━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年9月1日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第52号 ━━━━━━━━●
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内閣府の「国民生活に関する世論調査」によれば、日常生活に悩みや不安
を感じている人が67.2％と、過去最高を記録したそうです。悩みや不安でい
ちばん多かったのは、「老後の生活設計」だとか。この不安を解消してくれ
るのは、どの政党、あるいはどの政治家なのでしょう。今回は、共産党の宮
本議員と、自由党の達増議員から原稿が届きました。
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近藤昭一議員による「未来総理」対談も！
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目次
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◎「“マニフェスト”について」
宮本岳志（みやもとたけし・参議院議員・共産党・大阪）
◎「自由党・民主党合併の本質２」
達増拓也（たっそたくや・衆議院議員・自由党・岩手）
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■「“マニフェスト”について」
宮本岳志（みやもとたけし・参議院議員・共産党・大阪）
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「国会のたんじりファイター」宮本たけしです。天候不順で異常な冷夏が
続き、米の作柄が心配されますが、今頃になって１カ月遅れの真夏がやって
きました。みなさん、お元気でお過ごしですか？
いま永田町では自民党総裁選や、秋といわれる総選挙をめぐって、さまざ
まな動きが伝えられています。その中で最近よく耳にするのが「マニフェス
ト」という言葉、英語のＭａｎｉｆｅｓｔｏの本来の意味は「声明」や「宣
言」のことですが、現在の議論では「約束」という意味にも使われているよ
うです。
政党や政治家が国民と交わす「約束」なら、「公約」という言葉があった
はず。先日テレビ番組で「マニフェストと公約はどこが違うのか」というの
をやっていました。いわく「公約は裏切られることがあるが、マニフェスト
は裏切られない」というのです。
「ちょっと待ってくれ」と言いたくなりました。公約だって裏切っていい
ものではないはず。「『マニフェスト』と呼ぼうが、『公約』と呼ぼうが、
呼び方なんてどうでもいいから、とにかく政党や政治家が国民と交わした約
束は守ってくれ」というのが国民の思いではないでしょうか。
なるほど、この間「公約違反の政治」が続けられてきました。「消費税絶
対反対！ ダメなものはダメ！」と叫んだ社会党が加わった「自社さ政権」
で消費税の５％への引き上げがおこなわれました。たしかこの政権では菅直
人さんも大臣だったはずです。
私が当選した５年前の参議院選挙で、「政・財・官癒着の自民党政治の打
破」を訴えた公明党は、選挙後一年あまりでその自民党と連立政権を組みま
した。「医療費負担増に反対」との公約も、厚生労働大臣を出したら完全に
投げ捨てられてしまいました。
小泉さんは２年半前の自民党総裁選挙で、こぶしを振り上げ「自民党をぶっ
潰す！」と絶叫しました。総理・総裁になって２年たちましたが、いっこう
に自民党を潰すそぶりもありません。逆にこの２年間、小泉さんが潰してき
たのは国民の暮らしと中小企業の経営でした。そして、イラクへの自衛隊の
派兵法の強行など、憲法の平和原則にほかなりません。
こう書くと、「共産党も『消費税の３％への引き下げ』を訴えたが実現し
ていないではないか」との反論がありそうです。なるほど私たちはその実現
に全力をあげてきたつもりですが、残念ながらいまだに実現していません。
誤解しないでください。私は公約したことが実現していないことを「公約
違反だ」と責めているのではありません。たしかに「努力したができなかっ
た」ということもあるでしょう。しかし、それは「裏切り」とは言いません。
「まったく努力しようともしない」とか「公約と逆のことをすすめる」こと
こそ「公約違反」と言うのです。
これまでの「公約違反」に何の反省もないまま、「今度はマニフェストだ
から大丈夫」などというのでは、あまりに国民を愚弄した話ではありません
か。
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■「自由党・民主党合併の本質２」
達増拓也（たっそたくや・衆議院議員・自由党・岩手）
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前回の文章に結構反響があったので、歴史的背景と政治的理念について補
足したいと思います。
十年前に細川連立政権が発足して「改革の政治」が始まったと私はみてい
るわけですが、では、なぜ、始まったのか。それは、日本が21世紀に突入す
るために、改革しなければならない3つの課題があったからだと考えます。
第一に、政治改革。細川連立が出来る直接のきっかけです。リクルート事
件が引き金になり、金権腐敗政治から今度こそ脱却しなければならないとの
世論が高まり、「政治改革」が最大のイシューになりました。
第二に、外交安保改革。冷戦後の国際社会に対応する、新しい外交安保体
制の構築です。主要国間の戦争は可能性が激減し、発展途上地域で発生する
紛争を国際的にどう解決するかが主要課題になったのだと思います。
第三に、経済構造改革。工業化社会から情報化社会に移行する中で、新産
業やニュービジネスを興し、国際競争力を高めることです。
これら３つの課題は、未だ解決されていません。それが「失われた十年」
ということだと思います。
また、重要なのは、二番目と三番目の課題は、資本主義対社会主義という
意味での「右対左」の対立軸では解決できないということです。「右対左」
の政党対立軸は、特殊20世紀的なものだと考えます。21世紀にふさわしい政
党対立軸は、「右か左か」ではなく、「前か後ろか」、ではないかと思いま
す。改革派対守旧派ということです。
ブレア労働党は、「右か左か」の対立軸を抜け出して、サッチャー改革よ
りも前に出ることで、国民の多数の支持を得て、政権をとったのだと思いま
す。政権与党がいろんなしがらみで改革を進める力を失った時、野党側が前
に出て新たな改革派となり、政権交代を果たす―――というメカニズムによっ
て、国を前進させていくのが21世紀の政治ではないでしょうか。日本にはこ
の「追い越しあい」のメカニズムが無いので、いつまでたっても国が前に進
みません。未だ世紀末の感。
自由党は、かなり前に出すぎて、ちょっと孤立気味でしたので、すぐ後ろ
まで来ている民主党と一緒になり、前のほうに国民の多数の支持を得られる
大きなかたまりを作るのが良いと判断したのでした。自民党はだいぶ後ろの
ほうにいて、その周りを小泉首相がせわしなく回っているという感じでしょ
うか。小泉さんは時々前のほうに来ますが、すぐまた後ろに戻ります。
今年の秋、日本がいよいよ前に進み始めます！
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おかげさまで、女性国会議員メルマガ「ヴィーナスはぁと」はこの秋、
第１００号を迎えます。ロゼッタストーンでは、１００号記念イベントとし
て、ヴィーナス議員と読者との交流会を開催することにしました。
●日時 10月8日（水）午後６時半〜８時半（午後６時開場）
●場所 日本外国特派員協会 メディアルーム
（千代田区有楽町１−７−１ 有楽町電気ビル北館20F）
●参加費 3,000円 (食事・飲み物つき,バイキング方式の立食パーティ)
●参加人数 先着70名様
●参加予定議員 有村治子議員（自民党）、福島瑞穂議員（社民党）etc.
参加ご希望の方は、
１）住所、２）氏名、３）電話番号、４）参加人数、
５）ヴィーナス議員に聞いてみたいこと、
を明記して、vheart@rosetta.jp までお申し込みください。
※件名に「１００号記念イベント参加希望」と書いてください。
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編集後記 弘中百合子（ロゼッタストーン）
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今日からもう９月。本当に今年の夏は短かったですね。
政治家が公約やマニフェストを守ることは必要です。けれど、国民がその
内容を把握しないで、その場のムードやおつきあいで政治家を選んでしまっ
たのでは、どんな公約もマニフェストも無意味になってしまいます。有権者
である私たちも、しっかり政策を見極めて投票することが大事だと思います。
最近、知人が路上で暴漢に襲われ、現金やキャッシュカードを奪われまし
た。通り魔やひったくりなども頻発し、日本は安全な国とはいいがたくなっ
ています。「将来への不安」を解消してくれる政策とともに、「日常生活の
不安」を解消してくれる政策を望みたいです。みなさまは、政治に何を期待
しますか？
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次週は、丸谷佳織議員（公明党）、小池 晃議員（共産党）、
山井和則議員（民主党）が登場します。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)
◇衆議院
石破 茂（自民党・鳥取） 上田 勇（公明党・比例南関東）
植田至紀（社民党・比例近畿） 大村秀章（自民党・愛知）
近藤昭一（民主党・愛知） 鈴木康友（民主党・静岡）
達増拓也（自由党・岩手） 樽床伸二（民主党・大阪）
野田佳彦（民主党・千葉） 春名直章（共産党・比例四国）
細野豪志（民主党・静岡） 丸谷佳織（公明党・比例北海道）
山井和則（民主党・比例近畿） 山村 健（無所属・比例東海）
◇参議院
荒木清寛（公明党・比例） 有村治子（自民党・比例）
小池 晃（共産党・比例） 福島瑞穂（社民党・比例）
宮本岳志（共産党・大阪）
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人：弘中百合子
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