━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年3月17日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第28号 ━━━━━━━━●
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「防衛論」も、今回で4週めになりました。イラク情勢がどんどん緊迫化
し、北朝鮮は挑発的な行為を繰り返しています。このメルマガに参加してい
る議員は、全員昭和30年以降に生れた人たちですから、「戦争」経験はあ
りません。かつてない難しい舵取りを迫られているいまの日本。「未来総理」
たちは、どうやってこの国を守ろうとしているのでしょうか。
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目次
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◎「防衛論」
▼宮本岳志(共産党・参議院議員・大阪・43歳・当選1回)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■「21世紀の日本がいつまでも米軍の基地国家でいいのか」
宮本岳志(みやもとたけし・参議院議員・共産党・大阪)
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「国会のだんじりファイター」宮本岳志です。第25号の石破防衛庁長官
の論は、その内容の当否はともかくとして、今まさに緊迫するイラク情勢が
日本の安全保障や外交のあり方を根本から問うものであることは私も異論は
ありません。
いまアメリカは国連安保理にイラク査察を今月17日までと期限を切った
うえでの武力攻撃容認を内容とする修正案を提出し、採決を求める一方、安
保理決議が否決されたり、仏などの拒否権の発動にあった場合でも軍事攻撃
を始めるなどと公言しています。
修正決議案は、イラクが今月17日までに国連査察団に「すべての兵器や
関連物質、その廃棄に関する情報を引き渡したと安保理が結論を出さない限
り決議1441で与えられた最後の機会をとらえなかったと決定する」とし
ていますが「国連監視検証査察委員会」(UNMOVIC)委員長報告は、
イラクの積極的協力があっても「数ヶ月の査察継続が必要」と述べているの
です。これは、査察を17日までに限定するという実施不可能な要求を突き
つけ、それができないからとして、武力行使に道をひらくものにほかなりま
せん。
ところが石破氏もその一員である小泉内閣は、その修正決議案にいち早く
支持を表明するばかりか、イラク周辺国に元外相などを送り、戦後の経済援
助などをちらつかせながら武力行使に道をつける実質的な応援団の役割さえ
かって出ています。世界中の人々がイラク戦争に反対して、人種、宗教、信
条などあらゆる違いをこえ史上空前の規模で立ちあがっているとき、これほ
ど卑屈で恥ずべき態度はありません。
どんなに国際的に孤立してもアメリカに汲々として付き従っている日本政
府の最後のいいわけは「北朝鮮の脅威に対応してゆくには日米連携が不可欠、
したがってイラク問題でもアメリカとの協調を崩すべきではない」というも
のですが、これぐらい危険な論はありません。
だいたい「日本のとなりに無法国家があるから、イラクの市民がどうなろ
うと知らない」というような話が国際政治や外交の場で通用するはずもなく、
言えば世界の物笑いになるだけでしょう。もとからイラクと北朝鮮はリンク
させられるような問題ではないのです。
そして万一リンクさせてごらんなさい。さらに恐るべき結論が出てきます。
こういう理由でイラク攻撃を認める人たちは、それでは「北朝鮮もミサイル
を撃ち込んで武装解除する」とブッシュ政権が言い出したら、それでよしと
するのでしょうか?このような議論は、まじめに日本の安全保障や外交を考
えた結論とは到底思えません。
石破氏をはじめとする政府与党の安全保障・外交論の最大の欠陥は、
「21世紀の日本がいつまでも米軍の基地国家でいいのか」という根本的な
検討をまったくおこなった形跡が見られないことです。
戦争法(日米ガイドライン法)の強行や有事法制制定のたくらみ、沖縄・
名護への新米軍基地建設のたくらみ、インド洋への最新鋭のイージス艦派遣
と米軍への給油など、日本政府の外交はアメリカ追随、軍事一本やりの対応
に終始し、何の疑問ももたない有様です。
これでは世界で大問題が起こったとき「日本の意見を聞きたい」などとい
う国がほとんどないのも当然です。だって、アメリカの意見さえ聞けば、日
本政府の意見など聞かなくても同じなんですから・・・。
だから「日本には外交がない」と言われるのです。日本共産党は旧ソ連や
中国、北朝鮮にもはっきりものを言い、間違った立場は堂々と批判してきま
した。同時に日米軍事同盟の廃棄、米軍基地国家からの脱却を正面から主張
してきた党です。イラク問題でもアメリカのいいなりに世界の平和の流れに
背を向け、戦争のための有事法制の強行までたくらむ、石破氏をはじめとす
る小泉政権に、これ以上日本の外交をまかせておくわけにはいきません。
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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今回は、宮本議員おひとりの、ちょっと短めのメルマガになりました。
イラクや北朝鮮のニュースを見ていると、自分のなかにふたつの感情が生
れてきます。ひとつは「そこで暮らしている罪もない人を殺さないで」とい
う思い。もうひとつは、「独裁政権の下で不自由な生活を送る人を助けてあ
げたい」という思いです。どちらも善意なのですが、「善意」が原因で、争
いが起きる場合もある。当事者の気持ちをしっかり聞いていく努力が必要だ
と思います。
イラク攻撃がどうなるのか、日本はどんな対応をとるのか、今週は、ます
ます緊迫する一週間になりそうです。
ご意見、ご質問は
souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
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次号予告
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次号のテーマも「防衛論」。発行は3月24日です。
達増拓也議員(自由党)、丸谷佳織議員(公明党)、
樽床伸二(民主党)が登場します。
※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名(敬称略)の方々です。
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・比例南関東)
植田至紀(社民党・比例近畿) 大村秀章(自民党・愛知)
近藤昭一(民主党・愛知) 鈴木康友(民主党・静岡)
達増拓也(自由党・岩手) 樽床伸二(民主党・大阪)
野田佳彦(民主党・千葉) 春名直章(共産党・比例四国)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・比例近畿) 山村 健(無所属・比例東海)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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