第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した話題作。また、3度のアカデミー主演男優賞を受賞している名優ダニエル・デイ=ルイスの引退作としても注目を集めています。
ぼくは、『眺めのいい部屋』でデイ=ルイスの名演(怪演?)に衝撃を受けて以来、彼のファンですので、引退は寂しい限りですが、これぞ引退作にふさわしい傑作!
ストーリー的には、裕福な男性が身分の低い女性と出会い、磨き上げていくという「マイ・フェア・レディ」や「プリティ・ウーマン」に通じるところがあるものの、見た後の後味は全く違います。いい意味で予想を大きく裏切られました。
一言、この上なく美しい。
それは、何度でも繰り返し見たくなる映像美。
それは、アブノーマルの極みのようで、至上の純愛のような二人の関係。
エゴとエゴのぶつかり合いは恋愛のスパイスとはいえ、ちょっと尋常ではありません。いろんな意味で常軌を逸した間柄ゆえの美しさ、とでも言えばよいでしょうか。ラブロマンスのように甘く、ホラーのように恐ろしく、とにかく普通じゃない。
普通じゃなく美しい作品です。
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