━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2004年 8月16日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第100号 ━━━━━━━━●
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オリンピックでの日本選手の活躍にドキドキしながら、やや寝不足気味の
毎日です。柔道の野村忠宏選手三連覇、谷亮子選手の二連覇、内柴正人選手
の金メダル、横沢由貴選手の銀メダル、そして、水泳の北島康介選手の100
メートル平泳ぎ金メダル、見事でしたね。
さて、今回は記念すべき「未来総理」第100号です。お盆休みのこの時
期ですが、吉良州司議員が原稿を寄せてくれました。
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●大特集「再起ー人は立ち直るために何が必要か?」
デューク更家さん、ますい志保さん、千葉マリアさん、
そのまんま東さんらに「再起」についてお話を聞きました。
未来総理の大村秀章議員(自民党)、福島豊議員(公明党)、
野田佳彦議員(民主党)にも、「政治は信頼を取り戻せるか?」を
テーマにインタビュー。
詳しくはこちら http://www.rosetta.jp/
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目次
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■ 「大きな力を結集して政権交代を」
吉良州司(衆議院議員・無所属・大分)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■ 「大きな力を結集して政権交代を」
吉良州司(きらしゅうじ・衆議院議員・無所属・大分)
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大分には「現政権にはもはやこの国の将来を託せない」との問題意識を既
に持ち、「新しい時代に求められる政治」を求めて、既に行動を起こしてく
れている方々がいらっしゃいます。この方々のことについて私の想いを述べ
させて戴きます。
最近、支持政党を尋ねる世論調査を行うと、いつも最大勢力として登場す
るのはいわゆる「無党派」と呼ばれる人達で、全体の40−50%に達しま
す。一体どういう人達が無党派に属する方々なんでしょうか?また、無党派
層=政治的無関心層なんでしょうか?
私は全く違うと思っています。無党派の方々は決して政治に無関心ではあ
りません。否、日本の将来に対して一番大きな問題意識を持っている方々で
はないかと思っています。そしてこの無党派が増えてきたのは1991年以降で
はないかと思っています。
この1991年はソ連の崩壊により東西冷戦が終結する一方、国内ではこの年
にバブルが崩壊し、いわゆる「失われた10年」がスタートしています。
東西冷戦は米国とソ連、西側諸国と東側諸国が対立していたのみならず、
各国の国内政治にも大きな影響を及ぼしていたことはご承知の通りです。西
側を志向する政党と東側を志向する政党とがそれぞれの国内でも(イデオロ
ギー的に)対立していたからです。
一方のバブル崩壊は長年の「日本の経済成長(神話)」と経済成長が続い
ていたからこそ実現できていた所得再配分の仕組みが事実上崩壊したと言え
ます。東西冷戦の終結と成長神話の終焉という2つの大きな出来事が55年体
制を崩壊させつつあるのだと思っています。
その55年体制は戦後のどん底の生活をある一定水準にまで向上させるには
大きな功績をあげた体制であったと思っています。自民党が安全保障面では
米国の庇護を受けながら「経済」という力で上から日本の経済水準を引っ張
り上げ、そして社会党を中心とした野党が「弱者にも光を!」という視点で、
弱い立場にある人々を下から押し上げることによって「一億総中流」と言わ
れる程、貧富の差の少ない豊かな経済社会を実現しました。
この55年体制下では現在「無党派」と呼ばれる人々も自民党支持者だった
り、社会党を中心とする野党支持者だった人が多いと思います。
しかし、高度成長が終わり、低成長時代に突入してからも、また一定の生
活水準を達成して自己実現を求めて価値観が多様化するようになった時代に
なってからも、戦後復興や高度成長時代の国の仕組みを変えられず既得権益
者擁護に走る自民党、所得配分をする為の原資がなくなってからは、子孫に
莫大な借金を付回ししてまでも既得権益者に利益配分をしようとする自民党
(今を生きる我々は『将来世代から所得移転を受けている』と言えます)、
東西冷戦の終焉により共産主義の脅威から自由を守ってくれるという役割の
重要性が薄れた自民党に対して、自民党から利権を与えられているわけでは
ない自民党支持者達(私はこの方々を「健全な保守層」と呼んでいます。
「反対野党」的体質を嫌う人が多いのが特徴)が55年体制から溢れ出して無
党派層に流れ込んでいると思っています。
また一方、反権力を貫き、弱者の味方を自認してきた旧野党支持者の中に
も、東西冷戦終了後もイデオロギーにこだわる野党、弱者擁護の視点を失い
つつある野党(高度成長期を通して比較的裕福な層になってきた為、本音の
部分ではもはや弱者の味方という視点を失ってしまっている)、新時代の明
確な国家ビジョンを提示できない野党には、もうこれ以上期待できないと思
い始めた「健全野党層」がやはり「無党派層」に流れ込んでいると思ってい
ます。
そして、政治的に無関心どころか、55年体制後に求められる「新しい時代
の国のあり方」や「新しい時代の政治や政治家」につき明確な問題意識を持
ちながら、過去10年間彷徨い歩いていた人々こそが今の「無党派層」だと思
うのです。
実は、吉良州司を支えてくれている方々の中心は、これらの意識の高い無
党派層です。また、「野党が納得のいく国家観をきちんと示せるならば、い
つでも自己変革できない自民党を見限る」と思っている健全な保守層も無党
派層の予備軍であり、吉良州司の潜在的応援団だと思っています。
今回の参議院選挙大分選挙区における足立候補の勝利は、小泉政権の「驕
り」や相手候補の高齢が最大の要因ですが、これまで反自民の信念を貫いて
きた方々が民主党を中心に結集したこと、そして意識の高い無党派層と健全
な保守層が「現政権には日本の将来を託せない」という「怒り」を投票行動
で示してくれたことの相乗効果の賜物だと思っています。
大分において結集したこの大きな力こそ、日本全体が求めている政権交代
の理想的な原動力だと思います。「新しい時代の国家観」を示せる民主党に
生まれ変わり、大きな力を結集して政権交代を実現しなければなりません。
「時は今」です。
■追記:
上記の中で「既得権益者擁護に走る自民党」と書きましたが、桜井よしこ
さんが書いた「日本の危機」(新潮社)という本の中で慶応大学教授が「補
助金に群がる族議員の状況について」次のような解説をしており、非常に分
かりやすいのでここに引用します。
『私の調査では当選回数の多い与党議員がいればいる程、多額の補助金が
入ってきます。しかも補助金は与党議員の支持者に、より厚く配分されると
いう結果を生みます。補助金がたくさん入り、地元の人は得した気分になる
かもしれませんが、100%の補助事業はありません。事業枠の50%から70%が地
元負担です。族議員が頑張って特定の支持者の為に補助金を持ってくればく
る程、その地域の有権者は、その分(地元負担分としての)長期債務を背負
うことになります。別の言い方をすれば、族議員が頑張れば頑張るほど、支
持者以外の有権者の不利益につながりかねないのです』
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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吉良議員の原稿にあった「一億総中流」といわれていた時代を懐かしく思
い出しています。「社会主義国よりも実質的には平等」というような言われ
方もされていました。実際がどうだったのかは知りませんが、みんなが「普
通の暮らしをしている」と信じられた幸せな時期でした。
経済アナリストの森永卓郎さんによれば、今後は「年収3億円以上を稼ぐ
Aクラス」が1%、「年収300万円のBクラス」が60%、「年収100万円のCクラ
ス」が40%という超階級社会が到来するそうです。メリルリンチ日本証券の
報告書によれば、現在、「不動産をのぞく金融資産を100万ドル(1億
1000万円)以上持つ日本の富裕層は、131万2000人」だとか。すでに
100人に1人は、超お金持ちなんですね。一方で、ホームレスや、借金に
よる自殺が増えているという現実もあります。
「超お金持ち」にはならなくていいから、せめて「普通の暮らし」がした
いなあと思います。「未来総理」たちには、ぜひ、そんな庶民の夢を実現し
てほしいものです。
「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次回の配信は、8月23日です。
樽井良和議員(民主党) 中塚一宏議員(民主党)
西村康稔議員(自民党) 福島豊議員(公明党)
三日月大造議員(民主党)
が登場する予定です。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」には、超党派の29名が参加しています。
(敬称略)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・神奈川)
大村秀章(自民党・愛知) 吉良州司(無所属・大分)
楠田大蔵(民主党・比例九州) 近藤昭一(民主党・愛知)
近藤洋介(民主党・比例東北) 鈴木康友(民主党・比例東海)
武正公一(民主党・埼玉) 達増拓也(民主党・岩手)
樽井良和(民主党・比例近畿) 樽床伸二(民主党・大阪)
手塚仁雄(民主党・東京) 中塚一宏(民主党・神奈川)
中根康浩(民主党・比例東海) 長島昭久(民主党・東京)
西村康稔(自民党・兵庫) 野田佳彦(民主党・千葉)
福島 豊(公明党・大阪) 三日月大造(民主党・滋賀)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・京都)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 小林 温(自民党・神奈川)
桜井 充(民主党・宮城) 福島瑞穂(社民党・比例)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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━━━━━━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』(毎週月曜配信) ━
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