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第41回   彼女が消えた浜辺

彼女が消えた浜辺
週末の旅行を楽しもうと、テヘランからカスピ海沿岸のリゾート地にやってきた大学時代の友人たち。その中に、世話役のセビデーに誘われて参加したエリという若い美女がいた。

他のメンバーと面識がないこともあり、良くも悪くも、みんなの注目を集めるエリ。到着2日目に事件が起こる。

海で幼い子どもが溺れ、大騒動に。何とか助かったものの、子供の見張り番だったエリの姿が見当たらないことに気づく。パニックに陥った一行は懸命に捜索を続けるが、エリの姿はどこにもない。それどころか…。



この作品の主題となるのは

1.「エリは一体どこに行った(消えた)のか?」
2.「そもそも、エリとは一体誰?」

であります。


映画の流れに身を委ねるだけで
目の離せないミステリーを楽しむことができましょう。


しかし、僕が着目したいのは、
緊急事態に直面してからの
それぞれの登場人物の反応です。

人を判断する場合、どこを見るか?
日常的な言動は、もちろん大いに参考になります。


でも、自分をよく見せる能力に長けた人はいくらでもいますし、
服装などでゴマかすことも可能です。
逆に、見た目の印象で損をする人もいます。

ついその人らしさが露呈してしまうのは、
不測の事態に遭遇したときです。

人が見せる無意識の反応の中に
人柄や人格が現れてくる、と常々感じています。


当作品の中には、人間の心の機微が
これでもか、というくらい詰まっています。

人のために良かれ、と思ってやったことが
ことごとく裏目に出ることも。

"この気持ち、わかりすぎる!!"

と共感しまくる人も確実にいることでしょう(笑)


世界各国に共通する「心理劇」を
ぜひ堪能してみてください。


『彼女が消えた浜辺』
9月11日より公開中
■公式サイト: http://www.hamabe-movie.jp/

2010.9.23 掲載

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