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第5回 呼び方・呼ばれ方


甥っ子が生まれた時のこと。その頃、友人達にも甥っ子や姪っ子がぞくぞくと誕生していたが、彼女達が自分達のことを「〇〇ちゃん」とか「お姉ちゃん」と呼ばせよう〜と言っているのを聞いて、伯母(叔母)と甥(姪)の関係なのに、なんで伯母(叔母)さんと呼ばせないのかと不思議に思った。私などはそういう新たな関係の存在が誕生したことに喜びを感じ、是非とも伯母さんと呼んで欲しいと思ったものだ。しかし、周囲の人達に「オバさん」とは思われたくはないので、関係を誇示する意味で「めぐみおばちゃん」と呼んでもらうことにした。

呼び方と言えば、私は今、両親の呼び方について疑問を持っている。

知人の中学生の娘が、「うちのクラスで調べたら、まだ『パパ・ママ』って呼んでいる人が3人もいたんだよ!」と驚いていた。私はその発言に違う意味で驚いた。「パパ・ママ」と呼んではいけないのか?!私はこの年になってもなお、全く臆することなく、両親を「パパ・ママ」と呼んでいる。だいたい幼児期にはほとんどの人が「パパ・ママ」と呼んでいるはずなのに、いったい人はいつ頃、何がきっかけで、「お父さん・お母さん」などと違う名称で呼び始めるのか・・・?

私と同じように両親を「パパ・ママ」と呼んでいた妹(甥っ子の母親)は、知らないうちに呼び方を「おじいちゃん・おばあちゃん」に替えていた。自然の成り行きで上手くすり抜けたものだ。

私としては、人の呼び方はそれぞれの感情表現のようなものだから、通例に囚われることなく、自由でいいのではないかと思っている。たぶん私は50歳になっても60歳になっても両親のことを「パパ・ママ」と呼んでいるだろう。

イラスト

2005.6.10 掲載

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