の3月以降にお給料の額が増えた原因は、固定的賃金の変動、つまり、昇給等ではなかったのですね。従って、この時にはお給料の総支給額が増えても保険料は変わらなかったと思います。次に7月以降時間外手当が減った場合も、固定的賃金の変動がありませんので、随時改定には該当しません。従って、次の保険料の改定は、翌年の定時決定となります。ご質問から推測すると、今年の定時決定となります。

すると、この保険料が翌年の8月まで有効ですので、年末に還付されることはありません。

高い保険料を支払ったということは、将来それだけ厚生年金の支給額が増えますので、大変有利です。

幾ら増えるかという具体的な計算はご質問だけではできませんが、殆どの方は将来、いつかは年金だけで生活をする年齢になるわけですから、この時に少しでも厚生年金が高額になっていると生活が安定します。

自営業の狸にとっては羨ましい限りです。
将来の年金額のためと思って、もうしばらく辛抱してください。



(2010年4月5日回答)
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Q298
はじめまして、妻の扶養(年金の3号)について質問させていただきます。
妻は、2007年10月まで働いていました。しかし、年金の3号に入ったのは2008年の6月からです。当初(2007年10月)は、2007年1月からの収入がすでに130万を超えていたため、3号にはなれないだろうと思い、3号への申請をせずに雇用保険を受給していました。

しかし、最近妻の知り合いの社会労務士の方から2007年の収入は、1月からではなく、4月から10月まで(つまり年度)で考えて130万を超えていなければ、遡って3号の申請ができると聞いてきたようです。この点は正しいでしょうか。

しかし、課税証明書はその年の1月から12月までの収入を記載、となっており、どのように4月から10月までの収入が130万以内であるかを証明すればよいのでしょうか。

また、3号の年収制限は「今後1年の収入見込みが130万以内である」ことのようですので、上記は2007年の10月〜の収入見込みを証明できなければならないでしょうか。

A298
国民年金の第3号被保険者になるための収入要件は、ご主人の収入より少なく、扶養されている状態、具体的にはご主人の収入の半分程度の収入であり、かつ、今後1年間の見込み収入が130万円未満です。また、若いご夫婦の方等、ご主人の年収と奥様の年収がほぼ同じぐらいの場合は、ご主人の年収が奥様の年収を上回っており、かつ、奥様の今後1年間の見込み収入が130万円未満の場合は、生活の実態に勘案して、国民年金第3号被保険者となることができます。

ご質問では、「当初(2007年10月)は、2007年1月からの収入がすでに130万を超えていたため3号にはなれないだろうと思い」と言う部分が勘違いのようですね。
2007年10月から1年間の見込み収入で判断しますので、2007年1月から9月までの年収は関係ありません。

しかし、「雇用保険を受給していました」ということですので、収入がある状態と言えます。
そこで、雇用保険の基本手当(失業保険)の日額が130万円÷365日=3,561円64銭ですから、3,562円以上の場合は、今後1年間の収入が130万円以上見込まれることになります。従って、雇用保険の基本手当(失業保険)を受給中は国民年金の第3号被保険者にはなれません。すると、国民年金の第3号被保険者になれるのは、雇用保険の基本手当を受給し終わったあとになります。

もし、国民年金の第3号被保険者になった日がもっと後の日の場合は、「遡って3号の申請ができる」のを利用して、国民年金の第3号被保険者の届けを提出してください。

ただし、この届けはご主人が引き続き同じ会社に勤めている場合は、ご主人の会社を通して提出して頂くことが原則ですので、会社の事務の方に相談してください。



(2010年4月21日回答)
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Q299
昨年度分の国民健康保険料の滞納金を分割で払っています。
パート先で社会保険に加入するのに支障はありますか。

A299
全く支障がありません。そのまま頑張って払いきってください。


(2010年5月15日回答)
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Q300
毎月シフトを入れて130時間以上働き、会社の社会保険に入っています。
それが急に来月から社保を抜くと通告されました。
会社の業績悪く経費削減の一環と思われます。
こんなこと受け入れなければいけないのでしょうか?
相談できるとすればどこでしょうか?

A300
他の労働者に比して概ね4分の3以上の労働時間の人は、社会保険に強制加入となります。
毎月130時間労働ということですので、逆算すると、

130時間÷3分の4=173.33時間となります。

つまり、他の労働者(一般的には正社員)が173.33時間以上働いているかどうかというところがポイントとなります。

労働基準法第32条で1週間の労働時間が40時間以内と決められていますので、

40時間(1週間)÷7日×30日=171.42時間(小の月)
171.42時間×4分の3=128.565時間

40時間(1週間)÷7日×31日=177.14時間(大の月)
177.14時間×4分の3=132.855時間

となりますので、130時間労働は小の月で見ると社会保険に加入、大の月で見ると社会保険に入らないとなります。

このような場合、月によって、社会保険に加入、喪失(抜ける)を繰り返すのは現実的ではありませんので、冒頭の他の労働者に比して『概ね』4分の3以上の『概ね』で、社会保険に加入となります。

ところで、他の労働者の労働時間ですが、会社が1年単位の変形労働時間制を上限時間いっぱいで導入すると、

40時間(1週間)÷7日×365日÷12カ月=173.80時間
173.80時間×4分の3=130.35時間

となります。すると、月間労働時間が130時間の場合は、他の労働者に比して4分の3を下回ります。しかし、下回る時間数が月間0.35時間(21分)と短いため前述の『概ね』の範囲として強 制加入と判断する場合もあります。所謂グレーゾーンです。逆に言えば131時間以上働いている場合は、強制加入となります。

相談先は、まずは会社です。会社が相談に応じてくれない場合でも、根気よく会社に申し出をしてください。申し入れは口頭でも結構です。申し入れの記録は付けておいてください。記録は手帳に 「○月○日、廊下で部長に「社会保険入れてほしいのです」と話した。」等のメモ書きでも結構です。

そして、今月分からの給料明細は必ず残しておいてください。給料明細に労働時間数が入っていれば問題ありませんが、労働時間数が明示されていない場合は、労働時間数がわかるように、時間給等を メモしておいてください。

後日、今の会社を退職後に、最寄りの年金事務所で「本来は社会保険強制加入だったのに、会社が違法に加入しなかった。」と申し立ててください。現在の法律では、年金事務所で申し立てを認めて、 遡って社会保険に加入ということはできませんので、年金事務所からは「当該期間について、厚生年金の加入記録なし」という回答が来ます。この回答を持って、第三者委員会に申し立ててください。

(1)労働時間が社会保険加入中と喪失後において変わらない。
(2)労働時間が他の労働者に比して概ね4分の3以上である。
(3)継続して会社に社会保険加入を申し入れしている。

以上より、社会保険加入となる可能性が高いと見込めます。

もちろん、こんなまどろっこしいことをするより、会社がすっと社会保険に加入してくれるのが一番良いですね。


(2010年6月15日回答)
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