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Q1
私たちの世代が年金をもらえる頃になると一体いくらずつもらえるのでしょう。
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A1
普通のサラリーマンですと、厚生年金加入となります。
厚生年金に加入しているときは自動的に国民年金にも加入していることになりますので、国民年金と厚生年金の両方もらえます。
そこで、受給額ですが、
国民年金は
804,200円×(国民年金を掛けた月数÷480)×スライド率です。
国民年金を掛けた月数には厚生年金に入っていた期間やサラリーマンの妻の期間も含
みます。
国民年金を免除した期間がある場合は、免除した期間は3分の1として数えます。
スライド率とは、年金は物価上昇に応じて年金額を改定する仕組みですので、物価が上昇した率がスライド率となります。
平成13年度は物価がマイナスになりましたので特例としてスライド率は1.000です。
厚生年金は
平均標準報酬月額×(7.125÷1,000)×厚生年金の月数×スライド率
平均標準報酬月額とは初任給から退職するまでのお給料の総平均です。ただし、昔の1万円と現在の1万円では、
価値が大きくかわりますので、昔の1万円は現在の価格になおして(再評価)平均を計算します。
7.125は乗率です。乗率は生年月日によって9.5〜7.125までの間になります。
これ以外に、厚生年金には配偶者加給年金や経過的加算等がつく人がいます。また、
国民年金にも振り替え加算がつく人もいます。
以上によって計算するのですが、平均標準報酬月額の計算が複雑になりますので、正確な計算は個人では難しくなります。
厚生労働省では退職時の手取額の60%となるように年金を設計してます。 |
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Q2
自分が年金を受け取る年になったときに本当に受け取れるのでしょうか。 |
A2
大丈夫です。平成10年度の数字ですが
国民年金支給額 10兆0,117億円 剰余金4,936億円 積立金8兆9,619億円
厚生年金支給額 19兆8,126億円 剰余金5兆886億円 積立金130兆8,446億円
国民年金の積立金が少ないのは第2号第3号被保険者の分は基礎年金拠出金でまかなわれますので、第1号被保険者の給付額に対する積立金だけで充分だからです。また、第1号被保険者は国民年金の被保険者の約28.9%です。これで計算しますと、国民年金、厚生年金とも毎年度剰余金が発生(黒字)し、国民年金で約3年分、厚生年金で約6年7か月分の積立金があることになります。したがって、年金財政としては安定してます。しかし、安定しる今のうちに将来の少子高齢化に備えようとするものですから、非常に健全な考え方です。
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Q3
何年に生まれた人は何歳からどういう基準で年金がもらえるのか、会社を辞めるときに年金をやめない方がいいのですか?
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A3
会社を辞めると国民年金になります。厚生年金は継続できません。いつから受給できるかと言うことですが、基本は65歳からです。
ただし、年齢や厚生年金の期間、性別等により受給開始時期は異なります。 |
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Q4
26歳まで国民年金にお金を払っていませんでしたが、結婚して今は支払いしていますがはらってない期間の間はどうなるんでしょう?
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A4
年金の受給権は「国民年金をかけた月数」が25年以上で受給できるようになります。
国民年金を掛けた期間には厚生年金だった期間・国民年金を免除した期間・サラリーマンの妻の期間等が含まれます。
国民年金の額を計算するときは国民年金を免除した期間は3分の1となりましたが、受給権をみる場合はそのままの期間でみます。
すると、結婚するまでのお金を払っていなかった期間については、サラリーマン等で厚生年金でしたら自動的に国民年金に
入っていることになりますので、問題はありません。もし、自営業や学生さんで完全に滞納状態だったとしても、
その後25年払っていただくと国民年金は受給できるようになります。しかし、国民年金の額は少なくなります。
そこで、国民年金の額を増やしたいなら、滞納期間については過去2年間までならさかのぼって支払えます。
もちろん2年分を一気に支払う必要はなく、毎月国民年金を支払う時に今月分と2年前の分の2か月分ずつ支払えばいいわけです。
しかし、これでも20歳から24歳までの分は滞納となります。この部分については60歳から64歳まで任意加入していただくと
満額の国民年金となります。 |
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Q5
今年の11月で65歳となり国民年金の給付が受けられますが、現在主人の受けている厚生年金ですでに給付になっているとの事ですが、本当でしょうか?
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A5
ご主人の厚生年金に配偶者加給年金がついていると言うことですね。加給年金は被扶養配偶者が(1)
60歳以上で厚生年金20年以上(中高齢の特例あり)を受給するようになるか(2)65才になったときになくなります。
質問者の場合は、(2)に該当するわけです。これは、配偶者加給年金は配偶者を扶養しているという年金ですから配偶者が
(1)や(2)に該当すると、(1)の場合は充分な厚生年金を受給でき、(2)の場合は国民年金(老齢基礎年金)
を受給できますので、もう扶養していることにならないから、配偶者加給年金はなくなるわけです。
しかし、国民年金(老齢基礎年金)を受給しはじめますので世帯合算でみるとプラスになります。
ところで、女性の方によっては国民年金(老齢基礎年金)の額が少ない人がいますので、世帯合算でマイナスにならないように、
ご主人の厚生年金の配偶者加給年金の一部分が振り替え加算として、国民年金(老齢基礎年金)にプラスされます。
額は生年月日によりかわりますが、平成13年度に65歳になる方は126,600円です。1か月当たり約1万円ですね。
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Q6
扶養として働いていて、だいたいいくらくらいの年金がもらえるのですか? |
A6
扶養として働いていてということは、働いている会社では厚生年金に入っていないということですね。 厚生年金に入っていないのなら国民年金だけですので、20歳から60歳までずっとこの状態でしたら、
804,200円です。1か月67,017円ですね。
但し、年金の額は毎年かわりますので、質問者が65歳になる頃にはもう少し増えていると思います。
しかし、年金額を増やしたいのなら、扶養の範囲で働こうと思わず、一生懸命働いて、厚生年金を掛けて、 どんどん年金額を増やしてください。 |
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Q7
よく私たちの年齢の人は年金がもらえない!なんて聞きますが、本当なんでしょうか?それに国民年金は払っていない人が多いですけどそのままで何か罪になったりしないんですか?私の知り合いは今30歳ですが一度も払ったことがありません。
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A7
年金財政は安定してますので、年金は必ずもらえます。
国民年金の滞納者は差し押さえの対象になります。しかし、現実には国民年金では差し押さえはしません。 国民年金を払わないと将来受給する年金が受給できなくなるか若しくは額が少なくなるだけですので、
本人が後悔するだけのことです。いわば自己責任ですね。しかし、国民年金の保険料を支払わない理由の殆どは、 将来年金がもらえるかどうかわからないから民間の保険にはいった方が良いという誤った情報によるものだと思います。
民間の保険より国が行う国民年金の方が比べものにならないほど安定してます。 知り合いの方にも正しい情報を教えてあげてください。 |
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Q8
私は昭和45年1月15日から平成7年2月28日まで25年間厚生年金を掛け、その後現在まで国民年金を掛けています。(1号)
現在年金を受け取っている人と同居していますが、籍を入れた場合、自分の掛けた年金はどうなるのでしょうか?
1世帯1種類という話を聞いたので、私の分は同居人の配偶者加給年金にとって代わられるのでしょうか? |
A8
「昭和45年1月15日から平成7年2月28日まで25年間厚生年金を掛け、その後現在まで
国民年金を掛けています。(1号)」ということですから、老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金(厚生年金)
の受給権はあります。
しかも、厚生年金だけで25年ありますので、年金を受給するときに、配偶者がいますと配偶者加給年金が加算されます。
配偶者の要件は、籍を問いません。平たく言えば、内縁関係でも配偶者と認められます。したがって、
「籍をいれた場合」とありますが、籍を入れても入れなくとも年金の受給額は変わりません。
「1世帯1種類」ということですが、これは聞き間違いで正しくは「一人一年金」です。具体的には障害厚生年金を受給している人が
60歳になったときに、障害厚生年金と老齢厚生年金の2つの年金の受給権が発生しますが、どちらか一つの年金しか
もらえないということです。この他にもいろいろなパターンがありますが、基本的には一人に一つの年金しかもらえないということであり、
1世帯に一つの年金しかもらえないという意味ではありません。したがって、ご夫婦とも年金を受給できます。
先程、「配偶者加給年金が加算される」と書きましたが、配偶者加給年金は配偶者を扶養しているという手当ての
ような年金です。したがって、配偶者に充分な収入や年金がある場合には加算されません。具体的には
(1)配偶者が65歳以上(老齢基礎年金が受給できる為)
(2)配偶者の年収が850万円以上
(3)配偶者の年金に加給年金が加算されている
場合は、加給年金が加算されません。ご質問の件ですと(3)にあてはまります。したがって、配偶者の方の年金の加給年金が
支給されなくなります。また、自分の年金に配偶者加給年金がつかなくなります。これはお互いが相手を扶養しあいするのは
おかしいという考え方から、お互いの配偶者加給年金を止めるわけです。
以上から、入籍されるか否かに関わらず、年金をもらい出すと、
(1)自分の年金には配偶者加給年金がつかない
(2)配偶者の方の年金の加給年金がでなくなる
という具合になります。 |
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Q9
昭和22年12月23日生まれの54歳、公務員です。昭和49年3月に採用となり、現在に至っています。
来年3月31日に退職を予定していますが、年金は何年から受給できるのでしょうか。ちなみに国家公務員です。
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A9
公務員等が加入する共済組合も基本的には厚生年金と同じシステムです。但し、国家公務員は、
省庁ごとに共済組合があります。したがって、省庁ごとに少しずつ年金の制度が異なりますが、
基本的な部分は同じですので、基本的な部分の説明をさせていただきます。
老齢厚生年金の支給開始年齢は「65歳」です。しかし、老齢厚生年金の前に「報酬比例相当の老齢厚生年金(別個の給付)」または
「特別支給の老齢厚生年金(特老厚)」を受給するのが一般的です。
この、別個の給付や特老厚の支給開始年齢は、「60歳」です。「60歳」から支給されることにより「別個の給付」と
「特老厚」をあわせて「60歳代前半の老齢厚生年金」と呼びます。
給付の内容ですが、60歳代前半の老齢厚生年金は基本的には2階建てで支給されます。
1階部分は「定額部分」です。2階部分は「報酬比例部分」です。この他に条件が合えば「加給年金」が支給される人もいます。
「別個の給付」は「報酬比例部分」だけの支給となります。「特老厚」は「報酬比例部分」「定額部分」(加給年金)の2階(3階)建ての支給となります。
別個の給付と特老厚の関係ですが、共済組合の人及び厚生年金で男性の場合、
昭和16年4月2日生まれ〜昭和18年4月1日生まれの人は、
60歳の時は「別個の給付」、61歳以上65歳未満は「特老厚」、65歳以上は
「老齢厚生年金」「老齢基礎年金」(国民年金)となります。つまり、60歳は「報酬比例部分」、
61歳以上65歳未満は「報酬比例部分」「定額部分」(加給年金)、65歳以上は、「報酬比例部分」(厚生年金)、
「経過的加算」(同)、「加給年金」(同)、「老齢基礎年金」(国民年金)となります。
生年月日別に一覧表にしますと、共済組合の人及び厚生年金の場合、
■男性
昭和16年4月2日〜 昭和18年4月1日まで |
60歳 |
61歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和18年4月1日〜 昭和20年4月1日まで |
60歳以上62歳未満 |
62歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和20年4月2日〜 昭和22年4月1日まで |
60歳以上63歳未満 |
63歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和22年4月2日〜 昭和24年4月1日まで |
60歳以上64歳未満 |
64歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和24年4月2日以降 |
60歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
■女性
昭和21年4月2日〜 昭和23年4月1日まで |
60歳 |
61歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和23年4月2日〜 昭和25年4月1日まで |
60歳以上62歳未満 |
62歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和25年4月2日〜 昭和27年4月1日まで |
60歳以上63歳未満 |
63歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和27年4月2日〜 昭和29年4月1日まで |
60歳以上64歳未満 |
64歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
特老厚※報酬比例部分・定額部分(加給年金) |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
昭和29年4月2日以降 |
60歳以上65歳未満 |
65歳以上 |
別個の給付※報酬比例部分 |
老齢厚生年金・老齢基礎年金(国民年金)※報酬比例部分(厚生年金)・経過的加算(同)・(加給年金)(同)・老齢基礎年金(国民年金) |
ご質問の件ですと国家公務員(共済組合)で昭和22年12月生まれということですから、共済組合の人及び厚生年金で、
昭和22年4月2日生まれ〜昭和24年4月1日生まれの人(男性)は、60歳以上64歳未満「別個の給付」、64歳以上65歳未満「特老厚」、
65歳以上「老齢厚生年金」「老齢基礎年金」(国民年金)となります。つまり、60歳以上64歳未満は「報酬比例部分」、
64歳以上65歳未満は「報酬比例部分」「定額部分」(加給年金)、65歳以上は「報酬比例部分」(厚生年金)、「経過的加算」(同)、
「(加給年金)」(同)、「老齢基礎年金」(国民年金)に該当します。但し、44年特例や繰上制度等もありますので、
裁定請求にする場合には、共済組合に確認してください。 |
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Q10
私の母の年金が、10年前から下りてない事に今聞かされとても驚いています。
母は、厚生年金を数十年払い続けてきました。昭和元年10月30日生まれの76歳です。不思議なことに母の出生日が戸籍上では12月3日となっているというのです。結婚の時期に取り寄せた戸籍謄本にも10月30日と明記されていて、母はずっと
その日付けで会社などの契約証書に記していたと言います。それが、年金を支給されるころに発覚し社会保険局もコンピューター上の記録から「不可」の回答が帰ってきたそうです。
私も母の窮状に気づかず、情けないのですが何かきちんと立証する方法はないのでしょか?お知恵を拝借できれば幸いです。宜しくお願い致します。
尚、母は本名を(旧姓)山田良子といい、札幌生まれです。学校を卒業して電力会社に入社しました。その後、父と出会い結婚したのですが易などの影響なのか改名し、「良子」から「幸子」としたようです。佐藤の籍に入り、様々なところで働き続け(もしかしたらこの改名が原因のひとつなのかもしれませんが)年金をもらうこ
とができないなどという理不尽なことがあるのでしょうか?
他に母と似たケースがあればご指導ください。今は、どう行動するのが的確なのか判断に困っている現状です。なにとぞ宜しくお願い致します。 ※文中の名前は仮名です。 |
A10
事実関係を確認したいのですが、「10年前から下りてない」ということは、11年前は支給されていたということですね。つまり、 (a)60歳から65歳になるまで「支給」、65歳以降「不支給」という解釈で良いですね。
また、(b)「母は、厚生年金を数十年払い続けてきました」ということは、10年ではなく20年以上ということですね。言葉遊びのようですが、非常に重要なことなの怒らずによんでくださいね。
ご質問の内容からお母さんは
(1)生年月日訂正をした
(2)山田良子さん→佐藤良子さん→佐藤幸子さんと氏名変更した
ということが窺えます。
そこで、(1)について、昔は戸籍も曖昧でしたし、戦争等の関係で長男が亡くなった場合に次男が亡くなったことにし、次男が長男になりかわることも多々あったようです。このことは、女性にもいえ、長女と次女が入れ替わったり、そもそも届け出自体を誤ったりしたことがあるようです。
従って、「生年月日訂正」はごく一般的なことです。
そこで、お母さんの場合ですと、
(ア)そもそもの生年月日が「10月30日」であったのに何かの間違いで戸籍上「12月3日」と届け出てしまった
(イ)そもそもの生年月日が「12月3日」なのに、「10月30日」と思いこんでいたが考えられます。
(ア)(イ)とも、よくある話です。
(2)について、お名前が2回変更(3つのお名前)しているということですが、これもよくある話です。
以上より、昭和1年10月30日生まれの「山田良子さん」「佐藤良子さん」「佐藤幸子さん」、昭和1年12月3日生まれの「山田良子さん」「佐藤良子さん」「佐藤幸子さん」が全て同一人であるという証明が出来れば問題ありません。後は事務手続き上の問題だけです。
●最初に確認にした(a)(b)について、
(a)によって、年金の受給権はあると推測できます。また、(a)が誤りで60歳から65歳になるまでも年金を受給していなかったとしても、(b)により、厚生年金の期間だけで20年以上ありますので受給権があると思われます。ただし、このあたりのことはお母さんにもう一度確認してください。
●時効の問題について、
年金の受給権の時効は5年間です。従ってお母さんの場合ですと5年遡り71歳からの受給になります。つまり、71歳から76歳までの分が一度に支給されることになります。その後は年金として2カ月に1回支給されます。
但し、時効の問題については65歳の時点で「社会保険局もコンピューター上の記録から「不可」の回答が帰ってきたそうです」ということですので、社会保険事務所に裁定請求書(年金を請求する用紙)を提出し、社会保険事務所の手続きが不備で不支給になった場合は、時効の問題はおこりません。従って65歳から76歳までの
年金が一時金で支給されます。もちろん、76歳以降も年金が受給できます。但し、文面だけではその当時の社会保険事務所の手続きに不備があったかどうかは解りませんので断言は出来ません。
具体的な事務手続きですが、
(1)戸籍謄本で正確な生年月日を確認する
(2)お母さんの職歴をしっかりと書き出す。この時に、専業主婦や無職の期間がある場合は、その期間も書き出してください。
(3)年金手帳と判子と預金通帳と(1)(2)をもって、社会保険事務所に行って説明する。
受給権があれば、以上の手続きで支給開始となります。
そんなに難しい手続きではないので、頑張って手続きをしてあげてください。
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