見終わって最初に思ったのは、
非常にヨーロッパらしい作品、ということですね。
歴史の中で連綿と続く、
“罪の意識、赦し”がテーマ。
設定的には現代ですが、
昔ながらのフランス映画というか、
どこか懐かしさすら覚えます。
どんなに時代が変わっても
人間のやることです。
悩み、迷い、野心…
これから先も共通の主題が
ずっと残っていくのでしょうね。
将来を約束された男が犯した、たった一度の過ち。
エリートではなく、叩き上げで苦労の末に
ようやく勝ち取った成功。
栄光を目の前にして、まさかの大転落の危機。
この幸せを当然、簡単に手離したくない。
手離すわけにはいかない。
しかし、このままでよいのか・・・
手にしかけた幸せを、いかにして守るのか?
それとも、あきらめるのか。
葛藤の中、追い詰められた主人公が
一体、何を大切にするのかが
最大の見どころです。
立場は違えど、見る者に
いろいろ考えさせる作品ですね。
また、本作は“アラン・ドロンの再来”とフランスで人気の俳優、
ラファエル・ペルソナの日本初上陸作品、という点でも
注目を集めています。
たしかにカッコイイです!
本作では、特に『太陽がいっぱい』の時の
アラン・ドロンを彷彿させるものを感じますね。
存在感もあります。
本人も似てるという自覚があるようですよ(笑)
21世紀の日本でも人気爆発となるのか、
乞うご期待!
|