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         女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第86号

  ***   ***    今回は井上議員から、「少子化」についての原稿が
 *****v*****  届きました。「少子化」については、読者のみなさんの
  *********    関心も高く、たくさんのご意見をいただいています。
   *******   子どもを産みたくても産めない状況なのか、それとも
   ***     子どもを持つことにあまり魅力を感じられなくなって
      *     しまったのか。少子化の原因はどこにあるのでしょう。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
■  「妊娠リストラ」を放置して、少子化問題を語るなかれ
    〜有期労働者も育休取れる法律を!〜
      井上美代(参議院議員・共産党・東京)

■  「少子化」について読者からのご意見

■  編集後記

■  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 「妊娠リストラ」を放置して、少子化問題を語るなかれ
  〜有期労働者も育休取れる法律を!〜

                     井上美代(参議院議員・共産党・東京)
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 国会では、少子化対策基本法案、次世代育成支援法案、児童福祉法改正法
案が審議されています。その一方、最近、女性週刊誌が、「妊娠リストラ」
という特集をしました。不況下で企業の経営が苦しくなる中、正規社員も含
めて、妊娠がわかったら解雇、あるいは雇い止めするという、「妊娠リスト
ラ」が広がっている、というのです。

 特に、最近急増している女性の登録型派遣労働者が、ターゲットになって
いるようです。子育ての経済的負担が高まる中、そうでなくても不安が募り
がちなのにもかかわらず、職まで奪われれば、どん底に突き落とされるよう
な思いでしょう。

 先日のNHKで、少子化社会の特集番組をやっていましたが、3人の子ども
を持つ女性はインタビューに答えて「3人目の育休のときは、『またとるの』
といわれてショックだった」と言っていました。

 日本航空で、客室乗務員の深夜業免除が全員に認められなくなり、大きな
問題となっています。深夜業免除を申請する労働者は、当然昼間働きたいと
思っています。働かなければ、食べていけませんから。

 しかし、育児介護休業法は、企業に対して、深夜業を免除させた労働者に、
昼間の仕事を与えることを義務付けていません。従って、深夜業は免除され
たのはいいけれども、生活の糧も失ってしまい、客室乗務員は、大変な事態
になっているのです。これも、育児介護休業法の欠陥です。

 先に成立した、労働基準法改正案では、今まで1年を上限としていた雇用契
約期間が、3年にまで延長されました。パート、契約社員、登録型派遣労働者
など有期労働者は育児介護休業が原則とることができませんが、3年に延びる
ことで、ますますとりにくくなることが懸念されます。

 厚生労働省は、この問題も含めて、育児介護休業法を見直し、年内に結論
を出す、としています。「有期労働者にも育休を!」の世論と運動を大きく
広げていかなくてはなりません。もちろん、男性も含めて取れるように。

 なお、有期労働者でも更新をするなどして、事実上期限のない労働契約と
同等になっている場合には、育児休業を取る権利があります。取れない人た
ちは、ぜひ都道府県雇用均等室を動かして、この権利を行使してほしいと思
います。

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 「少子化」について、読者からのご意見
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
●子どもを産むのが怖い

 この世界情勢では、子供を産むのが怖いと私は考えます。私は1児の母で
すが、子供を産んでから、環境問題・平和について問題意識を持つようにな
りました。
 周りは「次の子はいつ?」とよく聞いてきますがこういう問題意識に目覚
めた今、こんな世の中にひとりまた送り出すのは嫌だと、強く思っています。

 また、不妊症が増えていますが、不妊症の原因の方をもっと問題として取
り上げていかなくてはこれからもどんどん子供の産めない人が増えていくと
思います。

 タバコの問題にしてもしかり。若い女の子のくわえタバコが目に付きすぎ
るほど増えてしまっている今、私たちはもっと、すべての根本的な問題に気
づかなくてはいけないと強く思っています。

 何がいいたいのか、わからなくなってきましたが、つまり私は、世の中に
怒っているのです。(匿名希望)


●結婚が遅くなった理由は「一人っ子」だったから

 私は、先日39歳になりました。現在、もうじき4ヶ月になる第1子の育児
休業中です。去年の6月に結婚し、幸いにしてすぐに子供に恵まれ、無事に出
産することができ今日に至っています。私自身は、現在は大変幸せを感じて
おりますが、この年齢での子育ては体力的にはやはり大変だと感じています。
望んでこの年齢での状況になったのではなく、結婚は「縁の物」というほか
なく、また子供は「授かり物」だとつくづくおもいます。

 今回私の妊娠出産を友人に知らせる中で、子供に恵まれない友人の複雑な
心中を感じました。しかし、それは長年ご縁にめぐり合えなかった私の心中
に似たものでもありました。

 私の結婚が遅くなった理由に一人っ子ということがあったとおもいます。
両親の気持ちの中では、婿養子に来てくれる男性をというものがありました
(せめて同居できる人)。結果的に長男と結婚し夫の姓を名乗っています。
しかし、この年齢で今となっては両親は仕方ないとあきらめているものの、
母の友人たちには「お嫁に出しちゃったの、もったいない」といわれる方も
あります。

 確か、「レイプは元気があって・・」の発言は、「プロポーズもできない
男性」の発言が発端だったと思いますが、結婚も妊娠出産も女性ひとりでは
できないことです。また、独身女性や出産しない女性を「自由を謳歌して」
というなら、なぜ、独身男性や子供のいない男性に対してはそういわないの
でしょうか?(匿名希望)

●子どものいない女性だって社会に貢献している

 某報道番組の視聴者の投稿記事です。
 子供のいる女性の意見で、「育てる自信が無い・お金がかかる・やりたい
ことがある…そんな理由で子供を産まない女性が自分勝手で腹が立つ」

 私は、「子供が欲しいからあなたは産んだんでしょう?産む自由は良くて
産まない自由は悪いみたいな言い方。そっちの方が自分勝手じゃないの?」
と、この人に腹が立ちました。それともこの人は政府への義務感で子供を産
んだのだろうか?と考えてしまいます。

 子供の無い女性は、まるで何にも社会に貢献してないと取れる記事でした。
実際、働いて税金を納めている女性にしたら、その中から児童手当や義務教
育間の費用…子供にも税金って使われているのでしょう?文句言われたくな
いと思いませんか?見ず知らずの子供に自分の税金が使われてるなんてと思
いたくないですが。(24歳 女性)

●同性愛者の視点も忘れないでほしい

 僕は男性同性愛者です。女性と結婚する気もありませんし、子供は好きで
すが自分の子供を作ろうとも思いません。同性愛者たちは、どんなに愛し合っ
ても、子供を作る事はできないのです。つまり、少子化を進めざるをえない
存在です。そして同性愛者も、少子化問題の深刻な日本に暮す以上、この法
案に注目すべきだし、法案を作ったり審議する国会議員の皆さんにも同性愛
者の存在を忘れてほしくはないのです。

 出産と結婚は「個人」の権利であると主張するのは大切ですが、その「個
人」という言葉の中に同性愛者の存在は含まれているのでしょうか。国会議
員の皆さんはこの法案を審議するときに、どれだけ同性愛者の存在を意識さ
れているのでしょうか。

 かつて第二次世界大戦中、ドイツのナチスは、同性愛者たちを「非生産的
な存在だから」という理由で弾圧し、殺害しました。現在の日本社会では、
ナチスのように同性愛者を攻撃する公的で組織的な集団はありませんが、同
性愛者に対する偏見や差別は存在します。同性愛者に対する暴力的な構造は
存在します。

 日本でどんなに少子化が進もうとも、結婚しない、子供を生まないという
選択を選んだ方や不妊症の方に対する暴力が許されないのと同様に、同性愛
者に対する暴力は許されるわけではありませんし、差別や偏見を助長しかね
ないような法案は作ってはいけません。同性愛者たちももっと少子化問題に
声を上げるべきだと思いますし、議員の皆さんにも是非同性愛者たちの意見
を聞いてほしいと思います。(鶴田一寿)

●日本での出産および子育ては、人生における「デメリット」

 社会に出て、仕事に苦悩も苦労もしつつやりがいを感じ、一生を通して頑
張りたい、自己実現したい、社会の役に立ちたい、そう願っている女性にとっ
て、今の日本での出産および子育ては、人生における「デメリット」以外の
何でもありません。

 異議のある方々、政治家の方々、男性諸君には、ご自分が女性における「出
産適齢期」であった年代にどのような状況で働いていたか、よく考えてみて
いただきたい。それは、初めて社会に出て、仕事を覚え、基礎を固め、責任
を持たされ始める時期、キャリアプランを考え、それに向けて怠らない努力
と勉強をし続け、実績を積み上げて行く、大事な時期ではありませんでした
か。その時期に、数ヶ月以上も職場を離れ、その後何年にもわたって仕事量
が物理的に制限されるなどということが考えられましたか。十分な仕事や収
入を得るには、そんなことデメリットである、としかいえないのではないで
すか。

 私は現在妊娠中・30歳の専業主婦ですが、できることなら、自分のキャリ
アプランを確立し、産んでも復職できるだけの実績を積んでから妊娠したかっ
たと思います。今回の妊娠では、喜びつつも、残念ながら「子供と自分のキャ
リア(自己実現、生活と言ってもよい)を引き換え」にした、との思いを禁
じ得ません。

 もちろん十分な実績が積めなかったのは、私の怠慢が主な原因であること
は間違いありません。しかし、将来に不安を抱かないだけの社会的な環境が
整っておれば、「自分の人生と子供を引き換え」に考えずに済むはずです。
「若いうちに産み、育て、それからキャリアを積む」という選択肢も生まれ
るのです。また、「出産と子育てによって一時的に働けなくなってもまた働
けるから、生活も自分の人生も大丈夫」という安心感も生まれるのです。
(匿名希望)

●地球全体では人口が増えて困っている

 地球上の人口が増えて、食料が足りないといっているこの時期に、自分の
国のことしか考えない国会議員には失望します。経済問題にしても政策次第
で上向くと思い込んでいる人々、自分の国が発展すればそれで良いと考える
人々が、国会を牛耳っている国には希望をもてないというのが正直なところ
です。(檜山暁子)


※長いご意見は、一部カットしています。ご了承ください。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記                ロゼッタストーン・弘中百合子
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 昨日発売したロゼッタストーン最新号で、「男女共同参画社会」について
取材しました。そのなかで「少子化」の話が少し出たのですが、「女性が働
き続けることで晩婚化、未婚化が進む」という意見と、「女性を家庭に閉じ
込めてしまうと、早く子育てを終えたいので子どもを多く産まなくなる。結
果的にかえって少子化が進む」という意見がありました。もしかすると、働
いていても、家庭にいても、子どもをたくさん産むのがためらわれる時代な
のかもしれません。

 最近、少年少女がらみの事件が目につきます。ある人が「いまの時代に子
どもを産むと、加害者の親になるか、被害者の親になるか、どっちかになり
そうでこわい」と言っていました。ひきこもりも増えていますし、社会の何
かがゆがんでいるような気がしてなりません。子どもたちが健全に育つ社会
に変えていくにはどうしたらよいのでしょう。

 さて、この前から考えている100号記念イベントですが、ちょうどその
時期に選挙がありそうな気配です。そうなると、ヴィーナス議員もイベント
どころではなくなるかもしれません。

 選挙が終わってからのほうがいいのか、時期を早めたほうがいいのか。頭
を悩ませているところです。みなさまは、どちらがいいと思われますか?

 ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

※お手数ですが、お寄せいただくご意見に
     1)「掲載可」か「掲載不可」か

 掲載してもよい方は
     2)「匿名希望」か「実名可」か
     3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを紹介
する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。

 ◇衆議院
  川田悦子  (無所属・東京)   小宮山洋子(民主党・東京)
  瀬古由起子(共産党・東海)   武山百合子(自由党・北関東)
   水島広子  (民主党・栃木)   山内惠子  (社民党・北海道)
   山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子  (自民党・比例)      井上美代  (共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)     千葉景子  (民主党・神奈川)
   八田ひろ子(共産党・愛知)    広中和歌子(民主党・千葉)
    福島瑞穂  (社民党・比例)    吉川春子  (共産党・比例)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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 次回の発行は、7月17日です。

 武山百合子議員(自由党) 八田ひろ子議員(共産党)
 福島瑞穂議員(社民党)  小宮山洋子議員(民主党)
 が登場する予定です。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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発行人・編集人:弘中百合子
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