━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年8月25日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第51号 ━━━━━━━━●
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8月も終盤になって、やっと夏らしいお天気になってきました。政界も、自
民党総裁選が近づき、熱くなっているようです。総裁選挙のあとには、衆議
院総選挙が噂されています。われらが「未来総理」たちも、選挙に向けて、
慌しい日々を送っているようです。今回は、共産党の春名議員から、「地方
分権」についての意見が届きました。
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目次
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◎「本当に必要な『地方分権改革』とは」
春名直章(はるななおあき・衆議院議員・共産党・比例四国)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■「本当に必要な『地方分権改革』とは」
春名直章(はるななおあき・衆議院議員・共産党・比例四国)
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「三位一体改革」とは、国庫補助負担金削減、地方交付税見なおし、税源
移譲の三つを一体におこなうというものです。
小泉内閣も、「骨太方針」第三弾の目玉として位置づけ、マニュフェスト
にも掲げる見こみです。一方民主・自由連合も地方分権改革を大きな目玉に
しようとしています。
一見聞こえはいいのですが、私にはこれが地方切り捨ての手段に利用され
ているようにしか見えません。
「骨太方針」では補助負担金について、三年間で「おおむね四兆円程度を
目途に廃止、縮減」するとし、その中心は義務教育費国庫負担金、保育所運
営費負担金などです。本来削減すべき公共事業関係費はほとんど手をつけな
い方向で、教育や社会保障などの補助金を集中的に削減して負担を地方に押
しつけようということです。
たとえば、義務教育費国庫負担金は教員給与の二分の一の負担を国の責任
でおこなうというもので、私は今後も国の制度として維持すべきものだと考
えます。「とにかく補助金は地方の自主性を奪っているから削減」と十羽一
からげにすることはけっしてできないのではないでしょうか。
では代わりの税源移譲はどうか。補助負担金削減分の「8割程度」とされ、
この時点ですでに2割程度は地方負担となってしまいます。「義務的な事業」
については「全額」とされていますが、これも「徹底的な効率化を図ったう
えで」とされており、削減されることが前提になっています。削減分の全額
が移譲されるわけではありません。
肝心の税源移譲はどうやっておこなうのか。「基幹税の充実を基本に」と
書かれています。「充実」とは、消費税だろうが、所得税だろうが「増税す
る」という方向のニュアンスが強いといわざるをえません。
地方交付税はどうか。「財源保障機能の縮小」と明記されました。地方交
付税には財源調整をおこなう機能と、全国どこでも最低限のナショナルミニ
マムを享受できるためその財源の保障をおこなうという二つの機能がありま
すが、保障機能を縮小すれば、当然住民サービスの後退に直結せざるを得ま
せん。
結局、「三位一体」といいながら、はっきりしているのは、「三年間で四
兆円の補助金カット」「地方交付税の削減」という地方への財政支出の削減
であり、地方と住民へのしわ寄せばかりではないでしょうか。
そもそも99年の地方分権一括法が議論されたときにまっさきに税源移譲が
おこなわれるべきだったのです。それを先伸ばしして、いままた税源移譲は
はるか先、しかも増税で実施するという方向がつよいことは本当に国のご都
合主義です。
私はいの一番に無条件に税源移譲を実施することこそ必要な分権改革だと
いいたい。もちろん、たとえばそのまま所得税の一部を定率で移譲すると、
税収が少ない地方に大きな損害を与えることになるので、財源調整を十分お
こなうことを並行して進める必要がありますが。
強制的な市町村合併の押しつけも地方交付税の削減に真のねらいがありま
す。三位一体も、市町村合併も、ようするに日本には田舎はいらない、地方
に優遇過ぎるとの論理が柱になっていると言わざるをえません。
私が高知県という田舎の県出身だからいっているわけではありません。地
方を切り捨てると国は滅びてしまいまうのです。
ニセモノの分権改革は絶対に許しません。
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おかげさまで、女性国会議員メルマガ「ヴィーナスはぁと」はこの秋、
第100号を迎えます。ロゼッタストーンでは、100号記念イベントとし
て、ヴィーナス議員と読者との交流会を開催することにしました。
●日時 10月8日(水)午後6時半〜8時半(午後6時開場)
●場所 日本外国特派員協会 メディアルーム
(千代田区有楽町1−7−1 有楽町電気ビル北館20F)
●参加費 3,000円 (食事・飲み物つき・バイキング方式の立食パーティ)
●参加人数 先着70名様
参加ご希望の方は、
1)住所、2)氏名、3)電話番号、4)参加人数、
5)ヴィーナス議員に聞いてみたいこと、
を明記して、vheart@rosetta.jp までお申し込みください。
※件名に「100号記念イベント参加希望」と書いてください。
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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最近、郵便物を出すのに迷うことがよくあります。合併したところが多い
ので、古い郵便番号帳があてにならないのです。実は、私の出身地である熊
毛町(山口県)も、この春、周南市という市に変わりました。合併をめぐっ
ては、地元でずいぶん対立があったと聞いています。
合併によって、何がどう変わってくるのかは、まだはっきり見えてきませ
んが、いま、地方が大きな転換期にあるのは間違いないと思います。「地方
分権」そのものを否定する政治家は少ないけれど、地方分権への考え方は、
人によってずいぶん差があるようです。
次の総選挙は、日本の未来を考えるとともに、自分たちの地域の未来も考
える選挙になりそうですね。
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次週は、宮本岳志議員(共産党) 野田佳彦議員(民主党)
荒木清寛議員(公明党) 達増拓也議員(自由党)
が登場します。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・比例南関東)
植田至紀(社民党・比例近畿) 大村秀章(自民党・愛知)
近藤昭一(民主党・愛知) 鈴木康友(民主党・静岡)
達増拓也(自由党・岩手) 樽床伸二(民主党・大阪)
野田佳彦(民主党・千葉) 春名直章(共産党・比例四国)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・比例近畿) 山村 健(無所属・比例東海)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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━━━━━━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』(毎週月曜配信) ━
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