一言、予想を裏切られっぱなしです(笑)
まず、冒頭から10分くらいを見る限りは、
悪に立ち向かう、あるいは復讐に燃える父と小さな息子の物語。
ひょっとして"子連れ狼"のような設定なのかな、
と思いきや、全く違いました。
最強を求めて、派手に銃を撃ち合うその背景には、
宗教的世界観が貫かれ、
主人公が、ときにキリストやブッダに見えてきます。
ゆえに、物語が進むにつれ、
野心や邪心に満ちた無法者の主人公が、
いずれ心穏やかに悟りを開く。
苦難の果てに、暴力的強さではない、
真の強さに辿りつく。
そういうオチが待ってるのかな、と。
しかし、残念ながら、そんな単純な話ではなかったです(笑)
細かいことを言い出したら、キリがありません。
たとえば、冒頭に
親子2人でで馬に乗って砂漠を行くシーンがありますが、
なぜ、幼い息子は素っ裸なのか。
一糸まとわぬことで、無垢な状態の象徴としているのか。
しかし、それなら、なぜ帽子と靴だけ着用しているのか(笑)
どのシーンをとっても、考えさせられる材料にあふれています。
あの●●は一体どういう意図なんだろう?と。
ツッコミの入れどころだらけですね(笑)
と、あれこれ述べてしまいましたが、
正直に本音を申し上げると、
「まぁいいから、とにかく見てご覧なさいよ」
とだけ言っておくのが、ベストの気がします。
それが、この映画に対する一番の賛辞ですね。
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