|
福島みずほさんは「原爆投下をしかたがない」、と容認する久間防衛大臣罷免、平和憲法九条改悪阻止、年金管理制度改革を中心に講演し、「政府与党は国民を見下げ、国民不在の政治を行っている」、と厳しく安倍政権を非難した。 久間防衛大臣は原爆投下によって、二世、三世にも被害が及んでいる現状を見ていない。 防衛庁が防衛省になってからコントロールがなくなっている。安倍政権の「美しい国」の 観念と同じで、安倍氏の著書にあるように「命は大切なものだが、国のために命を投げ出すのは美しいことだ」とし、久間氏も安倍氏も国家のために命を捧げることを肯定している。「久間大臣に対して辞任と安倍総理に対して大臣の罷免を求め、今夕ヒバクシャたちと衆議院会館で抗議集会をする」と熱弁を揮った。 年金問題では「日本人はお上のやることに間違いがない」と思っていたことに胡坐をかいて5000万件の未確認、1430万件のコンピューター未登録がある。社民党は全件を早急に登録し国民が自分の年金をチェックできるようにする。また、基礎年金として全国民に月額8万円の基礎年金を提案していると表明した。
また、雇用問題では日本の家庭の37.1%が年収300万円以下であり、(自民党政権による)規制緩和のため労働者が低賃金になっていることをキャノンやグッドウイルの例を挙げて説明した。社民党は製造業には派遣労働者を認めない、パート社員の正社員化を図り、オーバータイム賃金を1.25倍から1.5倍に引き上げると語った。 更に安倍政権では強行採決が17回も行われ、委員会採決をなくしたものを加えると18回。安倍政権の官邸は国会内に手を突っ込み、与党がそれを助けている。ドイツがワイマール憲法下で全権委任法を作って憲法そのものを壊した“前例”を思ってしまうと述べた。 「安倍政権はボクちゃんのためのボクちゃんの政治。党首会談を実現するため、現在の3議席に加えて今回の選挙で是非とも7議席を獲得したい」と結んだ。 特派員たちとの質疑応答
|
話の区切りが短く通訳が仕事しやすかった |
社民党が弱小であるためか、又女性党首福島さんが可愛くしかも凛々しいためか、特派員クラブ伝統のタフ・クエッションは出なかった。そうなると厳しい質問をするのが主宰者の役割。そこで最後に筆者が質問をした。
「7議席獲得できなければ、社民党内では何が起こるのか?」民主党は小沢一郎代表が野党で過半数取れなければ政界から引退すると宣言し、一方安倍総理はダンマリを決め込んでいる。「とにかく死に物狂いでやります」との福島さんの返事で記者会見を終えた。
福島さんには前回の講演で1年間のゲスト会員証が贈られているため、今回はプレスクラブ・ロゴ入りの特製ワイングラスのセットを贈った。贈り物といえば福島みずほさんの誕生日は12月24日。今回の参議院戦では7議席がギフト・パケッジに包まれて彼女の元に届くだろうか。
2007.7.19 掲載
上に戻る |