第16回　海からの贈り物

子供の頃の宝物は、浜辺で拾った桜貝の貝殻だった。金沢という、海へ気軽に行ける土地で育った私は、海水浴はもちろん、浜辺での宝探しも大好きだった。

ところが最近、私がしていたそのような遊びに「ビーチコーミング」という名前がついていることを知った。こうなると何ともオシャレな感じだ。

そしてつい先日も私は、「ビーチコーミング」に葉山の方に行ってきた。宝物を拾うに当たっては、まずはお約束の海浜清掃。今回は燃えないゴミを拾う。意外と少ないな〜。海もきれいになってきているんだ〜。と思ったら、なんとそのゴミは一日で出たものと聞いてビックリ。全然きれいになってな〜い！

ひとしきりゴミ拾いをした後は、海に向かって「掃除をしたご褒美と言っては何ですが、※1.マリングラス、海藻、流木etcを頂戴致しま〜す。」とお断りを入れ、いざ宝探しに突入。ここからは無我夢中。ブルーのマリングラスなんかを見つけようものなら、波が迫って来ようとも果敢にトライ。おかげでジーパンの膝下からスニーカーまで、どっぷり海水につかってしまった。でもお目当てのマリングラスがGetできたので、身体が冷えていくのもなんのその。

この日の戦利品はマリングラス3kg、海藻10種類、流木７本。

そしてこの後がまたまたお楽しみ。これらを使って海のアート制作。ある種「ゴミ」であるこのモノ達も、私にとってはアートの貴重な材料。大切な「海からの贈り物」なのだ。

マリングラスを積み重ねてランプシェイドを作ったり、※2.海藻アートを作ったり・・・た・の・し・い！

そう言えば小学生の時、夏休みの自由研究に海藻の標本を作ったな〜。３０年以上経っても、趣味趣向の変わらない私です。

2005.12.10　掲載