━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年10月27日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第60号 ━━━━━━━━●
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衆議院総選挙は、いよいよ、明日が公示です。自民党は過半数を獲得でき
るのか、民主党は政権交代を達成できるのか、公明党や社民党や共産党は存
在感を示すことができるのか、いろいろ気になることが多い選挙です。そし
て、「未来総理」にとっては、参加メンバーが無事当選できるかどうかが何
よりも気になります。みなさんは、今度の選挙の何に関心がありますか?
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傷ついた心の癒し方を語っています。「未来総理」メンバーの
丸谷佳織議員(公明党)、細野豪志議員(民主党)、宮本岳志議員(共産党)
にもインタビューしました。テーマは、「ストレスだらけの日本を
どう変える?」です。詳しくはこちら http://www.rosetta.jp/
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目次
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◎「選挙での評価はいかに?! 本音と建前のギャップを埋める姿勢」
有村治子(参議院議員・自民党・比例)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■選挙での評価はいかに?! 本音と建前のギャップを埋める姿勢
有村治子(ありむらはるこ・参議院議員・自民党・比例)
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《マニフェストが配布可能になります》
皆様こんにちは!初めての出産を数日後に控えて、「くまのプーさん」の
ような大きなおなかをしている有村はるこです。衆議院が解散される直前の
10月8日、私が所属している参議院「政治倫理の確立及び選挙制度に関する
特別委員会」(政倫特)で、選挙中にマニフェストを配布することを可能と
する公職選挙法の修正案を検討しました。
以前このメールマガジンでもご報告していた通り、マニフェストが、政策
に基づく選挙・政治の実践を前進させる1材料になると考えている私は、運
営上の課題を挙げながらも、マニフェスト推進には賛成の立場をとってきま
した。このため今回は、委員会・本会議でも賛成票を投じ、法案は可決され
ました。これを受けて、来月投票日を迎える衆議院選挙では、初めて、選挙
中のマニフェスト配布が可能となります。
マニフェストは、
(1)政治が抱えるホンネとタテマエのギャップを、否が応でも浮き彫りにし、
(2)そのギャップに対して「各政党がどう向き合っていくのか」をあぶり出す
機能を持ち始めていると私は感じています。
《選挙で支持されるのは「現実路線」》
今春に行われた「全国統一地方選挙」で、「イラク戦争反対・平和」を前
面に打ち出して闘われた共産党と社民党は、地方議会において大幅に議席を
失いました。「平和を守りたい、戦争の回避・早期終結を図りたいのは、ど
の政党も同様で、単に『戦争反対・平和を』とのスローガンを掲げても、具
体的なアプローチが無ければ訴求力がない」と全国紙は両党の敗退を総括し
ていました。
この事象を踏まえても、やはり「聞こえのよいキャッチフレーズ」より、
「持続可能で、より現実的・具体的な政治の決断と、その背景にある原則姿
勢」をしっかりと精査される有権者の最近の動向が感じ取れます。
「政治なんて誰がやっても変わらないと思ってきた。でも、子供を持つよ
うになって、次の時代にも、安心できる社会が続いていて欲しい、と真剣に
考えるようになった。そのためなら、消費税などの増税も致し方ない。むし
ろ、問題を先送りするのではなく、増税をすることによって、社会制度をきっ
ちりと堅持していけるのであれば、納得のいくプランを提示できる政党や政
治家には耳を傾けるし、支持もする」という趣旨の主張を冷静にされる方が、
いわゆる「積極的無党派層」からのご意見として、最近多くなってきていま
す。
《課税反対キャッチフレーズも、まだまだ健在》
しかしその一方で、先日行われたアメリカ・カリフォルニア州知事選挙で、
俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、抜群の知名度に加えて、大
幅赤字の州財政建て直しに対する現実的な代替案を示さないまま新税の廃案
を訴え、支持を広げていった末に圧勝となったことを踏まえると、(たとえ
政策主導の選挙・政治の実現が声高に唱えられても)「やっぱり選挙は、知
名度と課税反対のブームで乗り切れちゃう人気投票なのかなぁ…」と、有権
者の投票行動が政策と結びつかない現実も、視野に入ってきます。
カリフォルニア州知事選と似たような投票行動は、日本の選挙でも続いて
きました。1980年代の売上税の導入試案、消費税の導入、90年代の税率の引
き上げなど、「生活線上で直接目に見える課税」を政権政党として、将来の
ためにやむなく打ち出さざるを得なかった自民党は、たとえ所得税や法人税
の減税を同時に進めたとしても、その都度、国政選挙や統一地方選挙で、大
敗してきました。
《実行可能な青写真を提示し、「安心を実現する」のが政治の責任》
政権政党は、「社会の矛盾や、政治が抱えるタテマエとホンネのギャップ
を埋め、何らかの決断をしていかなければならない」宿命をおいます。参議
院にて議席をお預かりする私達と同様、来月の投票で選出される衆議院議員
は、その任期中に、日本の人口が減少に転じるターニングポイントを迎えま
す。
世界でも類を見ない超少子高齢社会の到来で、例えば、世代間互助の精神
に基づいた現在の社会保障制度を、どう持続可能な制度に転換していくのか、
給付を受ける高齢者の比率が倍増する中で、今後負担増が避けられない若年
層のハンディを、いかに是正していけるかという問題に直面します。
現在、社会保障制度を維持するために、約82兆円の給付がなされています
が、約20年後の2025年には、そのコストが176兆円に膨れ上がると、厚生労働
省では推計しています。与野党を問わず、この現実的な試算から目をそらす
ことは、許されません。
この将来的な試算をふまえながらも、財源を示さず、やみくもに「増税反
対」と生活感情を煽る一部野党の選挙戦術が、ホンネとタテマエのギャップ
を埋めようとされる「現実的有権者」に果たして通じるのかどうか、注目さ
れるところです。
《本音と建前のギャップをあぶり出すマニフェスト》
合併後の民主党は、政権担当能力を印象付けようと、社会保障制度を維持
する財源として消費税の増税にも言及されています。しかし、テレビ討論で
消費税に対しての、民主党の将来展望をただされた岡田幹事長は、「…2%程
度(の上げ率)か?」と言葉に詰まりながらトーンダウンしました。また、
菅代表が「消費税率10%」と発言された後で、撤回されるドタバタ劇が報道
されるなど、議論は党内でも一致していないことが露呈しています。
拉致問題・核やミサイルの脅威を現実的に抱える外交・防衛について、合
併後の民主党が、踏み込んだ統一主張を展開できていない点は、むしろマニ
フェストが鋭くあぶりだした「ホンネとタテマエのギャップ」の一例です。
このギャップをどう埋めていくのか―――その解決手段の《実現可能性》こ
そが、政権担当能力として選挙で測られていきます。
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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衆院選の前哨戦といわれた参院埼玉選挙区補欠選挙では、自民党新人の
関口昌一氏(50)が僅差で当選しました。ただし、投票率は、わずか27.52%
だったそうです。投票率がもっともっと上がり、多くの有権者が意志を表明
すると、どんな結果になるのか。実は、まだ誰もわかっていないような気が
します。
マスコミが騒ぐわりに投票率が低いのは、一般の有権者には、いまひとつ
各党の政策の違いがピンとこないからかもしれません。私自身、どこに投票
すればいいのか、いまはまだ、決めかねている状態です。明日から本格的に
選挙が始まれば、新たな発見があるのでしょうか。
選挙期間中のメルマガは、参議院議員の方の原稿と、読者からの意見が中
心となります。ご了承ください。
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次週は、読者の意見をご紹介します。
たくさんのご意見、ご感想、お待ちしています。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)
※解散前の肩書で、紹介しています。
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・比例南関東)
植田至紀(社民党・比例近畿) 大村秀章(自民党・愛知)
近藤昭一(民主党・愛知) 鈴木康友(民主党・静岡)
達増拓也(民主党・岩手) 樽床伸二(民主党・大阪)
野田佳彦(民主党・千葉) 春名直章(共産党・比例四国)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・比例近畿) 山村 健(無所属・比例東海)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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