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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002年12月2日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第14号 ━━━━━━━━●

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 民主党と自由党の合併構想が飛び出したり、三重県の北川知事の不出馬表
明で政局流動化が噂されたり、自民党内で小泉批判が高まったり……。なに
が起きるかわからないいまの政界。「未来総理」たちも、慌しい日々を送っ
ているようです。さて、いろんなスキャンダルやゴタゴタで、政党離れが進
むなか、彼らはなぜ、いまの政党に属しているのでしょうか。


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  目次
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 ◎「自分の属している政党の好きなところ、変えたいところ」
   ▼春名直章(共産党・衆議院議員・比例四国・43歳・当選2回)
   ▼上田 勇(公明党・衆議院議員・比例南関東・44歳・当選3回)
 ◎編集後記
 ◎次号予告
 ◎未来総理メンバーの紹介

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 ■「“自己満足”に陥らない」
    春名直章(はるななおあき・衆議院議員・日本共産党・比例四国)
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 一番好きなところは、「愚直さ」ですかね。

 日本共産党が生まれて80年間。同じ名前で日本国民とともに泣き、笑い、
怒り、政治を変えよう、よくしようと一筋に生きてきたその歴史はなかなか
のものだと思います。

 それをいえば逮捕、投獄、命さえ奪われた時代に「侵略戦争反対」「国民
が主役の社会を」と訴えた戦前。

 中国やソ連、東欧の共産党を名乗る党が社会主義の道から外れ、だめにな
るたびに「日本共産党も同じでしょう」といわれ、選挙でも後退を余儀なく
されることがしばしばあった戦後。

 でも筋を通し、長いものに巻かれるわけでなく、時流におもねることもな
く、国民を一度も裏切ることなく活動してきましたから、まさに「愚直」と
いう言葉がぴったりするんですね。そこに私も惚れたわけです。

 よく「共産党も財政的にたいへんなんだから政党助成金をもらったら」と
言われるんです。「やせがまん」といわれても憲法違反の政党助成金は絶対
だめですと、受け取りを拒否しています。もちろん企業献金は絶対拒否。こ
れもみなさんに誇ることができるものです。

 さて、変えたいところというか、もっと努力すべきことですが、「自己満
足」に陥らないことですね。

 最近は少なくなってきたのですが、「自分は正しいんだ」と意見や政策を
押しつけたり、わが道をいくというかたちで、みなさんに話が通じようが通
じまいがおかまいなしという傾向があると思うんですね。私もそういうとこ
ろがあっていつも反省しきりです。

 いま、いわゆる無党派層がふえていますが、私は決して無関心層ではない
と思っています。いままでの政治のあり方に批判をもち、金に汚い政治の姿
にへきえきしているのだと思います。「いまの政治に異議あり」というすべ
てのみなさんの気持ちを自分の気持ちにしっかり重ねて、みなさんとともに
政治を国民の手にとりもどすために努力していきたいですね。そのためには
「自己満足」でなく、みなさんから学び、ともに考え、前進していく姿勢を
つらぬかないといけません。

 最後に読者にお願いですが、ぜひ、日本共産党のありのままの姿を、あり
のままに見てください。その目に耐えられるように私も努力しますので、よ
ろしくお願いします。


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 ■「時として世論の動向に敏感になりすぎる」
      上田 勇(うえだいさむ・衆議院議員・公明党・比例南関東)
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 公明党の最大の特長は、大衆の党、「生活者の党」であるところだと思い
ます。支持者の中には、サラリーマンもいれば、自営業者もいるし、主婦も
います。年代層も20代から高齢者まで幅が広くいます。

 したがって、公明党の政策は、広く多くの国民の考え方を代表していると
思いますし、現実的で漸進的なアプローチを尊重しています。

 公明党の最大の支持母体が創価学会であるので、仏教の価値観とも共通す
る、平和、人権、福祉などの政策を重視しています。

 公明党のもう一つの特長は、国会では54人の勢力ですが、3,000名以上の都
道府県会・市町村会議員がおり、したがって地方の意見が政策面でも、運動
面でも重視されます。

 他方、公明党の弱点は地域的にも立場的にもあまりにも幅広い意見を集約
するために、時として世論の動向に敏感になりすぎて大衆迎合的になり、結
論が曖昧になることがあるということではないでしょうか。

 現在、公明党は自民党、保守党とともに連立与党を構成しています。前段
で述べたスタンスや、保革対立の時代から中道政治を基本として「是々非々」
の立場をとってきたことからすればそれ程不思議なことではないし、単独過
半数をもっている政党が存在しないという政治状況からすれば自然な流れで
あったともいえます。

 与党の場合には、政策の立案過程から参画できるし、幅広い視点から物事
が見られるという意味では、政治家としてのやりがいや充実感は格段に大き
いと感じています。もちろん自分の意見がすべて反映されるわけではありま
せんが、どのようなプロセスを経て結論に至るのかを実感できるので、ある
程度納得もできるし、勉強にもなります。

 近年、支持政党のない「無党派層」が増加しています。それぞれの関心や
価値観が多様化していることを考えれば、特定の政党とすべての政策につい
て意見が一致することは不可能であり、当然の現象だと思います。

 しかし、政党を否定して、「無所属」の候補者をベストと評価する風潮に
は賛同できません。民主主義の目的は民意を政治に反映させることであり、
議会や政党は多様な意見を集約する役割を担っているもので、どこの政党に
も所属しなければ自分の意志を政策決定に生かすこともできません。それで
は、政治家ではなく「政治評論家」になってしまいます。

 また、いくら優秀な人物でも数多くの政策分野に自ら直接関与することは
不可能であり、同じ政党に属する考え方の近い同僚議員の意見を聞き、その
判断をある程度信頼して賛否を決定しなければならないことがあります。無
所属の議員は、どのようにしてさまざまな案件への態度を決めているのか不
思議に思います。

 現在の国民の政党離れの責任の多くは政党の側にあるのであって、信頼を
回復するために努力していかなければならないのは当然のことです。政党の
存立基盤である、基本政策を明確にすること、意思決定のプロセスを透明化
すること、政党や政治家と資金の集め方と使い方を明朗にしていくことなど
が必要だと考えます。


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  編集後記             弘中百合子(ロゼッタストーン)
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 このテーマになってから、なぜか民主党の議員から原稿がこないなあ…と
思っていたら、どうやら好きだの変えたいだの言ってる状況ではないようで
す。政界は「一寸先は闇」といいますが、この先、どうなるんだろうなあと
気になります。

「未来総理」たちには、ぜひ、この難局を乗り切ってほしいですね。

ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお願いします。
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  次号予告
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 次回は、達増拓也議員(自由党)・鈴木康友議員(民主党)・
 丸谷佳織議員(公明党)が登場します。

※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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  未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名(敬称略)の方々です。

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)  上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)  鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(自由党・岩手)  樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)  春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)  丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)山村 健(民主党・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)  有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)  福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人:弘中百合子
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