━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2006年5月15日発行━

●━━　若手国会議員メルマガ　『未来総理』　第168号　 ━━━━━━●

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　５月も半ばを過ぎました。今年は全国的に五月晴れ言える日が少なく、
ぐずついた日が毎日続いているため、今ひとつ気分がのりません。
 このまま梅雨の季節に突入してしますのでしょうか？

　今回は上田勇議員の原稿をお届けします。

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　　目次
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■「財政健全化について」
　 　 　　　　　　上田　勇（衆議院議員・公明党・神奈川）

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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■「財政健全化について」
 　 　　　　　　上田　勇（うえだいさむ・衆議院議員・公明党・神奈川）
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　わが国の財政がきわめて深刻な事態に陥っており、早急に健全化への取り
組みが必要との共通認識は広まってきたと感じています。

　平成１８年度の予算では、景気回復にともなう歳入増と社会保障費を除く
歳出の大幅削減により、財政事情は好転しました。しかし、依然として、一
般会計７９．７兆円の内公債で３０．０兆円を賄っているという状態です
（公債依存率３７．６％）。また、１８年度末の国と地方を合わせた長期債
務残高は、７５０兆円で、対ＧＤＰ比１４６％になるという気が遠くなるよ
うな状態です。

　政府・与党では、財政健全化のために２０１１年度までにプライマリーバ
ランス（ＰＢ）の黒字化を実現するという目標を立てて、財政再建に努力し
ています。ＰＢとは、その年度の（歳入額−国債発行額）と（歳出額−国債
償還額）の差のことで、これが均衡するということは、過去の債務はとりあ
えず棚上げにして、その年度の歳入で歳出を賄うことを意味しています。Ｐ
Ｂが黒字化すれば、財政赤字が拡散するという最悪の事態は回避することが
できますが、債務残高が縮減するということにはなりません。したがって、
ＰＢ黒字化後も債務縮減のために一層の努力が必要となります。

　どうやって財政を健全化させるかの手順については概ね合意ができていま
す。最優先で取り組まなければならないのは、あらゆる行政の事務・事業の
見直しを行い、可能な限り歳出を削減することです。それでもどうしても必
要な歳出を賄いきれない場合には、税金や社会保険料の引き上げなど歳入の
確保を図ると言うことです。

　ＰＢは１５年度には２０兆円の赤字でしたが、１８年度には１１．２兆円
まで縮減してきました。これは、この５年間、社会保障関係費を除くすべて
の歳出を削減してきたことと、所得税の定率減税の廃止などにより歳入増を
図ったとともに景気回復による税収増があった結果です。しかも、この間、
社会保障関係費についても高齢化にともなう自然増をできるだけ抑制するた
めに努力してきました。財政制度等審議会における将来推計では、２０１５
年度にＰＢを均衡させるためには約２０兆円の収支改善、すなわち公債償還
額を除く国の歳出を約３２％削減する必要があるとされています。

　行政の無駄使いを徹底的に見直してリストラしていくことは最優先で取り
組むべきことです。しかし、それだけでは財政問題の解決はできないと考え
られます。社会保障関係も含めた行政の事務・事業について、本当にどうし
ても必要なものだけに絞り込んで、その他は、民間への移管や行政サービス
の縮減で対応せざるを得ません。

　しかし、具体的な事業削減の議論に入ると必ず相当な反対に遭遇するもの
と予想されます。郵政事業のように、ほとんどの人には直接利害関係のない
民営化ですら、あれだけの抵抗があったわけですから、これからの作業がい
かに困難なものかは想像がつくと思います。

　これから重要なことは、財政の実態をオープンに説明し、どういう事業が
真に必要なのか国民全体で考え、論議していくことだとおもいます。財政健
全化のためにどのような方法をとるかについてのできるだけ広いコンセンサ
スを形成して、着実に取り組んでいくことです。その上で、必要な歳入確保
策についても議論していくことが肝要だと考えます。

　◆上田　勇ホームページ　http://www.isamu-u.com/top.html

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　編集後記　　  　　　　　　　　　　　　吉永歩　（ロゼッタストーン）
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　ここ一週間は多くのスポーツの話題が世間を賑わせました。ゴジラ松井の
手首骨折、フィギュアスケート初めての地域別対抗戦ジャパンカップ、そし
て本日発表されたサッカーワールドカップ日本代表の２３人。最近凄惨な事
件のニュースが毎日のようにメディアから流れて、正直日本はどうなってし
まったのかと思っていましたが、このようなスポーツの話題はつかの間です
が、そういう暗い気持ちから解放してくれる気がします。
　世界で活躍している日本のアスリートには、もっともっと頑張って欲しい
ものです。

「未来総理」へのご意見、ご質問は souri＠rosetta.jp までお気軽にどうぞ。

※今後、参加議員のスケジュールの都合により原稿が集まらないときは、休
　刊とさせていただきます。ご了承ください。
　また、いただいたご意見は、「未来総理」のほか、「ロゼッタストーン
  WEB」の感想掲示板にも掲載させていただく場合があります。

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　次号予告
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　次回の配信は、６月５日(月)です。

　荒木清寛議員　　桜井充議員　　末松義規議員　　長島昭久議員

　が登場する予定です。

　※内容は変更する場合もあります。ご了承ください。

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　未来総理メンバーの紹介
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　「未来総理」には、超党派の２０名が参加しています。 　　(敬称略)
　（★：新参加議員）

　◇衆議院
　　泉　健太（民主党・京都）★　　  上田　勇（公明党・神奈川）
　  近藤昭一（民主党・愛知）　　　  末松義規（民主党・東京）★
　　鈴木馨祐（自民党：比例南関東）★
　　下地幹郎（無所属・沖縄）★　　  達増拓也（民主党・岩手）
 　 長島昭久（民主党・比例東京）    西村康稔（自民党・兵庫）
  　福島　豊（公明党・大阪）　　　  細野豪志（民主党・静岡）
　　村井宗明（民主党・比例北信越）★
　　渡辺　周（民主党・静岡）★

　◇参議院
　　荒木清寛（公明党・比例）　　    有村治子（自民党・比例）
　　小池　晃（共産党・比例）　　　  桜井　充（民主党・宮城）
　  福島みずほ（社民党・比例）　　  藤末健三（民主党・比例）
　　松下新平（無所属・宮崎）

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、
ロゼッタストーンWEBページで公開しています。プロフィール
各議員のホームページにもリンクしています。

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