バックナンバー Vol.24
マッハ!
ディープ・ブルー
家族のかたち
「シュレック2」 ☆☆☆☆☆☆・・・・ |
■ ■ ■ |
☆10個あげても足りないかも!1分1秒のスキもなく笑いとユーモアを詰め込んだ、意欲とサービス精神に溢れた作品!これぞエンターテイメント!
あっぱれです。今回も童話の世界を皮肉る精神は健在。そんなアンチ・ディズニー的シニカリズムの中にさりげなく込められたウルルン・メッセージ。 正攻法だが、グッとくるぜ…でした。コレ観てない人は、パリに行ったのにラデュレのマカロンを食べなかった…それぐらい惜しいことしてると思います!!!
(鍵山直子)
さて突然ですが「シュレック2:心理テスト」です。
「シュレック2」で、あなたが演じるとすれば次のどの役柄?直感で答えて!
(テスト作成:涼月くじら先生)
1)顔は怖いけど心優しくたくましい怪物、主人公シュレック
2)何でも魔法にかけちゃう歌が得意な妖精のゴッドマザー
3)ハンサムなマザコン男チャーミング王子
4)仏陀にそっくりな顔をしたバー毒リンゴのママ
選んだ答えから、「あなたの隠しておきたい弱点」がわかります。
1)主人公シュレック
目立ちたがり屋で、いつでも場の中心でいたいタイプです。無理するのはやめて、素顔で勝負を。
2)妖精のゴッドマザー
あなたが密かにコンプレックスを感じているのは、コミュニケーション能力です。
3)チャーミング王子
ハンサムな王子を選ぶのは、ルックスに対するコンプレックスの表れです。
4)バー毒リンゴのママ
あなたは他人に冷たくしてしまったり、わがままで振り回してしまうなど、自分の冷淡さや傲慢さを密かに恥じていそう。
もっと詳しい回答が知りたいという方!シネマ心理テストは携帯サイト「シネマ通信」か「シネマ・エキスプレス」でやってま〜す! |
|
カザビー ★★★★★
「こんな運動したくても、無理!」なハズなのにこの映画はそんなミラクルなことだけをふんだんにやってしまっているのです。 こんだけすごい事できるのにどうしてオリンピックに出場しないのか不思議でなりません。おまけに仏教国のヒーローだけあって、
とても礼儀正しいのも好感が持てます。私のアクション映画部門ナンバーワン決定です! |
中沢志乃 ★★★★★
人間の力ってすごい! この作品、ノーワイヤー、ノーCGを前面に売りにした面白予告編に惹かれて見たが、本当に超人的! 感動! 大興奮!! ジャッキー・チェンに憧れてスタントマンになったと言う主人公役のトニー・ジャーが銀幕狭しとミラクル・ジャンプ&ムエタイを披露し、
それを見た私は思わず欧米人かタイ人張りにWow!と声を上げ、隣の彼は「すっげー」と叫んでしまう始末。(←迷惑。) 善vs悪がハッキリしたストーリーは単純だが良いお話だし、とにかくアクション&エンターテイメントに徹しているところがナイス。
やっぱりハイテクよりリアル・ローテク! 上映終了後は「器械体操、習おうかしら」と思ってしまいました。 |
にしかわたく ★★★★★
年に何本か、自分が監督でもないのに「だまされたと思って見てみなよ、つまんなかったら僕が金払うから」と言いたくなる映画があるけど、 これがまさにその1本。吹き替え版だと知らずに映画館に入って泣きそうになったが、あまりの面白さにそんなこと3分でどうでもよくなった。
「少林寺」でリー・リンチェイを初めて見たとき以来20年数年ぶりの衝撃。トニー・ジャーはこの1本で間違いなくスターになるだろう。 しかしトニーだけの映画かというとこれがそうでもなくて、「ムエタイ映画の決定版を作ってやる!」
という監督の気合いが映画のすみずみまで行き渡っていてあなどれない。格闘好きのあなたもそうでないあなたもこれは必見。 ビバタイランド。ビバムエタイ。 |
伊藤洋次 ★★★★☆
熱い! すごい!恐るべし! CGを使わずここまで魅せるとは見事。緻密に計算されたリアル・ファイトやアクションは見ごたえ十分で、 格闘技ファンも十分満足するほど高いレベルに達していると思いました。さらに“技”を見せるカメラワーク、音楽の盛り上げ方も文句なし。
公開からしばらく経った平日の回に観たのですが、映画が終わった後、会場から大きな拍手が・・・。 映画祭を別にして、上映後に拍手が起きたのは『ベン・ハー』以来。観た後の満足感も格別です。 |
タカイキヨコ ★★★☆
そこにあるのは、水族館でうっとり眺める美しい魚の群舞ではない。心癒される熱帯魚の水槽ではない。 地球の7割を占める海で古代から綿々と繰り広げられてきた生死を賭けた壮絶な戦いだ。
シャチに高く放り投げられ海面にたたきつけられるアシカの子供たち、隣のサンゴを生きたままむさぼり食うサンゴの残酷な縄張り争い、 水深1万メートルの暗い海底から熱水と黒煙が吹き出す地獄絵。容赦ない命のドラマが今も無数に展開しているのかと思うと、
スクリーンに果てしなく広がる青い海に、思わず席を立ちたくなるほど恐怖を感じた。私には極めつけのホラー映画だった。 それでも海面を飛び出すイルカが3回転半の妙技を見せるとき、その厳しい海に生きる生物のたくましさに救われる思いがし、
これが現実の自然世界の深みと豊かさなのかと胸が熱くなる。よくぞここまで撮れたと脱帽するしかない迫力ある映像の数々。 海の知られざる真の姿を生々しく伝えるドキュメンタリーとしては、BBCの本領発揮。
ただ欲言えば、高画質な映像、あるいは3D映像だったらさらに楽しめた(怖かった?)だろうな。 |
小松玲子 ★★★
「作り話にはもう飽きた」。『バレエカンパニー』を撮ったロバート・アルトマン監督の言葉だ。 こうした言葉を引用するまでもなく、昨今は、ドキュメンタリーやノンフクションが新たな勢いと方向性を見せている。
『華氏977』しかり『バレエカンパニー』しかり、そしてこの『ディープ・ブルー』なんかもそうだ。 ハイビジョンで海や海底の映像をじっくり間近でみせてくれるというもので、クジラの子どもがシャチに食べられるシーンとか、
シロクマがイルカを狙って海に飛び込むシーンだとかが綴られていく。もっとも、ひとつひとつのエピソードは断片的で、それぞれは繋がらず、 「だからナンなの?」という気もしないでもない。柳生博(NHK月曜イキモノ番組)のナレーションが欲しくなったのは私だけか。
「作り話にはもう飽きた」私であるが、『ディープ・ブルー』と『ニモ』だったら、やっぱり『ニモ』でしょう。 |
波多野えり子 ★★★
最近の邦題は原題をそのままカタカナ表記したものが多いように思えるが、この作品の原題は“Once upon a time in the midlands”。
ストーリーはまさにその通りで、ごく普通の一家に起こる一時のハプニングだ。そんなわけで全体的に地味だけど、ノラ・ジョーンズの挿入歌など、 音楽がなかなかいいテンポを作っている。俳優陣も控えめだがそれぞれ好演。気づけばどの人物にも共感できる気がした。
そう、世の中にはいろんな「家族のかたち」がある。この邦題もなかなかいいかも。 子供みたいな声のヒロインが「ハリポタ2」のトイレに住む幽霊の女の子と知り、納得しつつもビックリ。大人だったのか。 |
伊藤洋次 ★★★
気は弱いが優しいデック。前夫の出現で揺れるシャーリー。子供ながら冷静な見方の娘・マーリーン。その他の登場人物も、陽気でひと癖あるキャラばかり。 しかし彼らの関係が散漫にならず、ドタバタながらもきちんと絡み合って物語が進んでいくのはなかなか上手い。
それと、いかにも「この場面で何か起きそう」と予想させてくれる展開ですが、それでも、いや、 だからこそ素直に笑ってしまうおおらかな雰囲気に満ちていて良かったです。ありがちなストーリーですが、細かな演出も良く楽しめました。 |
|
シネ達日誌
土持幸三氏や「シネマの達人」執筆者たちと映画について語りたいという方は9月4日(土)14:00にKSPギャラリー(川崎市)まで足をお運びください。
お待ちしております。
土持幸三写真展 「Woman's World」
期間 8月23日(月)〜9月10日(金)
(9月4日(土)以外の土、日は休みです)
時間 11:00〜18: 00
会場 かながわサイエンスパーク(KSP)
交通 東急田園都市線溝の口駅下車
南武線武蔵溝の口駅前バスターミナル9番乗り場から無料専用送迎バスで5分。
ちなみに4日は短編映画の上映とワークショップを行います。
(株)ケイエスピー http://www.ksp.or.jp/
住所:神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1
TEL:044-819-2001 |
|
|
鍵山直子 : テレビ&FMラジオの構成作家。現在、i-modeとauの携帯サイトで『シネマ通信』、ボーダフォンで『シネマ・エキスプレス』を担当中。
遅れてきたヒュー・グラント・ファンです。
カザビー : 1978年生まれ。映画とお笑いをこよなく愛するOL。好きな監督は周防正行、矢口史靖、SABU、ペドロ・アルモドバル、セドリック・クラピッシュなど。今年、嬉しかった出来事は矢口監督からサインをもらったことと、田口トモロヲ監督「アイデン&ティティ」のエキストラに参加したことです。
中沢志乃 : 1972年5月8日、スイス生まれ。小学校時代に映画好きになり友達と劇を作る。一時は別の道を目指すもやはり映画関係の道へ。 5年間、字幕制作に携わった後、2002年4月、映像翻訳者として独立。夢はもちろん世界一の映像翻訳者です。
にしかわたく : 漫画とイラスト描いて暮らしてます。映画好きが高じて現在『季刊ロゼッターストーン』に「でんぐり映画館」連載中。 映画とコーラとポップコーンがあれば基本的に幸せ。「飲食禁止のスノッブ映画館を打倒する会」主宰(嘘)。
伊藤洋次 : 1977年、長野県生まれ。専門紙の会社員(営業)。メジャー映画はなるべく避け、単館系しかもアジア映画を中心に鑑賞。映画を観て涙したことが一度しかないため、現在は泣ける映画を探索中。
タカイキヨコ : 1966年愛媛県生まれ。企業勤めの後、1年間のロンドン遊学を経て、フリーの翻訳者に転身。映画のプログラムなどエンタテインメント関連の翻訳をしています。ストレート・プレイ、ミュージカル、バレエ、歌舞伎などの観劇も大好き。
小松玲子 : 1970年生まれ。雑誌・新聞を中心にフリーライターとして活動中。わが心のベストシネマは『さらば我が愛〜覇王別姫』。作家になったら、ああゆう愛憎ものが書けるようになりたい。売れっ子ライター目指して、現在まだ夢の途中。
波多野えり子 : 1979年元旦の翌日という中途半端な日に東京・永福町にて誕生。現在はブライダル情報誌の編集部で修業中。 映画好きかつ毒舌な家庭で育ち、「カサブランカ」からB級ホラー作品まで手広く鑑賞する日々を過ごす。
最近はエモーショナルな韓国映画やドラマがお気に入り!
古東久人 : 1959年生まれ。交通新聞社勤務。キューブリックで映画に目覚め、1980年代にキネ旬常連投稿から映画ライターへ。 「キネマ旬報」「フリックス」などの映画雑誌に執筆。編著は「相米慎二・映画の断章」(芳賀書店)。
生涯のベスト1はブニュエルの「皆殺しの天使」と長谷川和彦の「太陽を盗んだ男」。
|
|