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次々に起こる悲惨な事件、昨年の自殺者数は3万4000人を超え過去最悪……、最近の日本人は、なんだか「命」を粗末にしているような気がしませんか? 今回は、「命」という重いテーマに、正面から取り組んでみました。愛する人を亡くした人、命の危機をくぐりぬけた人、がんと一緒に生きている人、過去に自殺未遂の経験がある人…など、「命」と真剣に向き合ってきた人たちの話は、自分にとって本当に大切なものは何なのかを思い出させてくれます。
季刊 ロゼッタストーン 第19号 「命が与えてくれたもの」
定価:905円(税込)
在庫:
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INTERVIEW
■田原総一朗(ジャーナリスト)
愛する奥様、節子さんが8月に乳がんで亡くなりました。節子さんには、ロゼッタストーン第8号(「結婚」)で、夫婦の仲のよさを語っていただいたことがあります。
以前、「女房が死んだら自分もあとを追う」とまで公言していた田原氏ですが、いまは、節子さんが残した宿題に取り組んでいます。
■高遠菜穂子(ボランティア)
イラクで人質になり、生きるか死ぬかのギリギリの経験をした高遠さん。一時は、心の傷が深く、外出もできない状態でしたが、いまは再びイラク支援活動を始めています。
バグダッドのストリートボーイズたちも、日本の一部の若者のように、リストカットなど、自傷行為が激しいそうです。
■絵門ゆう子(エッセイスト・産業カウンセラー・元NHKアナウンサー)
絵門さんは、「がんになって、精神的に落ち込んだり、肉体的に痛い目にあったりもしたけれど、いまは、最高に充実した毎日を送っています」と言います。
実際、全身にがんが転移しているとは思えないほど、明るい笑顔でした。がんと一緒に前向きに生きる秘訣はどこにあるのでしょう。
■加藤浩美(『たったひとつのたからもの』著者)
小田和正の曲をバックに、お父さんがメガネをかけた小さな男の子をぎゅっと抱きしめているCM…。あれは、お母さんの浩美さんが撮影した写真です。
息子・秋雪君は、病気のために6歳で短い生涯を終えましたが、限りある命だとわかっていても、家族にとってはとても幸せな6年間だったそうです。
※秋雪君の話は、松田聖子主演でドラマになります。(10月26日午後9時〜日本テレビ系)
■河野義行(松本サリン事件被害者)
いまでこそ、オウム真理教の犯罪だということが明らかになった松本サリン事件ですが、発生当時は、現場近くに住む河野さんが犯人扱いされていました。 奥様の澄子さんは、いまも後遺症で寝たきり状態です。河野さんは「妻は家族の支え。ただ生きていてくれるだけでいい」と言います。
■藤井輝明(熊本大学医学部教授)
藤井教授の顔は、「海綿状血管腫」という病気のために、顔の一部が赤く膨れ上がっています。子ども時代は「バケモノ」といじめられ、いまも、見知らぬ人からツバをはきかけられることがあるとか。
しかし、藤井教授は、常に前向きに自分の人生を切り開いてきました。いまは、自分の顔を教材に、子どもたちに人権問題を教えています。
■雨宮処凛(作家)
子ども時代、いじめられっ子だった雨宮さんは、10代の頃からリストカットを繰り返していました。
その後、ヴィジュアル系バンドのおっかけ、右翼での活動(後に脱退)、イラクではフセインの息子に会い、北朝鮮ではよど号グループの娘たちと友達に…と、
スケールの大きな「自分探し」を続けています。
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「人は病気から何を学ぶのか?」ーー『電池が切れるまで』の仲間のその後…ーー
長野県立こども病院に入院していた子どもたちの詩や作文を集めた文集『電池が切れるまで』は、ベストセラーとなり、ドラマ化もされました。
今回は、かつてこども病院に入院していた藤本一宇君(脳腫瘍を克服)と、盛田大介君(白血病を克服)に取材。 当時の経験が、いまにどう生かされているかを聞きました。2人とも現在大学生で、藤本君は学校の先生、盛田君は医者をめざして勉強しています。
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「死にたい」という言葉は、本当は「生きたい」という叫びなんです
(東京自殺防止センター創設者・西原由記子)
西原さんは、身近な青年の自殺をきっかけに、25年以上も自殺防止活動を続けています。
西原さんが設立した自殺防止センターには、次々と「死にたい」と思いつめた人たちから電話がかかってきます。
「人は、自分の存在価値がないと感じると、死にたくなってしまうもの。でも、本当に積極的に死にたい人はいない」そうです。 |
他人のために、自分の命を危険にさらすことができるのはなぜ?
「消防士」
城東消防署副署長の高野甲子雄(きねお)さんに取材。
高野さんは、1982年のホテルニュージャパン火災のとき、現場で大やけどを負いつつ救助に当たった経験があります。
常に危険と隣り合わせの職業をなぜ選んだのか、じっくりお話を聞きました。 |
「未来総理」インタビュー
いのちを守る政策
荒木清寛議員(公明党)、桜井充議員(民主党)、小池晃議員(共産党)に取材。
荒木議員は弁護士、桜井議員と小池議員は医者としての経験から、「いのちを守る政策」の必要性を感じています。
お金を借りるときの第三者保障制度の問題、化学物質過敏症の問題、社会保障の問題…。超党派で取り組んでほしい政策がいろいろ飛び出しました。 |
大人のための「いのちの授業」
金森俊朗先生(現在、金沢市立西南部小学校教諭)は、日本で初めて「デス・エデュケーション」(死の教育)を実施したことでも知られる、「いのちの教育」の第一人者。その授業のようすは、テレビでも放映され、大きな感動を呼びました(NHKスペシャル「涙と笑いのハッピークラス四年一組命の授業」は、バンフ国際テレビ祭でグランプリを受賞)。その金森先生の「命の授業」のエッセンスを公開します。 |
外国在住の日本人女性が見た世界各国最新情報
現地で効果をあげている「心の教育」
イギリスでは、子ども同士のマッサージでいじめが減り、学力が向上したとか。アメリカでは、テレビや漫画の暴力シーンやセクシャルなシーンを規制しています。デンマークでは雨でも雪でも野外で過ごす「森の幼稚園」が人気。フランスでは難病の子どもたちの夢をかなえる運動が盛んに行われているそうです。他国で効果をあげている教育方法は、日本でも試してみるとよいのでは?
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危ないの?危なくないの? ニッポンの食品大解剖
今年7月末、「イギリスの食品企画庁が『日本産のヒジキはヒ素含有量が多い』として、英国民に食べないように勧告した」というニュースが流れました。
えーっ!私たちは、イギリス人が食べないような危険なものを食べてるの!? ……と、不安になった人も多いのでは?
聞けば、お米にも、魚にも重金属が含まれているのだとか。そこで、日本の食品に含まれている危険な金属について、何がどのくらい危ないのか、調べてみました。
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そのほか、『イケメン花婿料理講座』では、山本康平さんが「きのこの炊き込みご飯」にチャレンジ。 『アマチュア編集長シリーズ』では「私の生きがい」をテーマに、大学生、専門学校生、専門職、熟年の代表が、編集作業に挑戦してくれました。
いつもの連載も、もちろん充実しています。今回の号は、とくに、教育に関心のある人たちに、ぜひ読んでほしい内容です。
【掲載記事一覧】
大特集 「命」が与えてくれたもの
■INTERVIEW
・ 最愛の妻と8月に死別 田原総一朗(ジャーナリスト)
・ 日本人イラク人質事件から半年 高遠菜穂子(ボランティア)
・ 誰よりも元気ながん患者 絵門ゆう子(エッセイスト・産業カウンセラー)
・ 息子・秋雪君を撮った写真が全国に感動を呼んだ 加藤浩美(『たったひとつのたからもの』著者)
・ サリン被害で妻が寝たきりになって10年 河野義行(松本サリン事件被害者)
・ 見つめられる運命の顔 藤井輝明(熊本大学医学部保健学科看護学専攻教授)
・ 右翼、北朝鮮、イラク…さまよった末に得たものは? 雨宮処凛(作家)
・ 『電池が切れるまで』の仲間のその後……「人は病気から何を学ぶのか?」
・ 身近な青年の自殺を機に自殺防止活動を開始 西原由記子(東京自殺防止センター所長)
・ 火事、事故…常に命の危険と隣り合わせ 「消防士」
■未来総理INTERVIEW「いのちを守る政策」
荒木清寛(参議院議員・公明党)
桜井 充(参議院議員・民主党)
小池 晃(参議院議員・共産党)
■「大人のためのいのちの授業」金森俊朗(金沢市立西南部小学校教諭)
■特集 危ないの?危なくないの?ニッポンの食品大解剖
■海外在住の日本人女性が見た世界各国最新情報
現地で効果をあげている「心の教育」
◎特別エッセイ
「父の生前葬」 小池百合
「失語症の父の話」 走辺寿美子
◎フォトエッセイ
「ある晴れた昼下がりに」 浅田悠樹
「命は自分一人だけのものではない」 松美里瑛子
注目の連載企画
●オクモト陽典の“不運から風雲”
「生まれたばかりの小さな命でさえ本能的に生きる術を身につけている」
●アマチュア編集長シリーズ「私の生きがい」
●キャラメルボックス・プロデューサー、加藤昌史の“嫌われ者のすすめ”
世界中のどんな国の人でも参加できる「国際演劇オリンピック」を開催しよう!!
●イケメン花ムコ料理講座 第7回「きのこの炊き込みご飯」
●逆転人生相談——マダム・ウマ子のアドバイス付——「子供がほしくない私は人間失格ですか?」
大好評連載
●話のネタ袋「ピンからキリまで…『命』のお値段」
●特派員クラブの窓から(渡辺晴子) 森 英恵 さん感謝晩餐会−引退直前に制服寄贈ー
●にしかわたくの「でんぐり映画館」(華氏911)
●越前君の“あなたが陪審員”「友人の患者を『安楽死』させてしまった医師の罪は?」
●気になる食品「徹底比較しま専科」(ヨーグルト)
●職業裏辞典「電車運転士」
●ホッカホカ科学(人工臓器)
●ショートショートストーリー「一粒の毒薬」(大崎知仁)
●本間正人の“21世紀の学習学”「生命は学ぶ。学ぶために生きる」
●世代別ミニ世論「命」大アンケート
●ベラ西原の体験エッセイ「努力する女」
●読者のページ「私にとって“命”とは?」
●保存版・「ニュースのおさらい」(2004年6月〜8月)
●マザー夏目の気学占い
●ロゼッタストーンINFORMATION 1
●ロゼッタスト−ンINFORMATION 2
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