2003年5月22日発行
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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第79号
*** *** 「五月晴れ」という言葉がウソのように、雨が多い月
*****v***** ですね。SARS、株安、デフレ…日本全体の雰囲気も、
********* なんとなく、どんよりと曇っています。さて、今回は広中
******* 議員から、社会保障問題に関する原稿が届きました。
*** 日本の高齢化は、予想以上に早いスピードで進んでいる
* ようです。心の準備はできていますか?
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目次
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■ 「21世紀は日本にとって人口半減の世紀となる」
広中和歌子(参議院議員・民主党・千葉)
■ 編集後記
■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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「21世紀は日本にとって人口半減の世紀となる」
広中和歌子(参議院議員・民主党・千葉)
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個人貯蓄は1400兆円もある、それなのに、将来が不安だという国民が多い
日本だが、その原因はリストラや失業の不安、年金、医療、介護など社会保
障に安心感を持てないからだと言われて久しい。
そんな中、年2回開催される日本・EU議員会議で外交や経済、環境、文化
交流などのグローバルな課題に加えて、今回初めて社会保障問題が取り上げ
られることになった。EU側の要請によるという。
多分これまで、社会保障問題は日本としては国内問題と考えられていたこ
と、また、EU側にとっては自らが医療、福祉の分野では先進国だという認識
があったのだと思う。
しかし、近年日本が高齢化率ではEU先進国の先を行きそうな気配が濃厚な
中、EUとしては日本が今後どう対応していくかに関心を示し始めたものと思
われる。
さて、EU議員を日本に迎えて今週、5月20日、21日の二日間国会で開かれる
日本・EU議員会議だが、その準備会に於いて、日本側の参加メンバーに事務
局から発言への要請があり、私は社会保障を選んだ。決してこの分野のエキ
スパートを自認しているからではなく、むしろ、どうなっているのか、この
際年金福祉に関わる議論を整理してみたいという思いからだった。
そこで、改めて驚いたのは、厳しい現実である。
高齢化率は2000年には6人に一人で 17.4%
2025年には4人〜3人に一人、28.7%
2050年には2.8人に一人、35.7%
その原因は世界一高い寿命の伸び(男性77.64年、女性84.62年)と出生率
の低下である。出生数は現在の年間120万人から2050年には67万人に減る。
この調子だとわが国の人口は2006年のピーク1億2774万人から、2050年に
は1億人に減少する。2100年には現在の半分、約6000万人になる。すなわち、
21世紀は日本にとって人口半減の世紀となる。
こうした人口減少の下での高齢化の進展に伴い、社会保障の分野で国民負
担が増加するのは避けられない。2025年には社会保障負担の国民所得に対す
る割合は現在の1.5倍となる。
このように将来に向けての社会保障負担の増加が見込まれる中、若い世代
を中心に社会保障の持続可能性や将来の負担増に対する懸念が広がっている。
それを反映してか、国民年金の未加入者は99万人に達している。更に、国
民年金加入者にしても未納者率は30%である。将来無年金者の存在が大きく
社会問題となり得る。ちなみに、わが国の税、社会保険料等の社会保障負担
を合わせた国民負担率は現在36.9%であり、ヨーロッパ(英:48.9%、ドイ
ツ:55.9%、フランス:64.6%)に比べ、著しく低い。
こうしたことから、わが国が急速に進展する高齢化社会に対応するには国
民負担率を上げるしかないのだが、これまで高福祉、低負担になれた国民に
対して、急に負担増を求めることは、特に最近の経済先行き不安の中政治的
に非常に困難であり、政府も国会もこの問題に踏み込めないでいる。2001年
末の閣議決定では、人口の高齢化に対応して就業機会の確保、社会参加活動
の促進、ゆとりある生活環境、健康づくりを推進しているが、具体的な施策
はこれから。
要は“ピンピンコロリ”の人生を送ってほしいとのメッセージを国民に送っ
ていることに過ぎない。
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編集後記 ロゼッタストーン・弘中百合子
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「高齢化率」というのは、65歳以上の人が人口に占める割合です。あと50
年もしないうちに、2.8人に1人が高齢者という時代がやってくる。100年後
には、日本の人口が半分になる。なんだかピンとこないけれど、すごい数字
ですね。
こうした「高齢化時代」の理想は「ピンピンコロリ」。つまり、元気に生
きてコロリと死ぬことなのだそうです。とはいえ、年をとってから自分の身
体がどうなるかなんて、誰にもわかりません。銀行や保険会社も、いまや絶
対安全の存在ではありませんし、金利も安い。リストラ時代ですから、いま
の会社にずっと勤められるかどうかもわからない。よほどのお金持ち以外は、
みんな将来への不安を抱えていると思います。
この不安を解消するためには、どんな政策が必要なのでしょう。よい知恵
が浮かびましたら、ヴィーナス議員たちに教えてください。
ご意見、ご質問は
vheart@rosetta.jpまでお願いします。
※お手数ですが、お寄せいただくご意見に
1)「掲載可」か「掲載不可」か
掲載してもよい方は
2)「匿名希望」か「実名可」か
3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か
をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを紹介
する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。
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「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。
◇衆議院
川田悦子 (無所属・東京) 小宮山洋子(民主党・東京)
瀬古由起子(共産党・東海) 武山百合子(自由党・北関東)
水島広子 (民主党・栃木) 山内惠子 (社民党・北海道)
山口わか子(社民党・北陸信越)
◇参議院
有村治子 (自民党・比例) 井上美代 (共産党・東京)
岡崎トミ子(民主党・宮城) 千葉景子 (民主党・神奈川)
八田ひろ子(共産党・愛知) 広中和歌子(民主党・千葉)
福島瑞穂 (社民党・比例) 吉川春子 (共産党・比例)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。
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■次号予告
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次回の発行は、5月29日です。
第5木曜日は、読者のみなさまからいただいた意見を中心にお届けします。
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発行人・編集人:弘中百合子
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