━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2006年8月7日発行 ━

●━━　若手国会議員メルマガ　『未来総理』　第170号　 ━━━━━━●

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　今年も甲子園が始まりました。梅雨明けが全国的に遅れたせいか、なんだ
か本格的な夏が来ていないような気がしていましたが、これでようやく夏本
番という感じがします。夏休みなどで旅行や遊びに行かれる方も多いと思い
ますが、熱中症や水際の事故等には十分注意して楽しんでください！

　今回は末松義規議員の原稿をお届けします。

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　　目次
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■「強毒性・新型インフルエンザ」の脅威
　 　 　　　　　末松義規（衆議院議員・民主党・東京）

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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■「強毒性・新型インフルエンザ」の脅威
　 　 　　　　　末松義規（すえまつよしのり・衆議院議員・民主党・東京）
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　ちょっと聞きなれない言葉ですが、家禽ペストといわれる「強毒性・新型
インフルエンザ」の脅威が迫り、政府としての迅速な対応が今、求められて
います。

●弱毒性のスペインかぜ（インフルエンザ）でも、5000万人〜１億人が死亡

　1918年〜1920年に大流行した新型インフルエンザ（いわゆる「スペインか
ぜ」）では世界中で約4000万人が死亡したといわれました（日本でも38万人
が死亡とされる）。この恐るべき数は第一次大戦の死者数（1000万人）を遙
かに超えた数です。しかし、実態はその数をさらに遙かに超え、世界で5000
万人から１億人が死亡したらしく、日本でも45万人が死亡していたらしいの
です。戦争中ですから、死亡者数は秘密にされていたのでしょう。しかし、
このスペインかぜも弱毒性のウイルスなのです。

●今回は強毒性の新型インフルエンザが登場、１〜３億人死亡説の脅威

　今、直面している鳥インフルエンザのウイルスは強毒性なのです。今、こ
の鳥インフルエンザの感染者は230人で死亡者は132人です（死亡率は58％）。
特に10代から30代の若者の死亡率がとても高いのです。

　強毒性ウイルスは血液に入って全身に廻ります。肺はウイルスに侵され、
重症肺炎になって呼吸ができなくなり、胃や腸も機能不全に陥り、脳にも感
染します。いわゆる多臓器不全という致死的な症状です。最近生き残った患
者は、喉に呼吸のための管をあけて、人工呼吸器を稼働させ、体力の回復と
ともに人工呼吸器を外して、やっと助かったそうです。大流行の時は、そん
な人工呼吸器などを利用できる余裕がないのが実態でしょう。

　さらに、このウイルスは体に入ってから、平均３日間の潜伏期間があり、
この間にウイルスを外に出すのです。その間は、熱も自覚症状もありません。
したがって、知らず知らずに潜伏期間中に他の人々と普通に接し、ウイルス
をバラマキ続け、最終的に大流行を引き起こしてしまいます。

●今年の秋から、新型インフルエンザの脅威が現実化する可能性大

　世界中の専門家が心配しているのは、現在鳥の中で流行している鳥インフ
ルエンザが人から人へ伝播しやすく変化し、新型インフルエンザとなること
です。これが今年の秋から世界的に大流行する危険性が高いのです。今後、
人から人への感染が急増し、ウイルスは突然変異をさらにどんどんと繰り返
していけば、手の着けられない状況に陥ります。これが新型インフルエンザ
の大流行です。この間は極めて短期間です。

　日本政府は薬のタミフルを2500万人分、ワクチンを1000万人分揃えようと
しています。しかし、タミフルはウイルスの増殖を抑えるのみで、ワクチン
も突然変異したウイルスに対しては不十分です。一方、アメリカは昨年９月、
ブッシュ大統領が新型インフルエンザ対策を国家戦略の重要施策と位置づけ、
71億ドル（8300億円）もの予算を緊急計上しました。それほど深刻にとらえ
ているのです。新型インフルエンザ流行時には、外出禁止令が出されること、
外出禁止令時の統制は軍隊が行うこと、外出禁止令に備えて国民は自己食糧
の備蓄に努めること、数億人分のタミフルとワクチンを備えることなどを既
に決定しているといわれています。

　それに引き替え、日本の予算は数百億円程度(?)ともいわれています。更
に、国民に対して危機の全貌をきちんと知らせていない点は大きな問題です。
アメリカのオープンな情報提供と迅速な危機管理システムを学ぶべきです。

●国家全体でスピーディな危機管理が必要だ！

　これは公衆衛生や病気予防・病気対応のレベルの話ではなく、国家の危機
管理レベルの話です。順次この危機管理の手順の要点をお話しします。

(1)感染の蔓延を防ぐための対応：WHO等を中心とした国際協調システムを構
築します。ただ、世界的な大流行時には、やむを得ざる措置として国境封鎖
や外出禁止令等の緊急措置をとることになります。

(2)食糧の確保：普段から自己食糧の備蓄を奨励します。また、閑散とした都
市の治安を維持するためには、自ら防護した警察や自衛隊に活躍してもらい
ます。

(3)外出時の防護策：飛沫感染と空気感染となるウイルスへの暴露を阻止する
ために医療用マスクを装着します。また、眼の白目からウイルスが入り込み
ますから、防護のために医療用ゴーグルも必要です。感染防止のための手袋
も必要です。外出を控えれば罹患率は下がります。

　私自身、「オオカミ少年」になるつもりはありません。ただ、今静かに迫
りつつある鳥インフルエンザの危機について是非、皆様の意識を喚起させて
いただければと思います。

　◆末松義規ホームページ　http://home3.highway.ne.jp/suematu/

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　編集後記　　  　　　　　　　　　　　　吉永歩　（ロゼッタストーン）
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　今回の末松議員の原稿のテーマは「鳥インフルエンザ」。みなさんはどの
程度ご存知ですか？日本でも人への感染例は報告されていませんが、感染し
て死亡した鶏は発見されニュースになっていますから、言葉は知っていると
いったころでしょうか？

　インドネシア・中国・エジプトなどでは、人への感染が報告され実際に死
者がでていますが、まだ人から人への報告はないので、身近な問題と捉えて
いる方は少ないと思います。いつ「人から人への感染」力を持った特別変異
体が現れるかは誰にもわかりません。そうなった時にパニックに陥らないよ
う、きちんと情報収集しておくことは大切なことだと思います。

　以下のURLから厚生労働省の特集ページを見ることができますので、みなさ
んも見てみてください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/05.html

　※先週の木曜日発行「ヴィーナスはぁと206号」が、未来総理読者の方に一
部誤配信されてしまいました。大変申し訳ありませんでした。

「未来総理」へのご意見、ご質問は こちら までお気軽にどうぞ。

※今後、参加議員のスケジュールの都合により原稿が集まらないときは、休
　刊とさせていただきます。ご了承ください。
　また、いただいたご意見は、「未来総理」のほか「ロゼッタストーンWEB」
　の感想掲示板にも掲載させていただく場合があります。

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　次号予告
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　次回の配信は、８月２１日(月)です。

　有村治子議員　　荒木清寛議員　　桜井充議員

　が登場する予定です。

　※内容は変更する場合もあります。ご了承ください。

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　未来総理メンバーの紹介
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　「未来総理」には、超党派の２０名が参加しています。 　　(敬称略)
　（★：新参加議員）

　◇衆議院
　　泉　健太（民主党・京都）★　　上田　勇（公明党・神奈川）
　  近藤昭一（民主党・愛知）　　　末松義規（民主党・東京）★
　　鈴木馨祐（自民党：比例南関東）★
　　下地幹郎（無所属・沖縄）★　　達増拓也（民主党・岩手）
 　 長島昭久（民主党・比例東京）  西村康稔（自民党・兵庫）
  　福島　豊（公明党・大阪）　　　細野豪志（民主党・静岡）
　　村井宗明（民主党・比例北信越）★
　　渡辺　周（民主党・静岡）★

　◇参議院
　　荒木清寛（公明党・比例）　　  有村治子（自民党・比例）
　　小池　晃（共産党・比例）　　　桜井　充（民主党・宮城）
　  福島みずほ（社民党・比例）　　藤末健三（民主党・比例）
　　松下新平（無所属・宮崎）

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。⇒プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−26−9−507 株式会社ロゼッタストーン
発行人：弘中百合子　編集人：吉永歩
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