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第5回 国民年金基金はこんなにお得!


サラリーマンやサラリーウーマンの方は、厚生年金に加えて自動的に国民年金に加入しています。しかも、半額会社負担です。おまけに、専業主婦や専業主夫がいる場合は、配偶者の分まで加入 となります。

・・・その分、高い保険料を払ってるヤン(>_<)

本当でしょうか?

国民年金の保険料は、1カ月15,250円。配偶者の分と2人分で30,500円ですね。
  お給料36万円等級の人の厚生年金保険料が30,816円。つまり、お給料が36万円等級を超える人、38万円等級(37万円以上39万5千円未満)の人から、損になる?

そんな事ないですよね。
  厚生年金の人は、国民年金に加えて、当然厚生年金にも加入しているのでから、保険料が同じなら、厚生年金の年金の分だけ年金額が多くなるのです。やっぱ、厚生年金の方がお得ですね。

ところで、国民年金にもお得な制度があります。付加年金と国民年金基金です。
  付加年金は国民年金保険料に400円上乗せして支払う制度です。保険料を400円高くすると年金額が200円増えます。つまり、2年で元が取れるちょーお得な制度です。

お得度は高いのですが、元々の保険料が安いので、増額される年金額も大きくありません。
  そこで、国民年金基金の登場です。国民年金基金の利回りは低いです。元を取るのに約20年かかります。

・・・・・・・・・・・・×××あかんヤン(××)

でも、大丈夫です。全額社会保険料控除ですから、所得税や住民税が安くなります。また、国民年金基金に加入するのは基本的には自営業者ですから、国民健康保険です。国民健康保険の保険料はほとんどの市町村は所得比例で算出しますから、国民健康保険の保険料も安くなります。もちろん、介護保険等も安くなります。合計すると、実質利回りは低い人で20%、高い人なら50%近くになります。

前回、税務署と年金事務所の比較を少し書きましたが、税務署の調査が怖いという固定観念の元になった事実として、税務調査が入るとほとんど追徴課税されるからです。まぁ、みなさんそれだけ税金をごまかしているのですね(^^;。 ややこしい脱税をするより、国民年金基金に加入して合法的に節税した方が良いですよね。

因みに、国民年金基金の掛け金は自分で選べるのですが、最大で、月額68,000円です。
  夫婦二人で加入するとなると

68,000円×2人×12カ月=1,632,000円

となります。

国民年金基金の元を取るには約20年かかりますから、ざくっと計算すると1年間上記の掛け金で国民年金基金に加入すると

1,632,000円÷20年=81,600円

年金額が増えます。

実際には、国民年金基金に加入する時に、有期年金か終身年金かを選びます。これにより年金給付額が変わりますので、こんな単純な計算になりませんけどね・・・・。
  月額68,000円も掛けなくても、月額1万円ぐらいから加入すると手軽です。

ところで、この有利な制度、国民年金の人だけではなく厚生年金の人も加入できると良いですね。ビットコインやIPS細胞投資等、ハイリスクや違法な投資に手を出すより、安全確実な投資です。
  特に標準報酬月額が低くて将来の年金額が低い人にとっては、国民年金基金に加入できるようになれば、人生設計が非常に楽になります。

現在、厚生年金の人も国民年金基金に加入できるように法律改正するように、国民年金基金連合会が準備しています。法律改正が通り、厚生年金の人も国民年金基金に加入できるようになるといいですね。


2014.3.8 掲載

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