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第107回『ピーターラビット』

たくさんの仲間に囲まれ、画家のビア(ローズ・バーン)という大好きな親友もいるウサギのピーター。ある日、目の上のたんこぶ的な存在だった隣人のマグレガー氏が急死。代わってロンドンから甥のトーマス・マグレガー(ドーナル・グリーソン)が引っ越してくる。彼の登場により、ピーターの幸せな生活は一変。動物たちを追い払いたいマグレガーとピーターの争いは日に日にエスカレートしていき、ビアをめぐる恋心も絡んで事態は大騒動に発展していくが…。

全世界で2億5000万部超という歴史的ベストセラー絵本『ピーターラビット』が、初めて実写映画化。

ぼくは原作の大ファンで、メインの舞台であるイギリスの湖水地方、さらには『グロースターの仕立て屋』の舞台のグロースターにも足を運びました。もちろん、著者のビアトリクス・ポターさんの伝記なども読みました。ピーターラビットを題材に文学講義をしたこともあります。

そんなこともあり、並々ならぬ興味、そして一抹の不安を持って映画を見ました。なにせ、あまりにファンなので、実写化にガッカリするかもとの思いもあり…

しかし、そんなことは全くの杞憂に終わりました。

正直、原作とは、かなりかけ離れた内容です。
でも、それがむしろよかった!

絵本の主要キャラであるピーター、ベンジャミン、モプシー、フロプシー、カトンテールらが登場しつつも、意外性たっぷり。

ピーターの悪ガキぶりが、かなりデフォルメされていたり、イギリスらしい皮肉やブラックユーモアが随所に飛び出して、 大笑いさせてもらいました!

まさかピーターラビットでこんなに笑えるとは思いもしてなかったので、してやられた感じですね。

絵本には出てこないビアやトーマスといった人間たちもいい味を出していて、違和感がなかったです。ピーターたちも、すごくかわいかった!!

本作があまりに楽しかったので、また湖水地方に行きたくなってしまいましたよ(笑)

原作を全く知らなくても大いに楽しめる作品ですし、原作ファンにはファンの楽しみ方ができます。ぜひご覧ください!


『ピーターラビット』
2018年5月18日より公開中
■公式サイト
http://www.peterrabbit-movie.jp/

2018.7.5 掲載

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