公開初週の映画ランキングで初登場首位を獲得。
「リトル・マーメイド」「アラジン」で知られるロン・クレメンツ&ジョン・マスカー監督によるウォルト・ディズニー・アニメーションの最新作です。
一言でいうなら、大海原を舞台に主人公の少女が大活躍する冒険ファンタジー。
爽快で心地よく、誰もが安心して楽しめるディズニーの持ち味を踏襲しながらも、従来の作品とは一味違う個性も感じさせてくれるところに魅力を覚えます。
非常に印象に残った点が3つ。
1つ目は、海の美しさ!
海、波、砂浜…いずれもCGアニメとは思えないほどの臨場感。海の上でも中でも、まる自分がそこにいるかのようで! 海の風や匂いすらも感じられる気がします。
実写さながら、かつ、アニメならではの魅力も存分に味わえて特別な開放感がありますね。場面の大半が海だけに大きな見どころだと思います。
2つ目は、登場キャラたちの意外性!
まず、主人公のモアナからして珍しい。アニメのヒロインにありがちな絶世の美女でも、超モデル体型でもありません。
そして強いわけでも何かに秀でてるわけでもない。それどころか、知恵も技術も足りないところだらけ。でも、勇気を振り絞って困難に立ち向かう姿には、アクション・ヒーロー的なかっこよさがあるんですよね。とても魅力があります。
また、モアナの仲間も敵も、どのキャラも捻りが効いていて、個性的。新奇さだけではなく、1つ1つに意味があるところもいいですね。次はどんなキャラが出てくるのだろう、とワクワクさせられます。詳しくは見てのお楽しみですが、特に“海賊”には驚かされました!
3つ目は、歌!
主題歌を始め、劇中の歌は、どれも素晴らしい。
バラエティに富み、場面場面のイメージを喚起させるのに実に効果的。個人的には、ド派手な巨大カニ“タマトア”が歌うグラムロック調の「シャイニー」がツボでした。サントラが欲しくなりますね、これは!
物語を味わいながら、主人公の成長と活躍に勇気と元気をもらう。映画の細部に込められた工夫や技術に感嘆する。老若男女問わず、大いに楽しめる作品です。
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