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第131回 明治150年記念企画

今年は明治150年の節目の年。(公社)日本外国特派員協会の特別企画委員会では近代化以前の日本を振り返る機会とし、江戸城天守を再建する会講の講演昼食会と徳川宗家19代当主徳川家広氏の夕食講演会の手配を行った。


江戸城天守を再建

4月28日プレスクラブ昼食会で、NPO法人「江戸城天守閣を再建する会」の太田資暁会長(太田道灌第18代子孫、元東京海上火災専務、東京海上あんしん保険社長)と島田昌幸理事長(テレビ東京元社長)は皇居東御苑天守台跡に約60メートル20階建てビルに当たる天守閣を再建し観光立国日本のシンボルタワーにする運動について熱心に語った。

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島田昌幸、太田資暁、渡辺晴子(司会)、岩崎薫里(通訳)(左より敬称略)

両氏によれば、東京には日本の技術力を誇る東京スカイツリーはあるが、パリの凱旋門、ロンドンのタワーブリッジ、ニューヨークの自由の女神に匹敵する、日本の歴史と文化を象徴する建造物はない。木造で江戸城天守閣を再建して観光立国日本のシンボルタワーにしようというのがこの運動の趣旨という。また大阪城などコンクリートの城が100年持たないのに対して奈良の法隆寺や薬師寺に見られるように木造建築は500年から1000年の生命がある。

江戸城天守閣の歴史をみると、もともと1638年(寛永15年)に建設されたが、1657年(明暦3年)明暦の大火で焼失。その後再建に取り掛かったところ、将軍の後見役家光の異母弟、会津藩主保科正之が被災者の救済と江戸の街の再建が先であろうと宣言して築城工事は見送らせ、360年の月日が経過した。

太田資暁会長はパワー・ポイントを駆使して精巧な復元図にもとづき総ヒノキ造りの伝統工法で外見5階建て、地下1階を含む6階建ての詳細を説明した。総予算は500億円から600億円で民間からの募金、政府からの補助を期待しているそうだ。

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江戸食材料理を創作した国部祐介総料理長を紹介

プレスクラブの国部祐介総料理長の江戸野菜中心のランチの後、参加者たちは「再建する会」会員の案内で皇居東御苑の天守台跡を見学した。

太田氏によると木造での天守閣再建は輸入材に押される国内木材の活用先として林野庁は大賛成、但し宮内庁は賛成はしない。参加者の反応と言えばお城ファンで早くも募金に応じた人がいたり東御苑の中の天守閣では高層建築が取り巻く中に埋没してしまうので投資効果が少ない、税金の投入先なら優先順序が他にある、と主張する人がいたり多様であった。

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天守台跡を見学(赤いベストは再建する会ガイド)

次回の明治150年企画「Supper with the Shogun 徳川宗家19代当主徳川家広氏夕食講演会」(講演と質疑応答英語のみ)は5月31日(木)午後6時半から8時まで。


2018.5.18 掲載


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