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第99回 “ジャーナリストの拠点に戻れ”
2015年度 新役員選挙結果発表


1945年マッカーサー元帥の占領軍と共に東京に乗り込んできたジャーナリストたちが創立した日本外国特派員協会は公益社団法人に昨年認定され、今年は70年目の節目を迎える。

有楽町の外国記者クラブ(略称プレスクラブ)は、古くは田中角栄金脈問題追及記者会見、最近では渋谷区のLGBT(レスビアン、ゲイ、バイ・セクシャル、トランスジェンダー)活動家の同性婚条例会見など霞が関にある日本記者クラブが扱わない問題を敢えて取り上げ、ジャーナリズムの存在を示してきた。

ところがそのプレス・クラブが「幹部の一斉辞任を招いた「外国特派員協会」お家騒動」として週刊新潮6月4日号で「タウンTEMPO」の対象となってしまった。

昨年辞任するまで10年近く選挙管理委員会の委員長や委員などを引き受けてきた筆者として、「はたしてこの混乱の中でまっとうなジャーナリストが選ばれるのか」と心配したが、これは幸い杞憂に終わった。

6月10日の年次総会で決定した役員(正会員より6名、準会員より3名)は以下の通り。来年6月の年次総会時まで1年間の任期を務める。


■2015年度 新役員紹介


◎会長 ジェームズ・シムズ二世
(フォーブス定期寄稿家、フリーランス)

在日20年、ウオール・ストリート・ジャーナル、ダウ・ジョーンズ・ニュースなど金融記者歴15年。昨年度はスクリップス・ジャーナリズム・フェロウシップを受けてコロラド大学でエネルギー問題を研究。プレス・クラブでは過去に第二副会長として活躍。
◎第一副会長 ピーター・ランガン
(元ブルームバーグ東京支局長)

現在もブルームバーグ編集者、記者として特に環境問題を報道。プレス・クラブでは過去に数回選挙管理委員を務める。
◎第二副会長 スベンドリニ・カクチ
(ユニヴァ—シティー・ワールド・ニュース〔英国〕特派員)

スリランカ出身のジャーナリストとして、途上国問題、女性、教育問題を中心に取材。プレス・クラブでは書記や理事として貢献。
◎書記 メリー・コーベット
(準会員、クレスナー・メディア)

ドキュメンタリー・ビデオ制作やフリーランスとして活躍。横浜育ちの「浜っ子」日英バイリンガルの会員としてプレス・クラブのサービス向上に貢献。

財務担当理事ユーイチ・オウツカ(準会員)。その他の理事はイマッド・アジャミ(アイリス・メディア レバノン)、マサアキ・フクナガ(ザ・サンマルク インド)、ミルトン・イサ(準会員)、ロバート・ウイティング(フリー・ランス)。

正会員補欠理事はエロル・エミッド(TTSOJ ビジョン・マガジン)、準会員補欠理事はリチャード・ディック。理事の引退時に代行する。

監事は任期が二年のためウイリアム・スポサート(フリー・ランス)が続行。

有権者307人中、投票者は158人。投票率は51.47%。昨年度に比べて約3%の投票率低下だった。


※編集部注:会員資格審査委員会が長期にわたる資格審査により一会員の正会員資格を認めないと理事会に上申したが、これが受け入れなかったため委員会全員が選挙直前に辞任した件が記事になった。


2015.6.20 掲載


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