久々に悩ましい作品に出会ってしまいました!
見終わった後、「んん?」と思いました。
正直、物語がつかめないのです。
居眠りしたわけでもないのに(笑)
物語がいわば三層構造になっていて
本筋と劇中劇の境目が途中で
わからなくなってしまったのです。
このモヤモヤを解消すべく、
もう一度、作品を見ようか、とも思いましたが、
まずは記憶を辿りながら場面を再現することにしました。
そして、わかったことがあります。
どこからどこまでが本筋だとか、境目だとか
そんなことはどうでもいいのだ、と。
そういう次元の話ではないんですよね、きっと。
作品の中に、こんなセリフが出てきます。
「なんて時代でしょう。でも河は流れていく」
この言葉のように、流されてみたらいいんだと思います。
これが本作を楽しむ秘訣ですね。
出会いはあまりに遅く、別れはあまりに早い。
命とは、かくも美しく、かくも儚い。
巨匠アンジェイ・ワイダの紡ぎ出す抒情の世界を
ぜひご堪能ください。
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