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第1回 マーガレットがペギー、リチャードがディック!?
     愛称のナゾに迫る!

みなさん、はじめまして!今回から、海外ドラマや洋画の中で見つけた"そーいえば気になる"ネタをお届けいたします。どうぞよろしく!

さて突然ですが、アナタは字幕派?それとも吹き替え派?
  俳優さんのナマ声で作品のオリジナルティにひたりたい字幕派、映像に集中しつつ、セリフのディティールまでしっかり理解したい吹き替え派と、それぞれ好みが分かれるところですよね。

本場の雰囲気に弱いお国柄のせいか(?)、長らく字幕王国を守ってきた日本ですが、最近は吹き替え派が急増しているんだとか。医療やIT系などの専門用語に加え、どの作品もセリフの数や長さがぐっと増えたことで、より理解しやすい"日本の話し言葉"が求められている……のが背景のようです。
  ちなみに日本以外のほとんどの国では、外国映画やドラマの上映は吹き替えが主流だそう。『崖の上のポニョ』も米国では吹き替えでしたね。

私タカギは、"どっちも派"でございます。ドラマの場合、最初は字幕で観て、2回目は吹き替えというパターンが多いかも。お恥ずかしながら、吹き替え版で初めて「そうだったんだ〜」と理解するシーンが結構あったりするんですよね。
  でも字幕だからこその発見もあるんです。たとえば英語圏の"名前と愛称"の関係とか。
  字幕では「サマンサ」とあるのに、「サム」と呼ばれている女性、コレ字幕のミスではありません。サマンサの愛称はサムだから、同じ人を指しているんですよ。

英語圏では、相手を愛称(ニックネーム)で呼ぶのが一般的。たいていの人名は聖書から引用しているから、本名で呼ぶのは堅苦しいというイメージがあるんだとか。そこで短く言いやすい愛称が使われるというわけ。
  「トム」や「トミー」は「トーマス」、「ニック」は「ニコラス」というパターンは、「さちこ」は小さいから「さっちゃん」、みたいなものですね。だから「トム・ソーヤの冒険」も正式には「トーマス・ソーヤの冒険」になるわけです。あら不自然。

ま、これは理解できる範囲ですが、発音の関係上、日本人からすると"なぜ、この名前がこの愛称に??"と意外なものも多数あるのでパターン別にご紹介しましょう。
  もちろん、愛称を使わずに呼ばせる(呼ばれる)人や、それ自体が本名という人もいますので、この通りにならない場合もあります。

[★短縮形&一部使用形★]
バート、アル アルバート
アレックス アレキサンダー
トニー アンソニー
ベン ベンジャミン
クリス クリストファー
ジュリー ジュリエット
リン リンダ
ジーン ユージーン

[★理解できる範囲のちょい変え系★]
アンディ アンドリュー
ダン ダニエル
エディー エドモンド
フランク フランシス
マイク、マイキー マイケル
テリー テレンス、テレサ
キャス キャサリン
パティ パトリシア
ジャッキー ジャクリーン
チャック チャーリー

[★やや飛び系★]
スージー スーザン
サンディ サンドラ
シンディ シンシア
ハル、ハリー ヘンリー
(ヘンリーでいいじゃん)
ラリー ローレンス
ロス ラッセル
スティーブ ステファン

[★飛びすぎ系★]
ビル、ビリー ウィリアム
ディック リチャード
ボブ ロバート
マンディ アマンダ
ボビー バーバラ
ペギー マーガレット
(メグも同じくマーガレットの愛称だが、こちらは納得)
ロニー ベロニカ
トリ ヴィクトリア
ネッド エドガー
ベッキー レベッカ
ナンシー アン
(愛称のほうが長いんですけど……)

ところで日本では、愛称はあくまでプライベートなもの。テスト用紙にはちゃんと「さちこ」と書きますよね。それが英語圏では、愛称や通称もOKなところがほとんどなのです。
  銀行だって、さらには大統領としての名前だって堂々といけちゃうところがスゴイ(笑)。(元大統領のビル・クリントン氏の本名は「ウイリアム・ジェファーソン・クリントン」)

こんな風に愛称から本名が分かれば登場人物や出演俳優への親しみもより増すというもの。みなさん、字幕で海外ドラマを観る際は、字幕と実際の呼び名の違いにも注目してみてくださいね!

2010.8.12 掲載

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