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第156回 女性役員が45%に

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候補者ポスターと声明文

7月9日、2度の投票を経て、2021年~2022年度(公社)日本外国特派員協会理事会役員が決定した。理事9名、監事2名合計11名の内、理事4名、監事1名が女性である。昨年度に女性役員率が30%を超えて「日本政府の想定目標を超えた」と女性会長イザベル・レノルズは誇らしく宣言したが、今回は更に15%アップ。投票権を持つ正会員の男女比率が男性81.7%、女性18.3%(7月1日現在)であり、昨年度まで2人以上の女性が理事会に入らなかった中で、これは控えめに言っても歴史的事件と言える。

今回の選挙は、4月の選挙管理委員会の成立から候補者の推薦、候補者の声明、立ち合い演説会、2度の投票など例年になく順調に進んだ。その主な理由は、今回の選挙管理委員会が薦めたElection Buddyと候補者自身による希望役職の表明だ。

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Speak Out (立ち合い演説会)参加者全員(会場出席候補者とOnline出席者)

今までは選挙管理委員が投票毎に集合し、数時間をかけて、葉書、レター、Fax, Eメールの票を勘定していたが、今回は、256ビットの暗号化、匿名、監査、検証可能な今日的投票システムであるElection Buddyを採用した。これはコロンビア大学、オーストラリア赤十字など92か国以上で10000以上の団体が利用している投票方式で、前回の選挙は3回の投票に有権者全員に送った郵送費、印刷費など総経費160万円。Election Buddyは投票1回毎に$89(\9840)、2回で$178(¥19,680)。2万円にもならない上、選挙管理委員の時間と心身労力の節約は計り知れない。

候補者本人が希望の役職を明言したのも、投票率を上げることにつながったようだ。公益社団法人になって以来、当選者が互選して役職を決めていたが、この互選方式は公益社団法人になる以前、会長、副会長等を個別に選んでいた時代を知る会員から問題視されていた。

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立会演説会 会場

拘束力のない表明だが、会長を退いたイザベルさんは希望の書記に、副会長就任を強く希望していたイルガン・ユルマーズは人事担当の第二副会長に収まった。個人的に希望は無しと記したスベンドリニ・カクチさんは会長に選出された。因みに過去の実績を強調して財務理事を希望していたメヒディ・バシリさんも、元のさやに納まった。


【会長】
スヴェンドリニ・カクチ
(ユニヴァーシティー・ワールド・ニューズ スリランカ)


【第一副会長】
ピーター・エルストロム
(ブルームバーグ 米国)


【第二副会長】
イルガン・ユルマーズ
(フリーランス トルコ)


【財務理事】
メヒディ・バシリ
(準会員 日本)


【書記】
イザベル・レノルズ
(ブルームバーグ 英国)


【理事】
ピーター・オコーナー
(フリーランス 英国)


【理事】
カンタロー・スズキ
(フリーランス 日本)


【理事】
メリー・コーベット
(準会員 米国)


【理事】
サイモン・ファレル
(準会員 英国)


【監事】
モンズルル・ハック
(デイリー・プロサム・アロ バングラデッシュ)


【監事】
ヴィッキー・バイヤー
(準会員 米国)
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選挙管理委員会
渡辺晴子(正会員)、リード・スチーヴンソン(委員長)、カレン・セヴァ―ンズ(準会員)
(マーティン・ファックラー正会員は欠席/敬称略)

2021.7.18 掲載


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