━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2004年3月8日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第78号 ━━━━━━━━●
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小学校だか中学校だか忘れましたが、学校の授業で、「日本は戦争に負け
て、戦争は絶対にしてはいけないという教訓を得た。そこで、憲法に『戦争
放棄』を明記した」と、習った記憶があります。単純な私は、「日本の憲法
は最先端のいいものだ」と、素直に信じて生きてきました。ところが、最近、
「改憲」をめぐる議論が盛んです。「時代に合わない部分は直すべきだ」と
言われると、それもそうだと思うのですが、憲法の何をどう直そうとしてい
るのか、いまひとつよくわかりません。今回は、民主党の達増議員が、憲法
について、真正面から議論を投げかけてくれました。
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目次
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■ 「前に行く憲法を」
達増拓也(衆議院議員・民主党・岩手)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■ 「前に行く憲法を」
達増拓也(たっそたくや・衆議院議員・民主党・岩手)
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私は先頃、民主党憲法調査会の「総論」小委員会座長を仰せつかりました。
民主党改憲論の理念と方向性をまとめる役です。
なぜ、今、日本国憲法を変える必要があるのか。しかも全面的に。それは、
現行憲法が、20世紀産業社会から21世紀情報化社会へという文明史的転
換に対応できないからです。情報化、そしてその現れであるグローバル化に
対応する改憲が必要だと思います。
日本国憲法は産業文明時代の申し子です。9条も、産業社会を背景とした
帝国主義的戦争を放棄するのが趣旨だと思います。グローバル化時代におい
ては、地域紛争を国際社会としていかに解決するかが課題です。9条が自衛
を放棄するものでないことに加え、国連を中心とした平和活動に参加するこ
とも放棄するものではないはずです。
人権についても、情報関連の権利、いわゆる知る権利(情報アクセス権)
やプライバシー権(自己情報コントロール権)を加えるべきです。13条の
「幸福追及権」も「コミュニケーション権」とでも呼ぶべきものを核心とし
て再定義すべきでしょう。情報化社会における幸福の核心は、権力や富より
もコミュニケーションだからです。
「右(資本主義)」と「左(社会主義)」の対立は、20世紀産業社会に
おける政治対立軸です。資本家階級vs労働者階級、アメリカvsソ連、そうい
う対立軸はもう古い。21世紀情報化社会の政治対立軸は、「前」か「後」
かだと思います。情報化やグローバル化に進んで対応するのか、それとも背
を向けるのか。右と左の対立を超克した、前に行く憲法を創っていきたいと
思います。
私は、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、という日本国憲法三大原
則は守り続けなければならないと思います。問題は、現行憲法の文言のまま
だと、この三大原則が守られないということです。21世紀仕様に全面改憲
することこそ、真の護憲であると考えます。
私は、国民主権についても再定義したいと思います。そもそも主権は何に
由来するのか。主権は、個人の尊厳や人権と密接に結びついていますが、そ
のような人間ひとりひとりのかけがえのなさは、何に由来するのか。
それは、結局、「自然=生命」のかけがえのなさなのではないでしょうか。
自然の脅威、生命の神秘。そこから生まれたものであるがゆえに、ひとりひ
とりはかけがえがない。個人の尊厳は、自然=生命のかけがえのなさの立ち
現れ。すなわち「主権もまた、自然の恵み、生命の営み」なのだと考えるべ
きなのではないでしょうか。これは極めて日本的な考え方でもあると思いま
す。
したがって、主権者は自然=生命のかけがえのなさを自覚し、体現する者
でなければなりません。国民に、環境保全の義務を求めるべきということに
なります。また、国会や内閣を通じて行われる主権の行使は、自然=生命を
ないがしろにするものであってはならない、という主権の内在的制約が明ら
かになります。21世紀の国際社会に求められる考え方ではないでしょうか。
コミュニケーション権を核心とする「こころの憲法」であり、自然=生命
に由来する国民主権に支えられた「いのちの憲法」。それが私の考える「前
に行く憲法」です。
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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達増議員のいうように、右VS左、資本家階級VS労働者階級、アメリカ
VSソ連…という対立軸はピンとこなくなってきています。時代が変わって
日本にやってきたのが、「金持ち」VS「貧乏」という対立軸。「年収
300万円」が流行語になった森永卓郎氏によれば、日本は将来、1%の大
金持ち(Aクラス)と、年収300万円のBクラス、年収100万円のCクラスに
分断されるのだとか。どう考えても、1%の大金持ちになれそうもない私は、
庶民に優しい政策を願わずにはいられません。
前回のメルマガで、「国会見学ツアー」について書いたら、たくさんの反
応がありました。これは、ぜひとも、実施せねば!と思っております。「議
員食堂でご飯が食べたい」「売店で買い物がしたい」など、いろんな要望も
寄せられています。充実した国会見学ツアーを実現すべく、頑張ります!
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次週の配信は、3月15日です。
上田 勇議員(公明党) 野田佳彦議員(民主党)
小池 晃議員(共産党) 樽床伸二議員(民主党)
細野豪志議員(民主党) が登場する予定です。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」には、超党派の30名が参加しています。
(敬称略・※が新メンバー)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・神奈川)
大村秀章(自民党・愛知) 吉良州司(無所属・大分)※
楠田大蔵(民主党・比例九州)※ 近藤昭一(民主党・愛知)
近藤洋介(民主党・比例東北)※ 鈴木康友(民主党・比例東海)
武正公一(民主党・埼玉)※ 達増拓也(民主党・岩手)
樽井良和(民主党・比例近畿)※ 樽床伸二(民主党・大阪)
手塚仁雄(民主党・東京)※ 中塚一宏(民主党・神奈川)※
中根康浩(民主党・比例東海)※ 長島昭久(民主党・東京)※
西村康稔(自民党・兵庫)※ 野田佳彦(民主党・千葉)
福島 豊(公明党・大阪)※ 三日月大造(民主党・滋賀)※
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・京都)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 小林 温(自民党・神奈川)※
櫻井 充(民主党・宮城)※ 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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━━━━━━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』(毎週月曜配信) ━
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