『アルゴ』でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞などを多数獲得し、“ポスト・イーストウッド”を期待されるベン・アフレック監督の最新作。
このコラムでは、以前『ザ・タウン』を取り上げましたが、アフレック作品にはとても魅力を覚えます。
一言でいうなら、“ひねりの効いた王道”とでも言えばよいでしょうか。
ダークな作品の中に、一服の爽やかさがあるんですよね。どこか清々しさを感じる。これはアフレック作品に共通する部分だと思っています。
今回の彼の役柄は、まさにダークヒーローと呼ぶべきもの!
レトロな雰囲気を感じさせますし、いわゆる“フィルム・ノワール”が好きな人にはたまらないでしょうね。
ジャン・ギャバンやマーロン・ブランドといった往年のダークヒーローを思い出しつつ、アフレック独自の魅力を楽しみました。
個人的には、冒頭に近いところでの父子のやりとりが非常に印象に残ってます。
父が長年の警官人生から学んだ
「自分がしたことは必ず返ってくる」
といった言葉を投げかける場面があるんです。
日本でいうところの“因果応報”ですが、この一言、後々の展開に大きな意味と重みを持つキーワードかな、と勝手に解釈しています。
ちなみに、本作には同名の原作(デニス・ルヘイン著)があり、アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀長篇賞を獲得しています。
映画を見て非常に気になったので近々読んでみようと思います。
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