━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年6月9日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第40号 ━━━━━━━━●
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さて、今回からは、「未来総理」たちに、自由テーマで原稿を書いてもら
います。それぞれの議員がいま、どんな活動をしているのか、最新情報をご
紹介できると思います。
トップバッターは、自民党の大村議員。大村議員は、国会議員で初めて、
戦争後のイラクを視察してきたそうです。大村議員の目に、現在のイラクは
どんなふうに映ったのでしょうか。
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目次
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◎「戦乱の中東、イラクから日本の役割を考える」
▼大村秀章(衆議院議員・自民党・愛知)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■「戦乱の中東、イラクから日本の役割を考える」
大村秀章(おおむらひであき・衆議院議員・自民党・愛知)
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石油の88%を中東、ぺルシャ湾から輸入する日本にとって、中東地域の
平和と安定、中東との友好関係の強化は必要不可欠。イラク、中東情勢が緊
迫化する中で、私はかねてから、できるだけ早く、できるだけ多くの国会議
員、政府関係者が中東やイスラム諸国を訪問し、「日本は同じアジアの仲間
として常に側にいる。中東の平和と安定のために協力を惜しまない」という
メッセージを強力に発信すべきだ。と言ってきました。
そこで、今回、その実情を直に見て、日本が果たすべき役割を探るため、
丸一日以上かけてドバイ、テヘラン経由で、陸路イラン国境からイラクに入
り、北イラクのクルド人自治区、バグダッドをイラク戦後、国会議員として
初めて視察してきました。(4月29日〜5月5日)
地元TVのニュース番組でも報告しましたが、バグダッドは、まさに無政
府状態。商店街はほとんど略奪され、至る所で火が放たれ、燃えていました。
爆破された建物。弾痕。破壊されたイラク軍戦車や車両。そして米軍の兵士
と戦車、装甲車、鉄条網。目の前で銃を突きつけ略奪を行う現場にも遭遇。
また、夜は、すべて漆黒の闇の世界で、ところどころで火の手があがり、
暴徒らしき集団とも遭遇。100km以上の猛スピードで市内を駆け抜け、
ホテルに帰還。ベッドで横になると、ホテルの近くでも散発的に銃声が。ま
さに、ここは戦場だと実感しました。
北イラクのクルド人自治区では、フセイン政権による化学兵器の攻撃を受
けた最大の被災地ハラブジャも訪問。1988年3月18日、50機の爆撃
機より化学兵器が投下され、人口5万人のうち、5千人が亡くなり、2万人
が負傷。サリン、マスタード等の混合ガスが投下され、未だにその後遺症に
悩む多くの人を治療する病院も視察。がん、奇形、死産が通常の何倍にもの
ぼり、当日も足のない男の子の症状の説明を受けました。
医師から「日本も私たちと同じように、広島、長崎で大量破壊兵器の被害
にあった。その経験を踏まえた医療支援をお願いしたい」との要望も受けま
した。
この間、イラクの要人や米国のイラク復興人道支援室(ORHA)幹部と
も会見。帰国後、早速、小泉総理はじめ政府関係者に報告しましたが、その
際、特に、大事なのはスピードで、日本独自の人道・復興支援が必要。医療・
ごみ、上下水道といった衛生面、教育、通信・交通インフラの整備が重要。
また、フセイン政権の化学兵器による被災地への調査団の派遣と、医療支援
の実施を、被爆国・日本としてどうしても早急に取り組むべき。といった点
を強調しました。
なお、現地では、北イラクのクルド人自治区で10年以上人道支援活動を行っ
ている日本の国際NGOピース・ウィンズ・ジャパンと合流し、共に行動し
ました。彼らの実力は相当なもので現地でも国際的にも高く評価されていま
した。混乱状態にあるイラク国内での的確な情報収集と要人との確実なアポ
イント。十分な護衛と安全確保。改めて、NGOの活動の実態とその高い能
力、実力を実感。こうした国際NGOを日本でももっと育てて、日本の海外
援助や支援活動で思う存分活躍してもらい、日本の国際貢献を世界にアピー
ルしていく必要性を強く感じました。
時あたかも有事法案が与党と、社・共を除く野党とで合意し、九割の賛成
で衆院を通過。成立にメドがつきました。国の基本である安全保障政策で合
意できたことは画期的であり、今後とも、この方向で、日本の国益を第一義
に考え、中東・イラクへの復興支援といった課題にも与野党の枠を超えて真
剣に議論し、よりよい方向を見い出し、実績を積み上げていきたい、と考え
ています。
(編集部注:この原稿が届いた2日後、参議院で有事法案が可決されました)
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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戦争が終わったといっても、イラクでは過酷な状況がまだまだ続いている
ようです。大村議員がイラクを訪れてから約1カ月。治安はどのくらい回復
しているのでしょうか。
大村議員が指摘するように、イラクに対しては、被爆国である日本ならで
はの支援をしっかり行うべきだと思います。毎日新聞記者が拾ったようなク
ラスター爆弾の不発弾や、劣化ウラン弾による被害についても、アメリカに
遠慮せず、調査・医療支援を積極的に進めてほしいです。
先日、ロゼッタストーン本誌の取材で、大村議員とお会いしました。「未
来総理」メンバーの近藤議員(民主党)と、「経済政策」について対談して
もらったのです。メルマガの文章では、かなり意見の開きがあるように感じ
たのですが、実際に話し合ってもらうと、2人の間に多くの共通点があるこ
とに気づきました。話し合うことは、やっぱり大切ですね。
ご意見、ご質問は
souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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来週は、上田勇議員(公明党)・春名直章議員(共産党)・
石破茂議員(自民党)・鈴木康友議員(民主党)が登場します。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・比例南関東)
植田至紀(社民党・比例近畿) 大村秀章(自民党・愛知)
近藤昭一(民主党・愛知) 鈴木康友(民主党・静岡)
達増拓也(自由党・岩手) 樽床伸二(民主党・大阪)
野田佳彦(民主党・千葉) 春名直章(共産党・比例四国)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・比例近畿) 山村 健(無所属・比例東海)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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