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第115回 「二重国籍」で明るみに
新代表蓮舫氏の資質と民進党の危機管理能力への疑問

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3人の代表候補

民進党代表選挙の2日前、9月13日に代表候補前原誠司氏、玉木雄一郎氏、蓮舫氏の三氏がプレス・クラブで記者会見を行った。

民進党代表戦の投票結果(単位はポイント)は以下の通りで、蓮舫氏が日本公党初の女性党首となった。

  蓮舫 前原誠司 玉木雄一郎
国会議員・公認内定者 210 128 74
地方議員 126 50 30
党員・サポーター 167 52 12
合 計 503 230 116
※【ポイント】……国会議員は147人、1人2ポイント。公認内定者は118人、1人1ポイント。地方自治体議員は206ポイント、党員・サポーターは231ポイントに換算し、得票数に応じてドント方式で配分。

筆者にとって女性の政治への進出は喜ばしいし、野党第一党に初の女性党首が選ばれたことも特筆すべき事柄と言える。

ところが二重国籍問題で台湾国籍の放棄や日本国籍の取得について二転三転発言が変わる蓮舫氏の資質と、民進党の危機管理には疑問がある。“integrity”、すなわち「正直さ」、「誠実さ」、「高潔」への疑問だ。

台湾国籍も日本国籍も同等に尊重すべき国籍であり、台湾国籍を持っていたからと言って差別されることは許されない。問題は国籍法に、重国籍の場合は「外国の国籍離脱に努めなければならない」とあるにもかかわらず天皇の認証官である閣僚を務め、政権交代の際には内閣総理大臣にもなりうる野党第一党代表の政治家が外国籍離脱手続をおろそかにし、国籍問題に関して発言をコロコロ変えてきた軽率な態度である。

[民進党代表候補]
  

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民進党(旧民主党)としてはクラリオンのキャンペーンガールを振り出しに人気テレビキャスターを務めていた蓮舫氏を政界の勧誘する前に「身元調査」をしっかりすべきであった。この問題がメディアで報道されてからも、「差別だ」「多様性の問題だ」として政治家としての「国籍法上の努力義務」を理解していない民進党幹部と民進党員の危機管理能力の甘さが心配だ。

蓮舫氏は前回の8月23日の外国特派員協会での記者会見で岡田克也民進党代表を「つまらない男」と評し、内外のメディアでとりあげられた。これについては今回の代表候補者会見で「良識ある日本人として岡田代表への観察は変わったか?」という筆者の質問に対して「この12年間変わらぬ安定感と知識への要求。真面目な素晴らしいリーダーだと学ばせて頂きました」と事実上前言撤回があったのでよしとしよう。

蓮舫氏は、旧民主党時代、事業仕分け人としてスーパーコンピューターの予算を巡り「二位じゃダメなんでしょうか」と巨大な予算に切り込んだエピソードが有名で、白の定番のスーツで民進党随一の発信力がある。事実、前原、玉木両氏の獲得したポイント数を合計した446より蓮舫氏一人が得た503の方が断然多い。民進党員やサポーターの蓮舫氏に寄せる期待の表れだ。

国籍問題に対しては日本国国籍獲得の月日、台湾国籍離脱の月日を改めて明確にする説明責任があるだろう。

[記者会見の様子]
 

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2016.9.24 掲載


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