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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002年11月25日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第13号 ━━━━━━━━●

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 今回からは、「自分の属している政党の好きなところ、変えたいところ」
を、「未来総理」たちに教えてもらいます。彼らはなぜ、いまの政党を選ん
だのでしょうか。また、政党離れが進んでいるなか、どの程度、現在の状況
に危機意識を持っているのでしょうか。


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  目次
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 ◎PART1:「自分の属している政党の好きなところ、変えたいところ」
   ▼大村秀章(自民党・衆議院議員・愛知・42歳・当選2回)
   ▼植田至紀(社民党・衆議院議員・比例近畿・36歳・当選1回)
 ◎PART2:「私が一番力を入れている政策」
   ▼荒木清寛(公明党・参議院議員・比例・46歳・当選2回)
 ◎編集後記
 ◎次号予告
 ◎未来総理メンバーの紹介

●PART1:自分が属している政党の好きなところ、変えたいところ
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 ■「政策や運営方針の決定プロセスをもっとオープンに」
       大村秀章(おおむらひであき・衆議院議員・自民党・愛知)
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 自由民主党は、国民すべての層から支持を受けて成り立っている、まさに
国民大衆政党だと言っていいと思います。勤労者から自営業、商工業、農林
漁業、サービス業、高齢者から若手のサラリーマン、学生、市民活動を行っ
ている方、主婦層などなど、私自身の後援会をつくり支えていただいている
方々は、まさにありとあらゆる方々であり、こうした人に支えられ、こうし
た方々の声、意見を聞いて、そして集約して現実の政策に具体化して、政権
を運営しているところであり、こうした点が自由民主党の結党以来のあるべ
き姿であり,誇れるところだと思っています。

 また、自由民主党を中心的に支えていただいているのは、全国にあまねく
広がっている多くの党員の方々であり、こうした方々の声を通して国民各層
の声を党運営、政権運営に直接反映させてきたところであり、こうした全国
の皆さんの澎湃と湧き上がってきた声を背景に、昨年4月の自民党総裁選で
小泉総理・総裁が誕生したことは記憶に新しいところでもあります。

 このような自由民主党ですが、最近になってややもすれば時代の流れに取
り残され、国民の声、感覚からズレているといったようなことが指摘される
こともあります。声の大きい特定のグループの言い分に耳を傾け、圧倒的多
数の国民の声なき声、サイレント・マジョリティの考えを十分に取り入れら
れていないとの批判をいただくこともあります。党・政権運営の決定が、派
閥の領袖クラスの限られた方々の密室の中での談合で決められているのでは
ないか。もっとオープンにやらないと、ますます国民の思いと離れていって
しまうのではないか、との危惧の念も持たれていることも事実だと思います。

 こうした党の体質や運営のあり方については、我々若手の議員が結集して
政策決定過程や運営方針の決定プロセスをもっとオープンにし、国民にわか
りやすい形で決めていく。そして、明確に説明責任を果たしていくという努
力が必要だと思います。

 日本の社会経済の主力の年代は30〜50代であり、政策決定に関与する政治
家もそうした年代を中心にコモンセンスを持った人間が中心に選出され、自
由民主党の運営にも中心的な役割を果たしていくべきと思います。そして、
そうした党の体質改革、世代交代の運動の中心になって、私自身これからも
全力で頑張っていきたいと考えています。ご支援の程よろしくお願いします。

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 ■「同志的な信頼関係の新たな構築が必要」
      植田至紀(うえだむねのり・衆議院議員・社民党・比例近畿)
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 私は1991年に旧社会党の中央本部に書記として採用されて以来、党員
としては12年目となります。この時期はちょうど社会党が低落し、社民党
と改称してからも多くの仲間が去っていくなど、長い冬の時代を過ごしてき
たと言って過言ではありません。

 ただ、そうした厳しい条件の中でも、いまだ党員であり続けているのは、
やはり社会民主党という政党が私自身大好きだということ、そしてありてい
にいえば本当に公平で平等なそして平和な社会を築くために社民党こそが必
要なんだという確信があるからに他なりません。

 党を離れる国会議員が相次ぐなかで、社民党に対するイメージが悪いのは
事実でしょう。ただ、党内にいる者からすれば、周りが思うような閉鎖性は
ありません。むしろ私たち国会議員は実にのびのび活動していますし、国会
開会中はそれぞれの議員が超多忙のため、ゆっくりと胸襟を開いて意見交換
をする時間が少なくなることは事実ですが、それでもお互いに自由闊達に論
じあうことが著しく欠けているなどということは決してありません。

 もっとも自分の意見が十分反映されないことは日常的にありますが、それ
は別に社民党に限らず社会全般のいわば常識の範囲内でしょう。

 おそらく党が小さくなったことが大きな理由ですから決してそのこと自体
喜ばしいことではないのですが、かつての野党第一党の時代のように、いわ
ゆる年功序列を背景にしたヒエラルキーは現在ありませんし、かつては議員
もその多くは派閥系列化されていましたが、いまは議員個人がそれぞれ自立
しています。

 国会活動の場面でも一年生議員の多くが例えば常任委員会の理事会メンバー
として、また法案審議も私に限らずほとんどの同僚議員が連日質疑に立ちが
んばっています。法案の賛否の決定にも主導性をそれぞれが発揮しています。

 他党では当選回数を重ねなければ経験できないことをいきなりすべてやっ
ているわけですから、本来の立法府たる国会でやらなければならない、いわ
ば本業に徹している国会議員は社民党をおいて他にないでしょう。さらに言
えば誰かの庇護のもとにあるのではなく、自身がつねに政治判断をしそれに
基づいて行動する、という点においては、他党の追随を許さないでしょう。

 さて、議員が忙しい分スタッフも大変ですが、社民党議員の秘書をやって
いれば、仮にその方が他党の議員秘書になっても極めて優秀な即戦力となる
ことは間違いありません。とりわけ政策面での秘書の方々の水準はいわゆる
政策秘書に限らずかなり高いものがあると思います。

 社民党のいいところとして私がまずなによりも言いたいことを換言すれば、
国会議員が国会議員としてのあるべき仕事に徹しているということ、そして
議員を直接支えるスタッフの水準の高さです。

 しかし、いいことづくめならいまごろ社民党政権になっているでしょうか
ら、問題があるからこそ、残念ながらいまの社民党の現実があることは否定
することはできません。

 手前味噌といわれればあえて反論するつもりはありませんが、社民党は当
然党内民主主義を大切にしています。しかし、小所帯の割に党の方針決定の
手続きが煩雑というか、丁寧すぎるという点が、時宜を逸してしまうとの指
摘を受けることがあります。党内論議を十分にかつ慎重に行うという点では
大切なことですが、国民に対する説明責任を果たすという面から、対応が遅
くなるという問題は可及的速やかに改革しなければならない課題であること
も事実です。

 また、かつての派閥対立の時代の悪しき作風が完全に払拭されていないこ
とも散見されます。党内でお互いの信頼関係を壊したり、足の引っ張り合い
をするのではなく、お互いに高めあうという姿勢を持つことも必要だと痛切
に感じています。

 厳しい条件のなかで、地域で活動する党員の皆さんや、また党全国連合や
地方組織で、決していいとは言えぬ待遇にも関わらず活動に従事する職員の
皆さんの存在を忘れてはなりません。しかし、国会議員、地方議員をはじめ
それぞれが自身の活動を維持するだけで精一杯という現状の中で、党全体の
連帯感が必ずしも十分ではないとの指摘を受けることも少なくありません。

 党内での、やや時代がかった言い方をすれば同志的な信頼関係の新たな構
築も、いま社民党に対するバッシングが激しいときだからこそ、基本的であ
ると同時に重要な課題だと考えています。

 編集者の要望に答えたコメントとは言えないかも知れません。私自身が社
会民主党が大好きで、党に所属する国会議員として活動できることに誇りを
持っているということをご理解いただきお許し下さい。


●PART2:私が一番力を入れている政策
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 ■「この一年間は、司法制度改革に全力を尽くす」
        荒木清寛(あらききよひろ・参議院議員・公明党・比例)
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 議員として多くの住民相談をお受けする中で、裁量型業者行政がいまだに
あることに驚きます。規則に定められた許認可の基準を満たしているのに、
法令に根拠のない需給調整の観点から行政が申請を事実上受け付けないとい
うことが、行われています。

 日本の行政に欠けているのは、透明性と公正さです。行政による事前規制
から、ルールに基づく事後的なチェックが行われる社会へと転換をするため
に、司法制度改革が不可欠です。

 現在、内閣におかれた司法制度改革法推進本部の下で、大改革に向けた議
論が進んでいます。かつては司法は「票」にならないといわれましたが、今
や政治の中心課題の一つであり、嬉しく思います。

 時あたかも私は、参議院法務委員会の理事であり公明党法務部会長の立場
にあります。この一年間は、司法制度改革に全力を尽くします。

 まず何から着手をすべきでしょうか。小泉総理が紹介された「米百俵の精
神」は、人への投資が肝要であることを教えています。この国会で審議中の
法科大学院(日本版ロー・スクール)に関する法案は、質量ともに充実した
法律実務家を輩出するための、新しいシステムの提案です。

 そこで私は、法案の提出にあたって与党のプロジェクトチームの中で、法
科大学院を法曹養成の中核的機関と位置づけるために、論戦を展開しました。

 また、国民の「裁判を受ける権利」を憲法が保障していることを思うと、
経済的な理由で裁判を受けることが出来ないということは、あってはなりま
せん。法律扶助の拡大は急務です。

 この点について、三党連立の下で「民事法律扶助法」が成立し、国による
補助が倍増されたのは画期的です。しかし、諸外国に比べるとまだまた不十
分であり、抜本的な充実に取り組みたいと考えます。

 私は、米国がめざすべき理想の姿であるとは決して思いません。しかし彼
の国の法廷ドラマや映画で陪審員制度を見るたびに、裁判の場までもが民主
主義が貫徹されていることに感動します。

 わが国でも、「裁判員制度」という形で、重大な刑事事件という限定付で
はありますが、国民が裁判に参加する制度が実現されようとしています。よ
り実りある内容とするために、一生懸命頑張ります。


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  編集後記             弘中百合子(ロゼッタストーン)
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 「未来総理」たちが自分の党の長所、短所として挙げている部分と、あな
たがその政党について感じていることは一致していましたか? 日本を良く
してもらうためには、まず、「未来総理」たちに、自分の党を改革してもら
わなければいけません。良い知恵があれば、アドバイスをお願いします。

 政党の組織選挙に関して、読者から次のような意見も寄せられました。
 「団体により、支持政党があります。業界により○○党。労組により○○
党。これは、おかしくありませんか?
業界や労組は、本来のその組織の目的の為に結成されたもので、選挙を目的
とした組織ではありません。投票は個人のものです。組織のものではありま
せん。しかも、その組織の意志に従わない場合は、その組織内で村八分にな
るなら言語道断です。党としては手堅い組織票がほしいのでしょうが、個人
が立候補者の政策を吟味し、個人の判断で投票するのが当然だと思います」
(長野県・女性)

 最近の選挙では、実際に、以前ほど組織の動員力がなくなっているという
話も聞きます。地方では、無党派議員が次々に当選しています。日本の「政
党」は、これからどんな方向に進むのでしょうか。

ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお願いします。
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  次号予告
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 次回は、上田 勇議員(公明党)・細野豪志議員(民主党)・
 春名直章議員(共産党)が登場します。

※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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  未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名(敬称略)の方々です。

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)  上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)  鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(自由党・岩手)  樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)  春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)  丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)山村 健(民主党・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)  有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)  福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人:弘中百合子
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