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第24回 これが加藤流、交通機関改造計画っ!!
いやぁ、僕も茶髪のお兄さんの携帯片手の長時間振り込みっていうのには、関心を持っていたのです(←わからない人は、「ロゼッタストーン日記」 を購読してください)。背景がわかったらおしえてくださいっ!!
さて、今月第三弾・最終回をお届けいたします!!
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前回、「次回は電車っ!!」と勢いよく終ったのですけど、あの後ふと思い出した車関係のことがありました。
「見物渋滞」です。
これは、高速道路などで交通事故があった時、反対車線で事故を見物するために車が減速し、その結果渋滞してしまう、という現象のことです。
渋滞表示などで「見物渋滞」という文字を見つけると、僕はとても悲しくなります。火事などの時の野次馬も無責任だな、と思うのですけど、あれはあれで近所の人が心配して集まってきているのだからまだ気持ちはわかります。しかし、見物渋滞は本当に単純に他人の不幸を眺めるための減速で、なおかつそのせいで渋滞を引き起こしてたくさんの人に迷惑をかける、という二重にエゴイズムの固まりのような現象。単純な怒りを覚えてしまいます。
もしかしたら、警察としても事故現場をまわりの車に見せることで交通事故の悲惨さを伝え、抑止効果を期待してわざと放置しているのかもしれません。だとしたら、二百歩譲って許せますが、そんなはずもありませんよね。
そんなわけで提案ですが。
パトカーまたは道路公団の作業車に、車の運転席のエアバックのような仕掛けで、栓か何かを引っ張るとぶわっと一気に広がる「壁」を常備して、事故の現場が外からは見えないようにしましょう。
これは、事故現場の前後にも設置すると二次的な事故を防ぐこともできて一石二鳥です。国土交通省大臣、または警察庁長官、至急やるように!!
電車に座って眠ったら、必要なとき席が譲れない
さて。
2月25日に始まった僕の松葉杖時代は二ヶ月近くに及んだわけですが、すっかり骨はくっついて、5月1日現在、リハビリな日々が続いています。
この「リハビリ」というやつが意外にきついんですよ。なにしろ二ヶ月使っていなかった右足ですから、筋肉がほとんどなくなってしまっているわけで、
ゼロから使えるようにしていかなければならないわけです。接骨院の先生が鬼に見えるほどにあっちを引っ張ったりこっちを引っ張ったり。
僕も負けじと痛くてもかまわずにいっぱい右足を使う努力をしております。
そんななか、思い出すのは松葉杖で電車に乗っていた時代の出来事の数々。
骨折初期の頃は、見た目に痛々しそうだったのか、かなりの確率で席を譲ってもらうことができてとっても助かりましたが、だんだんその確率も下がってきました。
ちなみに、僕は小学校が電車通学でした。なので、車内でのマナーについては厳しくしつけられたせいもあるのか、
譲るべき人には100パーセント席を譲る人です。なので、よっぽどのことが無い限り、座ったまま眠ってしまうこともありません。
だって、眠ってしまったら次の駅で座席が必要な人が乗ってきたときに譲れないじゃないですか。
電車に松葉杖で乗り込んでいったとき、さりげなく席を譲ってくれるのはほとんど10代から20代ぐらいの女性。
あまりにもさらっと譲られてしまうので、こちらもさらっと座ることができます。
なんだか、そういうのがあたりまえであってほしい、と後から思いました。
すごいのは、50代ぐらいの女性たち。なぜかほとんどの人が、僕の足をじろじろ見て、その後、上から下までなめるように見て、で、譲らないんです。
「優先席」でも。彼女たちが何を思って譲らないのか、逆に聞いてみたい思いに駆られました。
あと、40〜50代ぐらいの男性。100パーセント「見えてないふり」ですね。もしくは、寝ちゃう(寝たふり)か。
「オレだって疲れてるんだ、誰か譲れよ」って感じの空気が僕のまわりを支配します。
こういう人たちにも子供がいるんでしょうから、その子供たちがどんなふうに育っているのかは言わずもがなですよね。
僕としても、そんなにされてまで譲られたくはありませんので、こっちからは「譲ってくれ光線」は出しません。
優先席の近くに乗る、ということも、あまりにも虚しいので途中からやめてしまいました。
一番最後から電車に乗り込んでドアのところに陣取り、両腕で松葉杖を踏ん張って頭をドアにくっつけ、なんとかして倒れないようにがんばるのです。
これが、もっとも安全。で、どうしてもガマンできなくなると次の駅で降りて、いったん休憩して次の電車に乗ったり、
各駅停車に乗り換えたりしてなんとかして目的地まで行っていました。
そうなんです、ケガしたヤツは座りたければ各駅に乗っていけ、っていう理屈もあるのかもしれませんね、席を譲らない人たちの中には。
あと、僕って見た目に元気そうなんです。だって、どんなに足が痛くても、「痛いんだよー」なんて悲壮感を漂わせているのって、
人間としてどうよ、と思うわけです。そういうネガティヴなことを心に持っていると、治るものも治らなくなっちゃうんじゃないかと思うんです。
「大丈夫、もうすぐ治る」と自分に言い聞かせて、痛くても弱音を吐かないでできる限り普通に、笑顔中心で生きる。
そうすると、きっと何かいいものが体の中にできて、治りが早くなるんじゃないか、と信じていました。
まぁ、家に帰ったときぐらいはヨメに弱音を吐いていましたが……。
ちなみに、松葉杖で歩いていると、普段より平地を歩いて1.5倍、坂道を上って1.8倍、下って2倍、階段を上って2.5倍、ってくらいに移動に時間がかかります。
体感時間ですけど。なので、必然的に仕事が滞ってしまいます。そういうストレスもあったりするのですが、さすがに重いパソコンを持ち歩くこともできません。
そこで、松葉杖移動中でも仕事を進めるためにPDA(携帯端末)を購入しました。
それを使って、余裕たっぷりなふりをし電車の中で原稿を書いていたりとかしていましたので、まぁ余計に元気そうに見えてしまうわけです。
期間限定の「座席優先証明書」を発行してほしい
と、そんなわけでここで提案。
交通機関改造計画っ!!
まず、病院で、老人や障害のある人たちだけではなく、骨折や妊娠・出産など電車移動の時に座らなければ危険な人たちを診察したら、期間を限定した「座席優先証明書」を発行します。
次に、各鉄道会社では。今JRで使われ始めている「SUICA」のようなICカードに「座席優先キー」を埋め込みます。「座席優先証明書」を改札窓口に持ってきた人には、このデータをカードに書き込むのです。
そして、通勤用電車全体の2割の車輌を改造します。
どう改造するか。
まず、座席を全て「跳ね上げ式」にします。そして、全ての座席にICカードの読み取り装置をつけ、健康体の人たちは座ることができないようにするのです!! そして、座席が必要な人がその座席にカードをタッチすると、ロックが解除されて座席が出てきて座ることができるのです!!
その後も、人口比率を随時チェックし、必要な比率の車輌を徐々に「座席ロック車輌」にしていくことができます。
もちろん、座れない人たちの方が圧倒的に多いわけですから、コンビニの前とかに座り込んでいる高校生とかは平気で床に座っちゃうでしょう。そこで、立っていないと見られない位置にディスプレイを設置して、抜群におもしろい番組を流します。音声はさすがにうるさいので、日本語字幕付きの画だけの番組か、字幕なんか無くても楽しめる番組です。これで、パントマイマーや大道芸人の雇用が保障され、日本の演劇界の裾野がかなり広がるのは間違いありません。
次に、駅の改造。この改造車輌は、編成全体の真ん中に用意します。そして、その車両から降りたところにエレベーターと上り下りのエスカレーターを設置します。エレベーターに乗る際も当然優先キーが必要です。
そして、タクシー。この優先証明書を持っている人は、半額にして、残りの半額を健康保険とタクシー会社が負担します。なにしろ怪我人は、もうちょっと安ければ確実にいっぱい乗るんですから、そのぐらいしてもタクシー会社は儲かるはずです。
車種は、ワゴンタイプに統一します。なぜなら、現在東京を走っているタクシーの半分ぐらいは、なんと、トランクに車いすが入らないのです!! これは、僕が骨折したその日に、劇場に車いすをお借りして病院に行こうとしたのですが、なんとトランクに入らなかった事件をキッカケに知ったことなのですが。運転手さんに聞くと、「最新型の小型の車いすなら入るんですけどね」とのこと。……なんだか、それって本末転倒な気がするんです。だって、トランクに入る車いすを持ってこい、っていうの、違うんじゃないですか?立場が弱い方に合わせるのがあたりまえだと僕は思うのですが、いかがでしょう。
で、なおかつ後部座席の左側がぐるっと回るようにします。松葉杖や車いすから乗り込むときに、普通の車だと大変なんです。右足全体を固定されているときは、僕はまず背中から入って、横向きにずりずりと乗り込んでいました。が、そのイスが横向きにぐるっと回ってくれれば、普通に乗り込めます。で、ぐるっと回ったときにちょっと後部座席が後ろに下がってリクライニングし、そのうえに助手席がフルフラットになっていれば、足を下に下げずに安心してシートベルトをして乗ることができるわけです。ちなみに、骨折初期は非常に痛いので、下に下げるよりも足を伸ばして上に上げていた方が断然楽なのです。
現在でも、ウチの近くのタクシー会社の車のほとんどが助手席をそういうぐるっとまわる座席に改良しています。でも、都心ではほとんどそういう車には出会いませんでした。いろいろと経済的に大変なのでしょうが、全部の車をこれにしてしまえばコスト面でも問題はなくなるのではないでしょうか。
……というわけで、こんなプランの数々、いかがでしたでしょうか。ほとんどのことが、ほんとにすぐにできることのはず。これからの老齢化社会にも対応した具体的にステキな対策だと思うんです。せっかく発達しているテクノロジーですから、もっとみんなにやさしい使い方をどんどん考えて実現できていくといいですもんねっ!!さぁ国土交通省、今すぐやりたまえっ!!
僕の骨折に端を発した松葉杖生活レポートは今回でおしまい。次からはいつもの感じに戻りますっ!!……って、次の締め切りはもうすぐそこぢゃないかぁぁぁっ!!
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